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デジタルデフレーション [経済]

 最近、「デジタルデフレーション」という言葉を知った。簡単に言ってしまうと、「デジタル革命は、従来型産業の生産性を大幅に改善はしているが、新たな需要は創造しない。」ということらしい。20世紀の「モノの経済」では、生産性が向上すると販売価格が下がって、その結果需要が大きく増大して産業規模は拡大する。しかし、21世紀の「デジタル革命」ではデジタル化によって需要は呼び起こされないので、産業規模は拡大しないし、価格が下がるだけのデフレーションにつながる。


 日銀の金融緩和でインフレにならない理由の一つには、この「デジタルデフレーション」が関係しているのかもしれない。(もちろん原油価格の下落などの影響もあるわけだが。)今政府の行なっている金融政策や財政政策が、20世紀の古い経済を前提に対策がなされているとすると、それがお門違いの政策になってしまう可能性は十分にある様に思う。20世紀と21世紀ではその経済構造そのものが変わってしまっているのだということをまずは認識する必要性がある様に思う。


 私は経済の専門家でも何でもないので、「デジタルデフレーション」の真偽の程についてはよく分からないが、これからデジタル革命はさらにAI革命などの洗礼を受けていくことになって、「デジタルデフレーション」はさらにはっきりとした形で、世の中に定着して行きそうな気がする。その先にはおそらくBI(ベーシック・インカム)の様な社会保障政策につながっていくのだろう。


by チイ

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2行2列のマトリックス [社会]

 MITのメディアラボ所長の伊藤穰一が公演で面白い話をしていた。下の表の2行2列のマトリックスについての話だが、今までの教育ではこの中のどれか一つを選んで、それに集中しなさいと教えられてきたが、これからの時代は一人の人間の頭の中にこれら4つが必要だと言っていた。企業や組織も同様に、会社として4つとも全部分かる必要があると言っていた。これまでは一人の人間が4つの内の一つしか分からないので、4人を同じ部屋に入れると、喧嘩が起こって、話が合わない。そのためにも、これからは4つとも分かる必要がある。

 また、サイエンスとアートが無いと、飛ばない。(ジャンプが無い。)エンジニアリングとデザインだけだったら、皆がやりたい民主的なことはできるが、本当にとんがったものや、世の中を次に動かすものは生まれて来ないとも言っていた。

      artist     scientist
    designer     engineer
 
 ここからは私の意見だが、日本は上記マトリックスで圧倒的に、
       2行(design、engineering) >>  1行(art、science)
の国だ。欧米の社会が上記マトリックスで自律的に機能している社会だとすると、日本の社会は上記マトリックスの1行目はほぼ欧米の世界からの借り物のようなものだ。このマトリックスで考えても、日本人が欧米から、「戦術バカで戦略音痴」だと言われるのは当たり前のような気がする。
[晴れ]
 能力的にも4要素全てを満たすのはよほど優秀な人でないとかなり難しいとは思うが、これまでも日本の社会の中にも、例えば2行目の2つの要素(design、engineering)を両方とも満たしているような人はかなりいたように思う。そういう意味では、これからは普通の人でも、1列(art、design)又は2列(science、engineering)のことが分かる人材を目指して見るのが良いのかもしれない。
[晴れ]
 日本人は世界で一番実利的な民族なので、ジリ貧になってくるとどうしてもこのマトリックスの中の生活に近いものだけに注力しがちだ。20世紀(モノの時代)はそれでも何とかやって来れたが、21世紀(情報の時代)はおそらくはその逆をやらないと上手く回っていかないような気がする。「急がば回れ」という諺もある。
[晴れ]
 故「糸川英夫」は上記マトリックスを全て満たしているような人だった。(そういう意味では、糸川英夫は日本版のフォン・ノイマンと言ったところだろう。)その彼が生前、これからの時代は日本人の中の1割くらいの人が1行(art、science)に命を捧げる様な社会にならないと駄目だと言っていたが、実際のところは日本社会への影響という意味では1%にも満たない様な存在だと思う。
[晴れ]
by  チイ
 

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羽生さんの永世7冠達成 [風物]

 一昨日、羽生さんが竜王戦で渡辺竜王を破って永世竜王の称号を得て、ついに永世7冠のタイトルを手にした。思えば2008年竜王戦の同カードで、羽生さんが3連勝した後の4連敗で渡辺竜王に敗れてからの9年越しの記録達成になったわけだが、今回羽生さんは何故、渡辺竜王に勝つことができたのだろうか?


