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春の京都でお能と京料理 [能・狂言]

雨に濡れる京都の満開の桜を横目に、今日は「第73回 喜多流 涌泉能」
を観に大江能楽堂に行ってきました。
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本日の番組。先ずは、能「巴」を高林昌司さん、次は、狂言「寝音曲」
を茂山千五郎さん、そして、独吟「小原御幸」を高林白牛口二さん、
最後は、能「小塩」を高林呻二さんでした。
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優雅で勇壮な高林昌司さんの“巴”は素敵でしたし、千五郎さんの膝枕じ
ゃなきゃ謡えないと言い出す“寝音曲”では大笑いさせてもらい、高林白
牛口二さんの張り詰めたような緊張感のある独吟に驚かされ、そして、
高林呻二さん気品と陰のある在原業平の舞も素晴らしかったです。

大江能楽堂には、今回、はじめてお邪魔させてもらったんですが、明治
に建てられたと言う1・2階の桟敷席を有する木造の能楽堂がなんとも
風情のある佇まいでした。増築増築と言う感じで雰囲気の違う屋根が五
つも連なった建屋の中は、なんだか迷路のようで楽しかったですよ。
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普段見ている能楽堂より舞台が近い感じで、演者の方が手のとどくよう
な距離で演じれらっしゃるような臨場感がありました。

そして、大江能楽堂でのお能観劇の後、京都らしく京料理の「割烹 凪」
さんで食事会。
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料理は、ぐじの南蛮漬け、ホウボウのお造り、ニシンの塩焼きに姫皮の
梅肉、桜餅風のぐじの桜蒸し、筍にスズキを巻いた天ぷら、若竹煮、鯖
と鯛寿司、フルーツのゼリー。
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目と舌で季節を感じる美味しい料理で春の京都を満喫しました。

今回、いつもの観劇のメンバーさんとは違う方々とご一緒させてもらっ
たんですが、その方々が、また、面白い!蝶やカメムシを集めに世界を
巡っている方や収集したガムの袋の本を出した骨董屋さん、地唄舞の御
師匠さんなどなど、普段絶対聞けないような楽しい話をたくさん聞かせ
てもらいました。感謝です。
感謝と言えば、今回、能のチケットの手配からお店の予約まで、なにか
らなにまでお世話になりっぱなしで、本当に感謝です。ありがとうござ
いました。
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雨とは言え、さすが京都って感じで桜目当ての観光客の方々で賑わう中、
高瀬川のライトアップされた桜を横目に楽しみながら、そそくさと大阪
に戻りました。

春のおめでたい狂言 [能・狂言]

花冷えって感じの土曜日。今日は、五世茂山千作(千五郎改メ)
さんと十四世茂山千五郎(正邦改メ)さんの襲名披露記念公演
「古典と遊ぶ 春爛漫 茂山狂言会 千作 千五郎 襲名披露記念公
演」を観に兵庫県立芸術文化センター阪急中ホールに行ってき
ました。
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昨年9月に千五郎さんが五世千作、正邦さんが十四世千五郎を襲
名され、春に行われる芸文恒例の茂山狂言会で揃ってのご出演と
なったみたいです。

本日の演目。先ずは、茂山千五郎(正邦改メ)さんの“三番三”。
能の翁の中で狂言方が舞う舞で、よく目にするのは三番叟と言
う文字ですが、大蔵流では三番三と書くそうです。黒い尉の面
を付けての舞は、迫力の中にも厳かな雰囲気の漂う素晴らしい
ものでした。

そして、茂山宗彦さんが登場し今日の演目をユーモアを交えな
がら楽しくわかり易く解説してくれました。狂言は能と違って
そのまま見ててもだいたい理解はできるんですが、この解説が
あると見所がわかって倍楽しめる感じです。

