TRUTH (オンデマンド放映) [自宅劇評]
演劇集団キャラメルボックス 劇団創立20周年記念公演① 『TRUTH』
作・演出/成井豊+真柴あずき
2005.02.17-03.27 サンシャイン劇場
2005.03.31-04.03 メルパルクホールOSAKA
2005.04.07-04.10 新神戸オリエンタル劇場
http://www.caramelbox.com/
『TRUTH』の大千秋楽をキャラメルボックスプレス会員(ソネット接続会員)限定オンデマンド放映。しかも演出・成井豊と初演出演の坂口理恵の解説つき(解説なしの舞台中継も見れます)。舞台の内容については生で観た2回分で書いたので、今回はその解説について。多少ネタバレも含みますので未見の方はご注意ください。ちなみにオンデマンド放映は5月8日まで。ソネット会員の方は無料で入会できますので、是非本物をご覧ください。
一番謎だった、かつらの状態。メイン3人は地毛+着け毛ということで、腑に落ちました。1回目観に行ったときのカーテンコール、ヅランキングの話がありながら、地毛をきゅーっと引っ張って結ってる人がいますので、という話もあって、え?と思ったのでした。芝居のために髪を伸ばしてるらしいこともどこかで読んだし(パンフレットの写真見て思ったんだったかな)。あとはほぼ全員全かつらだそうです。ときによっては一部分のかつらを使うこともあるそうです。ぴったりのかつらを選ぶのはなかなか大変らしい、という裏話も。舞台をやる人には意外でもなんでもない話でしょうが、裏側に関わったことのない私には新鮮でした。同じような話題で、炎を使うのに許可が要るとか、でも今回の蝋燭は珍しく本火を使ってるとか、そういう話も。
あとはメインネタに触れてしまいますが、彼が裏切ったのはいつ?という話。実はあんまり考えたことなかったのですが、聞いてみてなるほど!と。そして彼が嘘を並べ立てる場面、生で観たときはとても直視できなかったような気がしますが、カメラで正面からアップで映っていて、凄かったです。解説者の二人も喋ってますが、あの目に正面から見られて滔滔と述べられたら、信じ込んでしまいそうな目でした。凄い。
おまけ。成井さんが、初音さんがどんどん凛々しくなっていった、とおっしゃってたのが、自分が2回目に観て、初音さんよくなったなあ、と思った記憶があったので、それを云い当てられたようで嬉しかったです。そう、2回目観たとき、最初の登場シーンで、ああ、凛としたなあ、と思ったのでした。そしてもひとつ、殺陣のシーンで息を止めてしまう坂口さんに共感(笑)
あと、内容と関係ないですが、So-netフォンP'で各地クローズド・サーキット会場とつないで話してるのですが、名古屋会場の三人がモリゾー&キッコロのTシャツを着ていたのが微笑ましい。前日に行ったらしい。地元なのにまだ行けてない東海人からすると、羨ましいー。
舞台中継を見ていて思い出したことをひとつ。弦次郎が彼を斬ってしまったと気付く場面、背後に迫る人物が非常に、怖かったでした。特に下手寄りの最前列で観ていたときの怖かったこと。こう、一種ホラーな怖さもありつつ。凄みが。ぞくぞくと。凄かったなあ。
アンフォゲッタブル (DVD) [自宅劇評]
演劇集団キャラメルボックス2002スプリングツアー 『アンフォゲッタブル』
作・演出/成井豊
2002.02.28-03.31 シアターアプル
2002.04.06-04.07 福岡市民会館
2002.04.11-04.21 近鉄劇場
現在のマイブーム・大内厚雄(え?いつの間に?)。という流れで、大内さん主演の『アンフォゲッタブル』を引っ張り出しました。両親を失った12歳の年から、伯父と従兄に家族として支えられながら、出鱈目な順番で人生を生きてきた恭一。ある年のゴールデンウィーク、彼は帰国した画家の未亡人・鈴江のガイドを引き受ける。それが妹・唯の不幸な結婚に繋がると知りながら、それもまた決められた未来のためと諦観して。けれど――
実は結構ハードボイルドなストーリー。現代劇で喧嘩シーンが多いのは珍しいのでは? 恭一を支える弦五郎と倫太郎がいい感じです。特に篠田さんがはまり役。12歳にスキップした恭一を迎えるシーンでほろりとします。でもって、坂口さんの鈴江が、イイ。自分に誇りを持ってて、なんとも頑固で、かっこいいのです。好きだなあ。って、あれ、大内さん目当てで見たはずなのに、他のひとばっか褒めてますが(笑) いやまあ主人公はちょっと情けない役なので…それもいいんですけどね。ポーカーフェイスが崩れる瞬間が好きです。