 2008年の竜王戦を見た私の率直な感想は、「世代交代が起った」ということである。テニスで言えば、ウインブルドンの大会で、グラフが初めてナブラチロワを破った時のようなものだ。何の世界でもそうだと思うが、世代交代が一度起きてしまうと、それ以降はベテランは新人にはまず勝てなくなってしまう。実際に羽生さんんもこれ以降の竜王戦で何度か渡辺竜王と対戦する機会があったが全て退けられている。


 今回の羽生さんの勝因の裏には、将棋ソフトの存在があるのではないか?というのが私の推論である。現在の最強の将棋ソフトの実力は羽生さんが100回戦って1回勝てる程度の強さだと言われている。つまりTOPの将棋ソフトの方が人間のTOP棋士より100倍(2桁)強いという事だ。これからの人間のTOP棋士が強くなる方法は、最強の将棋ソフトからどれだけ多くのことを学べるかが鍵になってくる。


 この場合学ぶと言っても、独自にこれまでに無かった新たな戦法を考えるとか、人間どうしの対戦の中で新たな戦法を見い出すというのとはちょっと意味が違ってくる。つまり人間より2桁以上も賢い存在から学ぶことになるのである。これはある意味、「神」から学ぶということと同じだと思う。そういう意味では、これからの将棋は「自然科学」になったと言えるのかもしれない。


 エンジニアの人で自分の作ったプログラミによく、created by ~のように自分の名前を付けている人がいたりとか、自然科学はcreate(創造)するものだと思っている人も多いと思うが、自然科学は基本的にはdiscover(発見)(注)だと思う。次の箴言を思い出す。「モーツァルトは彼の音楽をcreateしたのではなくて、すでに出来上がっていたものをdiscoverした。」


 将棋ソフトで、人間同士の感想戦のように大局の後に、将棋ソフトが負けた人間に対して人間が理解できるようなパターンで戦法を解説してくれるようなソフトは作れないものだろうか?又は棋士がその将棋ソフトと多くの大局をこなして行くに連れて、その棋士の弱点やこれから強くなる為に身に付けたらよい戦法を優先順位を付けて教えてくれるようなソフトは作れないものだろうか?これから出てくるかもしれない最強の棋士とは、棋士でありながらそういった将棋ソフトも自前で作れてしまうような人になっていくのかもしれない。

(注)discoverは、dis + coverでもともとの意味は、「覆いを取り去る」の意。


by チイ

 


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コンピュータ・サイエンスにみる学びの多様性 [学問]

 最近、文春新書から「知立国家 イスラエル」(米山伸郎著)という題名の新書が出版されて、大変興味深く読ませていただいたが、その中で特に気になった箇所があった。今の日本のコンピュータ・サイエンスの現状をそのまま表している数字のように思えた。「コンピュータ・サイエンスで有名な世界の大学のトップ30の中に、イスラエルの大学が4校も入っているのに対して、日本の大学は一つも入っていない。


 これは最近の世界の大学ランキングで日本の最高学府である東大が40番台の前半であるのを考えると、そんなに驚く様な数字ではないのかもしれないが、21世紀のこれからの将来展望を考えた時、日本産業にとっては切実な問題になってくるように思われる。ちなみにイスラエルでは16歳から選抜される軍関係のトップ頭脳集団「タルピオット」では、3年間かけて高等数学、物理学、コンピュータ・サイエンスの3学科を徹底的に叩き込まれるようだ。(日本の大学で4年かけて1科目を専攻するのを3年間で3科目やってしまう。)中でも、コンピュータ・サイエンスは国策として最も力を入れている分野でもあるらしい。


 そもそも日本にはコンピュータ・サイエンス学科や学部というものは基本的には存在しない。東大や京大にもない。あるのは工学部の中に、「情報ナンチャラ学科」みたいなものしかない。前にも書いたが、多くの日本人はコンピュータはサイエンスだとは思っていないので(注)、まず「コンピュータ・サイエンス」という言葉自体にかなりの抵抗がある。そしてやっている事はといえば、そのほとんどがハードウエアに関係する事が中心だ。思うに21世紀のコンピュータ・サイエンスでは7〜8割くらいがソフトウエアに関係するものになると思う。cognitive computing用の新しいハードウエアももちろん必要になってくるが、それもソフトウエアがあってのハードウエアだと思う。