次は、茂山千作(千五郎改メ)さんが太郎冠者を務める“縄綯”。
太郎冠者の主人(茂山あきらさん)が博打に負け、博打の相手
(茂山七五三さん)に借金のかたで太郎冠者を取られる羽目に。
それとも知らず手紙を持って相手のところに赴いた太郎冠者だ
ったが、真相を知りへそを曲げてまったく働こうとしない。
相手は主人に文句をつけるが、そんなことはないと、いったん
戻して働きっぷりを見てもらおうとする。が、相手が見ている
とも知らず悪口をあげつらね。って話。五世千作さんの太郎冠
者がなんとも良い感じで、笑わせてもらいました。

最後は、茂山茂さんが髭男、その女房を茂山逸平さんが務める
“髭櫓”。自慢の髭のおかげで宮中儀式の大役を仰せつかった男。
儀式のために衣装を新調しなければいけないと女房に頼むが、
貧乏でそんな金は無い、だいたいそんな髭を生やしているから
こんなことになったんだから髭を剃れと言い出し大喧嘩。家を
たたき出された女房は、近所の女房達を引き連れて反撃に出る
が、男も負けてたまるかと髭に櫓を付けて応戦する。って話。
能のパロディや反撃する女房達の武器も面白かったんですが、
何より髭に付けた櫓にはビックリ!大笑いさせてもらいました。
扉まで開く仕掛けです!笑

観劇前の腹ごしらえは、西宮北口にある「curry&bar INDIGO」
さんでサンボア風カレーなるモノをいただきました。
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30年ほど前に西宮北口にあったカレー屋の味を再現したカレー
だそうで、シャバシャバでスパイシーなルートと薄いカツにキャ
ベツと酸っぱいドレッシングがあいまって、混沌とした味のカレ
ーでした!元祖を知らないので懐かしいと言う気持ちはありませ
ん。が、嫌いじゃないかも!笑

幻想的なお能 [能・狂言]

関西も昨日梅雨入りしたみたいで、夜半の雨が午前中まで残っていましたが、
昼からは雨も止んだので、今日は、谷町四丁目にある山本能楽堂に「光と照
明による能舞台の陰翳work #12:安達原/色無」を観に行ってきました。
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照明デザイナー藤本隆行氏のLED照明の中で、山本章弘氏がお能を演じる
企画モノ。過去、数回か観てますが、ほど良い光の演出で、ほど良く想像力を
補完してくれる。けっこう面白くって分かりやすいお能です。

公演の前に、山本章弘氏が舞台に登場し、今回の趣向を解説。お能は、5番
の演目で構成されていて、1番目は神様の話、2番が平家物語などの戦の話、
3番目が恋物語、4番目は物狂いの話、5番目は鬼の話。
今回は「安達原」は、5番目の鬼の話に属する物語なので最後に演じられ、お
能が主に野外の能楽堂で演じられていたときは、夕方の光の中で行われてい
たと言うのをLEDで再現しながら、話の展開も加味して、暗い安達原の一軒家
の情景、夜の家の中、留守中に覗くなと言った女の部屋など、闇をテーマに藤
本隆行氏が照明の演出をされたそうです。
山本氏の解説の後、藤本氏による照明の細かな解説もあり、今回は、色を使
わないので“色無”だと言うことでした。
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そして、本編「安達原/色無」のはじまり。
旅の阿闍梨が陸奥の安達原(福島県安達太良山)で夕暮れになり、明かり
をたよりに老婆の住む一軒家に宿を頼むと、快く泊めてくれ、糸紡ぎを見せ
てもらいながら四方山話をしている内に薪が無くなったので、老婆は自分の
部屋を絶対に覗くなと言って薪を取りに行く。
覗くなと言われると覗きたくなるもので、共の者が我慢できずに覗くと、そこ
には、おびただしい死骸の山!ビックリして逃げると、鬼になった老婆が追
いかけてきてと言う話。

普段、客席も舞台も明るい均質な光の中で見ているお能とは違い、舞台に
闇が現れることで、人間の恐怖や好奇心などの表現や簡素な作り物がリア
ルな舞台装置へと変貌する感じで、面白かったです。