キャスト/
恭一◆大内厚雄
鈴江◆坂口理恵
倫太郎◆西川浩幸
唯◆中村亮子
健成◆佐藤仁志
山名◆平野くんじ (TEAM 発砲・B・ZIN)
ヒロト◆畑中智行
美波◆岡田さつき
あんり◆大木初枝
絹代◆青山千洋
理香◆大浦理美恵
節子◆温井摩耶
弦五郎◆篠田剛
キャンドルは燃えているか・再演 (VHS) [自宅劇評]
演劇集団キャラメルボックス1999クリスマスツアー『キャンドルは燃えているか』
作・演出/成井豊
1999.11.10-11.21 新神戸オリエンタル劇場
1999.11.25-12.25 サンシャイン劇場
続けて再演版。初演版のビデオを見て竜野@上川さんに惚れ込んだと云いながら、大内版の竜野も結構好きだったりします。上川版がインテリっぽかったのに対し、大内版はスマートながら貫禄がある感じ。どっちもかっこいいです。って要するに竜野が好きなのか私は…
初演と比べてキャストは大幅に変更。共通は西川・真柴オンリー。他のキャストは別の役、というのが多いのですが、科白や流れは基本的に初演どおり。なのであらすじは初演版をご覧ください(すみません)。持って帰った品物がちょっと違いますが。あとは役者が違うだけに、キャラが微妙に変わってたり。その変化が面白いです。大幅な違いは…岡達版伊丹はちょっとセクハラっぽい?(笑)
キャスト/
伊丹◆岡田達也
礼子◆岡田さつき
神戸◆西川浩幸
泉◆田嶋ミラノ (客演)
竜野◆大内厚雄
姫路部長◆大森美紀子
須磨子◆坂口理恵
ひよ子◆中村亮子
舞子◆真柴あずき
明石◆篠田剛
静香◆小川江利子
西宮◆南塚康弘
加古川◆佐藤仁志
尼崎◆近江谷太朗
キャンドルは燃えているか・初演 (VHS) [自宅劇評]
演劇集団キャラメルボックス1993クリスマスツアー『キャンドルは燃えているか』
作・演出/成井豊
1993.12.01-12.05 新神戸オリエンタル劇場
1993.12.08-12.12 新宿シアターアプル
1993.12.15-12.25 竹芝ニューピアホール
大手家電会社「ハリマ」からスカウトされて、契約期間1年、報酬5000万円で新製品開発部の社員契約をした伊丹、礼子、神戸の三人。1年間を外部との接触を断たれた工場で過ごし、さらに1年後、その間の記憶を消去する、という契約に疑念を抱きながらも三人は契約書にサインする。そして1年、5000万円を受け取ったのは神戸一人、伊丹と礼子はかわりにいくつかの品物を渡される。納得がいかないながら外に出た二人と神戸は、会社を出たところで長野県警の刑事に呼び止められる。刑事から逃げる道中で役に立つ品物たち、三人はそれを、ハリマの新製品完成を止めるために選んだ品物であると理解し、ハリマと対決するために工場に向かう――
私がキャラメルボックスにはまるきっかけになった作品その2(その1はALONE AGAIN)。今にして思えばSFでハードボイルドでシリアス度が高くてキャラメルっぽくない作品だったのかも知れませんが、再演もされて定着しているようで嬉しい限りです。ちなみにこの作品で上川隆也@竜野に惚れ込んだのでした…悪役好きv(笑)<いや、完全な悪人ではないんだけど。オープニングでロングコート翻す姿と銃を構える姿がかっこよかったのです。ので実は彼のTV出演は「大地の子」より「ひまわり」の役の方が好き…(意味不明)
キャスト/
伊丹◆近江谷太朗
礼子◆坂口理恵
神戸◆西川浩幸
瞳◆大森美紀子
竜野◆上川隆也
姫路部長◆遠藤みき子
須磨子◆津田匠子
ひよ子◆酒井いずみ
舞子◆真柴あずき
明石◆今井義博
静香◆岡田さつき
西宮◆岡田達也
加古川◆菅野良一
尼崎◆篠田剛
人間風車 (TV中継・録画) [自宅劇評]
G2PRODUCE 『人間風車』
作/後藤ひろひと
演出/G2
2000.11 パルコ劇場 ほか
NHK衛星第2で放映された舞台中継。