 今のままの状態だったら、これからのAI時代、本物のコンピュータ・サイエンスを学びたい人は海外のWASP系の大学やイスラエルの大学に留学した方がいいのかもしれない。学びの多様性という意味では、ビルゲイツもマーク・ザッカーバーグもIT関連で成功している人の多くは、高校時代に学校にも行かないでプログラミングに熱中し、大学では起業して中退している。逆にラリーペイジやセルゲイブリンのようにコンピュータ・サイエンスの名門校で大学院まで進学して勉強したような人達もいる。ハーバードの数学科に入るような人も小中学校で飛び級した人とか数学オリンピックでメダルを取った人達とかで、少なくともSAT(日本の大学受験に相当するもの)の点数で選んでいるような人はほとんどいないと思う。


 現在の日本の大学受験にはコンピュータ・サイエンスはない。数学はというと、線型代数は2行2列の行列止まりで行列式のレベルにも行っていない。ベクトルは内積止まりでベクトル解析はまだ先の先。微積分は変数分離止まりで線形微分方程式にさえも行っていない。確率は条件付き確率止まりで、現在のベイズ全盛期に全く対応できていない。物理はといえば、力学は微積を使わないで力関係の図を描いて代数に当てはめるような、もう中学でやったらいいようなレベルのことを今だにやっているし(17世紀にニュートンが微積を使って力学を完成させたレベルにすら行っていない)、電磁気は、マクスウェルの方程式も知らないで、受動素子だけの交流の回路の問題や、直流のコンデンサの開け閉めのようなくだらない問題をやっている。


 20世紀はそれでも工学部で猫も杓子も電子回路さえ作っていればよかった時代には、皆が一律に全く同じ学びをしていればよかったのかもしれない。しかし、21世紀の時代には全くそぐわない内容になってしまっていると思うのは私だけだろうか?イスラエルの国家戦略(目的)はただ一つで、それは「生存」するということ。前にも書いたがユダヤ人は全ての点において日本人とは真逆の特性を持っている。その彼らが「生存」を第一の戦略としてあげているという事は、逆に言えば、世界で一番すぐに滅びてしまう可能性があるのが日本ということになってしまう。上記日本の大学受験の内容が陳腐化してしまった時、学びの多様性のない日本はあっというまに陳腐化してしまうかもしれない。


(注)欧米のコンピュータ・サイエンスの理想形は、おそらく、サイエンス、工学(エンジニアリング)、数学の3つが三位一体となったような形をしていると思う。


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by チイ

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中里真由美ピアノ・リサイタル [コンサート]

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by 中里真由美

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アルマドイチャーちゃんのアクティブラーニング [音楽]

 今話題のイギリスの音楽の天才少女、アルマドイチャー(Alma Deutscher)ちゃんを御存じですか?彼女は、ボーカル、ピアノ、ヴァイオリン、即興演奏、作曲となんでもこなします。学校には2日しか行ってないそうです。音楽の勉強もピアノの教則本や楽典などの標準的な教材は一切使わないで、はじめから作曲と即興演奏だけのアクティブラーニングをやってきたそうです。今世界の教育の流れは、小学校のDAY1からアクティブラーニングをやるというのがベストプラクティスだそうです。


 最近、MITのメディアラボの所長のJoi Ito(伊藤穣一)の書いた「9プリンシプルズ〜加速する未来で勝ち残るために〜」という本の第6章「理論より実践」という章で、「教育より学習」という内容で、現在のアメリカはこのままだと2つの学校制度ができてしまうようだ。貧しい学校はテストに合わせて指導し、標準カリキュラムで高得点を取ることを目指す。(サービス職向けの人材。)一方で金持ち学校は、問題解決、イノベーション、新知識生産に必要な技能を身につける。(グローバルシステムの中で成功する人材。)


 今の日本の教育は上記アメリカの教育の黒人やヒスパニックの貧しい学校で行っていることと同じことをやっているわけだから、グローバルシステムの中でどんどん競争力が落ちていくのは当たり前のような気がする。9つのPrinciplesにメディアラボの評価を全てAとした場合の日本の相対評価を私なりにしてみた。(A,B,Cの3段階評価)Aは結局なかった。Cが特に悪いということ。


1.権威より創発     C

2.プッシュよりプル   B

3.地図よりコンパス   B

4.安全よりリスク    C

5.従うより不服従    C

6.理論より実践     B

7.能力より多様性    C

8.強さより回復力    B

9.モノよりシステム   C


 彼女の曲や演奏はYouTubeで検索するといくらでも聴くことができます。興味がある方は、色々と聴いてみてください。






by チイ

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楽遊会Vol.10 [コンサート]

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by 相聞花伝

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DPMによるクラスタリングの実験 [学問]