本編終了後、山本氏と藤本氏が舞台に上がって、トークや質疑応答などが
行われました。
会場からの感想で、普段は、明るい舞台の上で見えているのに意識から消
している地謡や囃子や後見の方々が暗いせいで逆に気になったと言う人も
いて、なんとなく分かる気がしました。
(話は違うかもしれませんが、文楽の人形も使っている人が妙に気になると
きとまったく気にならないときがあったりするので、ちょっとしたことでも意識
から消せる消せないが分かれるのでしょう)

前に見た色がある演出も面白かったですが、明暗で闇を感じさせるお能も
素晴らしかったです。


春爛漫の桜と狂言 [能・狂言]

関西の桜も今週末が満開って感じで、朝からポカポカと晴れわたった本日は、
松下幸之助歴史館と隣のさくら広場、それに西宮北口に用があったついでに、
夙川の桜も眺めてきました。
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<夙川>
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ちょっと鉄ちゃん気分?阪急電車と桜(ジオラマ風)
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桜を愛でた後は、兵庫県立芸術文化センターに「古典と遊ぶ 春爛漫 茂山狂
言会 お豆腐狂言」を観に行ってきました。
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はじめに茂山宗彦さんの解説があり、演目の最初は、茂山千五郎さんに松本
薫さんと茂山茂さんで“墨塗”。次は茂山千三郎さんと茂山逸平さんで“文蔵”。
最後は、茂山七五三さんと茂山宗彦さんに茂山あきらさんの“長光”でした。

墨塗は、訴訟のために太郎冠者と都に出てきていた大名が、訴訟もけりがつ
いたので田舎に帰ろうと、馴染みの女のところに別れの挨拶に行くと、涙を流
して寂しがるが、その涙が茶碗の水だと言うことに太郎冠者が気づき、墨の入
った茶碗と取り替え、真っ黒な顔になった女が激怒し・・・と言う話。大笑いさせ
てもらいました。

文蔵は、主人に断りもなく旅にでていた太郎冠者を主人叱ると、主人のおじさ
んのところに行ったと言い訳をはじめる。おじさんだったら珍しいものを食べさ
せたはずだと食事の名前を問い詰めるが、思い出せない太郎冠者が主人の
好きな源平盛衰記に出てくる名前だと言い出したので、主人が源平盛衰記を
語りだすと言う話。文蔵と温糟(うんぞう)粥の間違いと言うネタです。

長光は、昨年末に善竹さんのモノを観た記憶があったんですが、おおむねスト
ーリーは同じですが、微妙に違いがあって面白かったです。太刀を下げて市場
で帰郷の買い物をしている男にスッパ(泥棒)がよってきて、太刀の紐を自分の
腰に巻いて、これは自分のモノだと言い出し争いになると言う話です。

能の間に息抜きで観る狂言は緊張感との落差で笑えますが、続けて狂言を観
るのも楽しいですね。


久々にお能 [能・狂言]

今年も、年末恒例の1年間のブログのまとめをしてて、今年はお能をあんまり
観に行ってないな~!なんて思ったので、思い立ったが吉日って感じで「第七
十六期 第四回 上野松颯会定期能楽会」を観に大槻能楽堂に行ってきました。
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今日は、ゼミか何かの課題なのか?大学生と思しき団体さんがいて、平均年
齢を押し下げた感じの、いつもと違う会場の雰囲気の中、先ずは、仕舞がはじ
まり、「芦刈」、「龍田」、「猩々」。