毎週公園にやってきて、童話めいた残酷な物語を子どもたちに語る自称・童話作家の平川。正しい者が救われないお話に子どもたちは大喜び、しかしその母親らは子どもが悪影響を受けると立腹し、訴えるとまで云い始める。親友の童話作家・国尾にも親に受ける作品を書いて賞を狙えと諭される。そんなある日、公園に不思議なオブジェが登場する。平川が語った童話に出てきた建物を真似たダンボールのお家、そこに現れた青年。一方、同級生でディレクターの小杉に会いにTV局に行った平川は、そこで女優のアキラと出会う。親しくなっていく二人。そして平川が綴った1本の童話、今までとうってかわった「いい話」に子どもたちは感動し、平川は童話の賞に応募することを決意する。けれど、その1本の童話が平川の日常を壊していく――
平川の語るどこか歪な童話がおかしく、物悲しい。そして、サムやアキラとの出逢い。アキラと出会ったことでいい方に転じ始めた平川がけれどある日絶望に陥り、復讐に走る、その手段が恐ろしく、それでいてやはり哀しい。凄惨なクライマックス、そしてその後に訪れる微かな希望を感じさせるラストが綺麗で、切なく、けれどどこか穏やかな後味の作品です。
キャスト/
生瀬勝久
斉藤由貴
阿部サダヲ
八嶋智人
後藤ひろひと
竹下宏太郎
田鍋謙一郎
松永玲子
大倉孝二
神野美紀
武藤陶子
大谷亮介
升毅
ダブリンの鐘つきカビ人間 (TV中継・録画) [自宅劇評]
G2PRODUCE 『ダブリンの鐘つきカビ人間』
作/後藤ひろひと
演出/G2
2002 パルコ劇場
2年前くらいにNHK教育の芸術劇場?で放映されたものの録画にて。あの頃は、結構自分の守備範囲というか今にして思うと観たいけどなかなか観に行けないあたりの劇団の舞台中継が多くて、楽しかった。最近は逆に「舞台」に話題性がありすぎて、放映が少ないような気がします。さみしい。途中からしか録画できなかったのですが、脚本家後藤ひろひとのインタビューもあって、なかなか見所の多い番組です。
さて本編。えんくみの歌が印象的なオープニング。真奈美と聡が霧の中を彷徨って辿り着いた屋敷には、男が一人で暮らしていた。彼は語る、この荒地には過去街があり、自分はその街の市長だった、と。あるとき街の住人は病に冒され、街は外部から封鎖された。腰が低い王様、天使の羽が生えた少年に正反対のことしか云えないおさえ、幼子の心を持つ鐘つきカビ人間。そんな中、千人のひとを斬ると願いが叶うという奇蹟の剣の噂を聞きつけた王は、王座を褒美に挑戦者を募る。封鎖したときに放した怪獣や見張りを倒して剣を持って帰れという難題に躊躇する住民、その中から手を挙げたのは物語に迷い込んだ自称・旅人の真奈美、下男・聡を引き連れて町を出立する。一方、おさえは鐘つき堂の麓でカビ人間と出会う。そしてそのおさえの自称婚約者である戦士は、神父と市長の悪巧みによって、出立した真奈美らを討つべく街を出る――
それぞれの病の症状やら真奈美と聡のコンビネーションやら随所に笑いを盛り込みながら、ラブロマンスもあり、ほろりとさせられたりもしつつ、物語は衝撃のラストへ。ハッピーエンドなのかアンハッピーなのか判断に迷うところですが、個人的に好きなタイプのラストです。
役名◆キャスト/
おさえ◆水野真紀
カビ人間◆大倉孝二
戦士◆橋本さとし
聡◆長塚圭史
侍従長◆中山祐一朗
神父◆山内圭哉
天使◆及川健
とまり木◆田尻茂一
目玉◆八十田勇一
王◆後藤ひろひと
真奈美◆遠藤久美子
市長◆池田成志
ジジイ◆若松武史
D.D.T.2 (DVD) [自宅劇評]
演劇集団キャラメルボックス 『Dramatic Dance Track 2』
キャラメルボックスの舞台のダンスシーンのみを集めたシーン集、第2弾。1992年から1997年を収録した第1弾に続いて、1998年から2003年のダンスシーンが収録されている1本。どれが好き、と選ぼうとするとどうしても、本編通して観た舞台贔屓になるのですが、第2弾収録のお気に入りは
『さよならノーチラス号』(曲とダンス、あわせて大好きな作品。かっこいい)
『アンフォゲッタブル』(同上。曲が入ったときの印象が、作品通して見ると切ない)
『ミスター・ムーンライト』(登場人物の不安定さが出ているというか。舞台美術も綺麗)
あたりでしょうか。次点が
『キャンドルは燃えているか』(竜野さんがかっこいいので・笑)
『MIRAGE』(葬儀のシーンがダンスで表現されているのが印象的)