 書籍「続・わかりやすいパターン認識」の第12章のディリクレ過程混合モデル(DPM)によるクラスタリング(ノンパラメトリックベイズ)の実験を、実際にpythonで実装して確認してみました。書籍では2種類のクラスタリング法の実験を行っていますが、今回はパラメータ推定も伴うクラスタリング法1の難しそうな方を行ってみました。前回の凸クラスタリング法もクラスタ数を推定する手法でしたが、ノンパラメトリックベイズはそのクラスタ数の推定を数学的にもっと美しくできるようにしたものです。ノンパラメトリックベイズとは、パラメータが無いということではなくて、「無限個のモデルを想定した無限個のパラメータを持ち得るベイズモデルの総称」のことです。


 初期状態は全ての500個の点がクラスタ0に所属する状態(c = 1)から始めています。その他ハイパーパラメータの値(式(12.33)と式(12.34))などは全て書籍のものに合わせて行っています。アルゴリズムはp260~261のStep1~Step5の「クラスタリング法1のアルゴリズム」に従ってpythonで実装してあります。


 ノンパラメトリックベイズではこれまでのクラスタリング法と違って、「サンプリング」という手法が用いられています。一つ目がp259の式(12.14)(下段の積分は、p269の式(12.35)で行います)で、sk=ωi(i=1~c)とsk=ωnewの事後確率からskを「確率的に」決定します。私はここは、pythonのnumpy.random.uniform()を使って行っています。二番目が、p259の式(12.15)(実際の計算は、p269の式(12.37)を用いて計算する)で、事後分布からc個のクラスタのパラメータθi(i=1~c)を「確率的に」決定します。具体的には、p269の式(12.37)の正規ーウィッシャート分布からサンプリングしたθi=(μi, Λi-1)を求めることになります。まず、ウィッシャート分布のΛiをW(Λi; νc, Sq)(ここで、νcは式(12.42)から、Sqは式(12.38)で計算する)からサンプリングします。私はここは、pythonのscipy.stats.wishart()を使って行いました。このサンプリングしたΛiで式(12.41)からΛcを計算して、N(μi; μc, Λc-1)(ここで、μcは式(12.40)で計算する)からμiをサンプリングします。私はここは、pythonのscipy.stats.multivariate_normal()を使って行いました。


 p261の式(12.16)のv(事後確率)の対数を取ったlogvの繰り返し数に対する変化を下図の「事後確率の変化」に示してあります。図中、logvが最大値となる繰り返し数の位置を赤の波線で示してあります。この時、s = {51, 199, 100, 100, 50}になりました(最下段のiter=89の図に相当)。またその右の「クラスタ数の変化」が、クラスタ数の繰り返し回数に対する変化を示した図になります。求めるc(クラスタ数)は図中で赤の波線で示した位置になり、その時c = 5の結果になりました。


 クラスタリングの結果を、iter=4,45,89について示してあります。クラスタリングされた点は、クラスタごとに違った形の違った色で示してあります。分布の輪郭線は、p261のStep3から確率的に決定したθi=(μi, Λi-1)を使って描いています。最後のiter=89は、logvのグラフでlogvが最大値となる繰り返し数で、図中で赤の波線で示してあります。その時のc(クラスタ数)=5になります。(クラスタ数のグラフの赤の波線のクラスタ数)

initial_cut.png

   推定する共分散行列の分布


q_error_cut.pngc_number_cut.png


      事後確率の変化            クラスタ数の変化


fig1_cut.pngfig2_cut.png

          iter = 4(途中段階)         iter = 45(途中段階)

fig3_cut.png

      iter = 89(logvが最大)


by チイ


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AI時代の中高部活動のあり方 [社会]

 最近は、中高もほとんどの学校が週休2日制になって、個人の自由な時間が増えた一方で、週末の過ごし方次第で若者の将来が決まってしまう様な状況にもあると思う。地方の進学校のような所でも、特に体育会系の部活などは、制限が無いと週末丸々運動部活に費やしてしまって、その疲れで週5日の授業は寝て過ごすみたいな生活パターンになってしまうと悲惨だ。

 高度経済成長の時代は、例えば東大野球部出身者のような人で、大手企業の製造部長みたいな人を束ねてグイグイ引っ張って行くようなタイプの人は、勉強しかしてこなかった青びょうたんよりも重宝されるような時代もあった。しかし、製造業がどんどん衰退して行くこれからの時代に、このようなタイプの人の必要性も減ってきているのは事実だと思う。