そして、赤井きよ子さんのお能で「楊貴妃」。言わずと知れた中国の話ですが、
基本は本邦モノと同じで楊貴妃の霊と方士(道教の呪術師)が登場し、楊貴
妃が自分の生い立ちや玄宗皇帝との思い出を舞うという展開なんですが、と
りあえず前半は、楊貴妃は舞台中央の作り物の中で、ただただ方士が楊貴
妃探しの説明をしている。。後半、華やかな楊貴妃は現れるんですが、如何
せん静かなお能に、私の方が夢うつつな状態になっていました!居眠りの言
い訳でもないですが、地謡の響きの中うつらうつらするのが、めちゃ気持ちイ
イんですよね~!(演者の方には失礼ですが・・)

100分におよぶお能の後は、ちょっとひと息って感じで、善竹忠一郎さんと善
竹隆司さんに上西良介さんの狂言「長光」。立派な刀を持った男が都の市場
でお土産を物色していると、泥棒が現れ刀を盗もうとすると言う話です。が、
男にぴったりと寄り添って、刀に付いている紐を自分の腰に巻いて、この刀は
自分の物だと言い出す泥棒の手口に、思わず笑ってしまいました!

最後のお能に向け、間の仕舞で、上野朝義さんと上野雄三さんのこちらも中
国モノで「東方朔」。少しでしたが、お二人で舞われる凛とした姿が素晴らしい!

最後は、上野朝彦さんの「熊坂」。寅さんの口上「泥棒の始まりが石川の五右
衛門なら、博打打ちの始まりが熊坂長範」でお馴染みの(私だけかもしれませ
んが・・)熊坂長範の話です。旅の僧が美濃の赤坂を通りががった折、地元の
僧(実は熊坂の霊)に呼び止められ、ある人物の供養をしてほしいと頼まれる
静かな前半。熊坂長範に姿を変え槍を手に牛若丸との死闘を舞う激しい後半
のギャップを楽しませてもらいました。

そして、昼ごはんは、谷四にあるイタリア料理店「オステリア アランチャ 」さん
で、二色の大根とカツオのラグーソースという珍しいスパゲッティをいただきま
した。
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不思議な食感でめちゃ美味しかったですよ。

能とLED [能・狂言]

そろそろ花粉も飛び出し、ぼんやりしたような天気の日曜日。今日は、山本能楽堂
で行われた「光と照明による能舞台の陰翳 #WORK12 船弁慶」を観に行ってき
ました。
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山本能楽堂では、お能の裾野を広げようと様々な企画が行われているんですが、
このお能もその一環、能楽師の山本章弘さんとLED照明デザイナーの藤本隆行さ
んがコラボレーションして、幻想的な光の中でお能を見せてくれるものです。
かなり初期だと思うんですが、2010年秋に“安達原”を見せてもらって以来、私的
には今回2回目でしたが、この企画自体は、今回で第12弾になるそうです。
 
先ずは、舞台に山本章弘さんが登場して、今回上演する“船弁慶”とお能と照明に
ついての解説。
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能楽堂はもともと野外に造られ、お能も本来は、5つの演目を朝から夕刻まで演じ
ていたので、斜めに入るやわらかな朝の光から始まり、昼は上からの強い光で舞
台の前と奥の陰影がはっきりし、夕刻には物寂しい光が斜めから入ってきて、遅く
なれば薪の灯りと言う具合に、自然の光が演目とあいまって効果的に鑑賞されてき
たそうです。が、今、能楽堂はほとんど劇場内に移り、自然光が入らない中、蛍光
灯の均質な光で観るのが当たり前になっていて、これにLED照明で一石を投じたい
と言うのが、この企画の主旨だそうです。

船弁慶は、義経が兄頼朝から逃げるために大物浦に静御前を残して船出をした時、
急に海が荒れだし、平知盛の怨霊が現れて義経に襲いかかるのを、弁慶が神通力
で追い払うと言う話。とは言え弁慶は主役ではなく、前シテは残されて嘆く静御前、後
シテは知盛の怨霊。そして、義経は子供が演じるそうです。山本さん曰く、お能では、
義経と静御前を子供と大人に配役されることがあり、これは男女と言う性的な側面を
無くすための演出だそうです。