要するに、選びきれない、ということですが…(笑) キャラメルダンススーン私的はまり史としては、初期に見た『ALONE AGAIN』(初演)が印象的、『ノーチラス号』でダンスシーンばかりリピートして自分でチャレンジしようとするほどはまった(でもすぐ挫折した)、といったところでしょうか。曲の力も大きいですね。
第2弾収録作品(ダンスシーンのみ)
解説:菅野良一・岡内美喜子・青山千洋・川崎悦子(振付師)
1998 さよならノーチラス号/SCUDELIA ELECTRO
1998 ケンジ先生/caramelbox cast
1998 マイ・ベル/the brilliant green
1999 銀河旋律1999(川崎氏第3位)/nothern bright
1999 広くてすてきな宇宙じゃないか/The Count Basie Orchestra
1999 怪傑三太丸/caramelbox cast
1999 キャンドルは燃えているか/Pet Shop Boys
2000 MIRAGE(川崎氏第2位)/SCUDELIA ELECTRO
2000 カレッジ・オブ・ザ・ウィンド/BAD ENGLISH
2000 クローズ・ユア・アイズ(川崎氏第2位)/VieVie
2001 エトランゼ/中村八大
2001 ミスター・ムーンライト<月光旅人>/SCUDELIA ELECTRO
2001 ブリザード・ミュージック/ZABADAK
2002 アンフォゲッタブル(川崎氏第1位)/XASX
2002 四月になれば彼女は/Scudelia Electro with 五島良子
2002 銀河旋律2002/nothern bright
2002 嵐になるまで待って/NIK KERSHAW
2003 太陽まであと一歩/advantage Lucy
2003 アローン・アゲイン(川崎氏第3位)/spiral life
2003 ナツヤスミ語辞典/清水一雄
2003 彗星はいつも一人/ZABADAK
おまけ。
D.D.T.1収録作品(ダンスシーンのみ)
解説:近江谷太朗・岡田達也・明樹由佳・中村恵子・川崎悦子(振付師)
1992 銀河旋律
1992 広くてすてきな宇宙じゃないか
1992 カレッジ・オブ・ザ・ウィンド
1992 サンタクロースが歌ってくれた
1993 四月になれば彼女は
1993 グッドナイト将軍(川崎氏第2位・岡田第1位)
1993 ジャングル・ジャンクション
1993 キャンドルは燃えているか
1994 アローン・アゲイン(川崎氏第3位)
1994 ディアーフレンズ、ジェントルハーツ
1994 ブリザード・ミュージック
1995 スケッチブック・ボイジャー
1995 ヒトミ
1995 レインディア・エクスプレス(明樹第1位)
1996 ハックルベリーにさよならを
1996 TWO
1996 不思議なクリスマスのつくりかた
1997 あなたが地球にいた頃(川崎氏第1位)
1997 嵐になるまで待って
1997 ブラック・フラッグ・ブルーズ(よく踊ってくれたで賞?)
1997 サンタクロースが歌ってくれた
第1弾のお気に入り。
『キャンドルは燃えているか』(コート翻す竜野で上川さんに惚れました。悪役好き・笑)
『アローン・アゲイン』(スローモーションなダンスが印象的。舞台が綺麗)
『嵐になるまで待って』(手話のダンス。舞台全体で見たときの絵が好き)
次点。
『サンタクロースが歌ってくれた』(映画の中と外に分かれてるのがうまいなあ)
『ヒトミ』(動けるようになるヒトミの動作を追っている構成が好き)
再演ものについて。
初演(旧)版を繰り返し見ているせいでしょうが、『四月になれば彼女は』『レインディア・エクスプレス』ともに、特にダンスは初演の方が好きかもしれません。『四月~』は、皆が白いコートやジャケットで統一していたのが綺麗でした。『レインディア~』(改訂版は『彗星はいつも一人』)は、初演の方が曲が明るくて好きでした。他方、『キャンドルは燃えているか』や『嵐になるまで待って』は両方とも好きだったりします。
にしてもこう見ると、基本的に邦楽贔屓な傾向が顕著な気がします。特にSpiral Life~SCUDELIA ELECTROの流れに思い入れがあるような。