 運動部活も体を鍛える(文武両立)という意味もあると思うが、一番大きなメリットは退屈なつまらない受験勉強をだらだら時間をかけてやるよりは、時間を区切ってその時間に集中してやる方が実際には勉強もはかどって、長続きがするということだと思う。でもこれもどちらかと言うと、後ろ向きな考えだと思う。どうせ勉強するなら、最低1教科くらいは本物の学問を学ぶような機会があってもいいと思う。

 私が今強く思うのは、中高の6年間で週休2日で時間も十分にあるわけだから、AI時代に向けて6年間の部活動で1教科でいいので本当に好きな学問を大学レベルまで(力のある人は大学院のレベルまで)やってしまうような取り組があっていいと思う。中高の部活動も従来通りの文化部/運動部の区分けだけではもうオワコンだと思うし、AI時代に向けた新しい中高部活動のあり方もそろそろ模索した方がいいと思う。

 そこで思うのが、土曜日の一日を丸々これらを学ぶ授業に当てて、

 (1)コンピュータ・サイエンス

 (2)物理

 (3)数学

の3科目のどれかを6年間かけて大学の4年レベルまで(学びの遅い人は大学の一般教養課程くらいまで、速い人は大学院のレベまで)一気に学んでしまうという部活動だ。教材は全て海外のその分野の名著と言われるものを使って英語で行う。土曜日1日と水曜日の2~3時間くらいを授業に当てて、その他の日はそれぞれの学校で授業の課題(プログラミングや演習問題)をやるといった具合だ。授業はまとめて(学校を横断して)、市や県の教育機関のような所で行ってもいいのかもしれない。(あるいは定期的に学校を変えて行う。)今の時代だったら、この部活希望者の6割くらいが(1)を受講して、2割くらいが(2)と(3)を受講するような構成比が理想だろう。

 現在の加計学園の国会答弁を聞いていると、日本は本当にオワコンだなと思ってしまう。政府も文科省も両方ともオワコンだと思う。上に書いた部活動の提案ですが、本当にどこかの県が手を挙げてやってみませんか?一番お金がかからない方法で、数年後にははっきりとした成果を出すためにはこれ以上の方法はないように思います。文科省も部活動に関して従来と同じ路線しか考えていないなら、一度騙されたと思って上記の提案を後押ししてみませんか?


by チイ


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忖度して当たり前という考え方 [社会]

 現在、森友問題や加計学園問題で、「忖度」という言葉が盛んに使われて、「忖度することは法律上は全く問題がない」とか、「忖度は世界中どこでも行われている」などと言う人もいるが、一方で、「忖度の意味」=「他人の心をおしはかること」の使われ方が異なる場合もある。

 イスラエルの政治体制は現在、一応、議会制民主主議を採用しているようだが、内部ではマルクスの共産主義の思想をそのまま引き継いだ「キブツ」=「集産主義的協同組合」というのが存在している。多くの人はマルクスの共産主義革命は、世界中の国々で実験してみたがそのほとんどがことごとく失敗したという認識を持っていると思うが、唯一マルクスのその教えを忠実に貫いて世界でただひとつだけうまくいっているのがイスラエルなのだ。

 何故、イスラエルのキブツだけがうまくいっているのかというと、昔、故糸川英夫がイスラエルのキブツを訪れた時のことを何かに書いていて、キブツではキブツ間で利害関係が衝突すると、キブツのリーダーは自分の所属するキブツになるべく利益を誘導しないように動くらしい。自分のキブツから一番遠いところに利益を持っていくように動くと言っていた。

 これは長い歴史の中でのユダヤ人の知恵なのだと思うが、このことから言えることは、キブツのリーダーが自分のキブツに所属する人達の信頼を勝ち取るためにその人たちに利益誘導をしていると、結局は旧ソ連や東欧諸国のような結果になってしまって、社会主義は成り立たないということだ。

 政治の世界でも政権与党になれば、国民の信任を得ているわけだから、自分たちの好きなようにやって何が悪いんだと居直る人もいる。会社でも社長レース競争で勝った人達は、反対派を全て排除してしまって自分たちの好き勝手やってしまって、その結果会社を潰してしまう。また自分のやった仕事の成果を、上司や社長がやったことにして、気に入ってもらって、引き上げてもらうetc。

 「忖度」という言葉ひとつ取ってみても、日本人とユダヤ人は忖度の意味が真逆の所にいる。日本人の言う意味での「忖度」は世界中のどこの国の人でもやっていて、日本人はその中でも一番上手に忖度できるという考えの中からは、将来の日本にとって良いことは何もないように思う。


by チイ

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