そして、会場が暗くなって、幻想的な光の中で、船弁慶が始まりました。照明とのコラ
ボと言っても能の世界観を活かすような抑制の効いた照明で、特に、知盛の怨霊の
迫力と能衣装が美しく映えるさまが素晴らしかったです。

船弁慶を観る前の腹ごしらえは、能楽堂近くにあったブリティッシュパブ「THE HAR
RIS」さんでフィッシュ&チップス。
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サクサクのフィッシュフライに、サーソンのモルトビネガーと言う少しクセのあるお酢
をたっぷりかけて食べたんですが、美味しかったです。
「ランチもやってますよ!」と呼び止めてくれたお母さん曰く、去年の夏に娘さんが英
国人の旦那さんを連れて日本に帰ってきてからパブを始めたそうで、お母さんも、昔、
近所で割烹をやっていて、その時の血も騒いで、今はパブを手伝っているとのことで
した。

師走の能 [能・狂言]

雨が過ぎて、またまた冷たい風が吹き始めた日曜日。今日は、大槻能楽堂に
「第七十五期第四回 上野松颯会定期能楽会」を観に行ってきました。
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先ずは仕舞、伊原昇さんの「箙」植田叔子さんの「班女」、尾崎早苗さんの「籠
太鼓」、前田飛南子さんの「盛久」。

次は、赤井きよ子さんのお能「井筒」。伊勢物語の筒井筒を題材に、在原業平
を想う妻の霊を描いた世阿弥の創り出す恋物語。これぞ能って感じの静かな
作品なんですが、静か過ぎて過去一度も居眠りせずに、最後まで見たことがな
い作品でもあります。。今回も前半沈みました。。。とは言え、業平の形見の衣
装を身に着けて舞う後シテの美しさは絶品です。

ちょっとひと息で、善竹隆司さんと善竹忠一郎さんの狂言「舟船」で、笑わせて
もらいました。主人と太郎冠者が西宮に出かけたおりに神崎川を渡ることにな
り、太郎冠者が舟を呼ぶのに“ふな”と言ったのを主人が“ふね”と呼べととが
めるが、太郎冠者が“ふね”じゃない“ふな”だと言い張り、二人は“ふな”か“ふ
ね”かを和歌で争うと言う話。

そして、上野雄三さんと上野朝義さんの仕舞で「二人静」。なんとも迫力を感じ
る二人静でした。

最後は上野雄介さんのお能「車僧」。高僧が車に乗って嵯峨野を訪れた時、愛
宕山の大天狗が現れて、僧に行合戦を挑むが、見事に敗れて逃げ帰るという
話でした。

番組後、小寺一郎さんの米寿の舞祝言「高砂」で終演となりました。

お能前の腹ごしらえは、能楽堂近くにあるラーメン屋「中華そば うえまち」さん
で、熱々の中華そば(醤油)をすすりました。
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ほど良く魚介の風味のきいたスープがからんだツルツルのストレート麺、弾力
のあるチャーシューも美味しい!

お能の帰りに立ち寄った谷六のパン屋「Boulangerie gout」さんのパネトー
ネを購入。
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最近、クリスマスにはシュトーレンを買ってたんですが、今年は、パネトーネにし
てみました。それも小さなパネトーネ(パネトーネは大きなパンって意味がある
そうです)!(笑)

夏の終わりの能 [能・狂言]

朝夕、早々に秋の気配を感じる今日この頃。本日は、大槻能楽堂に「第七十六期
第三回 上野松颯会定期能楽会」を観に行ってきました。
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今日の番組。先ずは、仕舞で三浦信夫さんの“芭蕉”、川中治作さんの“雲林院”、
上野雄介さんの“松虫”。次のお能は小寺一郎さんの“羽衣”。ちょっと一息って感
じで茂山良暢さんの間狂言“呼声”を挟んで、仕舞の“花筐”は久保田稔さん。最後
のお能は上野朝彦さんの“殺生石”でした。

“羽衣”は、有名な羽衣伝説を題材にして世阿弥が創作したお能だそうで、三保の
松原で白龍という漁師が、松の枝にかけてある衣(実際に橋がかりの1ノ松に衣が
かけてあります)を持ち帰ろうとすると、天女が現れ、衣を返してくれるように頼み、
返す代わりに舞い舞うという話なんですが、如何せん天女が出てきて舞台のほぼ
真ん中で諸々の状況を説明して舞うというだけの展開で1時間!いゃ~~!眠気
との戦いでした!

次の狂言“呼声”は、主人に無断で旅に行った太郎冠者をとがめようと、主人が次
郎冠者と一緒に太郎冠者の家に赴くが、居留守をつかい太郎冠者が出てこない!
なんとか太郎冠者を引き出そうと、平家節や小唄節や踊り節で呼びかるって話。テ
ンポの良いリズミカルな狂言でおおいに笑わせてもらいました。

そして、“殺生石”は、那須湯本温泉にある殺生石にまつわる話。玄翁という僧が
那須を通りかかると、鳥が死んで落ちてくる石があり不思議に思っていると、里の
女が現れ、これは殺生石だと教えてくれる。天竺、唐を経て日本に渡ってきた狐
の化け物(有名な九尾の狐)が、玉藻ノ前に取り付いて鳥羽上皇に害を与えようと
したのを安倍泰成によって見破られ、那須に逃げ殺生石になったと言う石の由来
を語って聞かせ、女は舞台中央の大きな石の作り物の中に消えていく!石に向か
って玄翁が祈ると殺生石が真っ二つに割れ、中から狐の精が現れて、仏事のおか
げで成仏できると語って去って行くという、中々面白い展開です。
お能はちょこちょこしか観ないので、これくらいドラマティックな話で、物理的にも舞
台に変化が有る方が楽しいですね!

お能前の腹ごしらえは(腹ごしらえをするから眠くなるんですが・・)、谷六の「そば
切り文目堂」さんで、粗挽きの辛み大根おろしそばを手繰りました。
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大根の辛さに負けない風味豊かな粗挽き蕎麦!めちゃ美味しかったです。

そして、能楽堂までの道すがらにあるパン屋「gout」さんで、丹波黒豆パンと天然
酵母くるみイチジクパンを所望。
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黒豆たっぷりのパンと香ばしい胡桃とイチジクの甘さが絶妙なパン、どちらもめち
ゃ美味しい!

桜は桜でも西行桜 [能・狂言]

一気に冬に戻されたような花冷えの土曜日。大阪の桜も今週で終わりだなって
感じの本日は、花見は花見でもお能の西行桜を見に山本能楽堂に行ってきま
した。
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山本能楽堂で定期的に開催されている「たにまち能」の4月の部。今日の演目。
先ずは、お能「百万」。シテ(狂女百万)は、林本大さん、ワキ(里人)は、福王知
登さんで、子方(百万の子)は、吉井紹智くん。
奈良の西大寺で幼子を拾い、嵯峨の清涼寺で行われている大念仏に連れて行
くと、大念仏を行っている人達の前に、女物狂いの百万が笹を振り回しながら現
れ、念仏のリズムが悪いと自ら音頭をとって踊りだす。百万は子供と生き別れた
ことで正気を失い、子供との再会を祈願して清涼寺の釈迦如来に念仏をしてい
る。その様子を見ていた里人が自分が拾った幼子が、百万の子供にちがいない
と二人を再会されるという話。
この物狂い物の様な、心ここに在らずの世界(逆の身体ここに在らずの世界も
含め)の放つ美しさは、人間とは何かと言う命題を突きつけてきますね。

次は、狂言「舟船(ふねふな)」。太郎冠者が茂山あきらさんで、主が丸石やすし
さん。
タイトルそのままの話なんですが、西宮に旅に出た主人と太郎冠者が神崎川の
渡しにさしかかり、舟を呼ぶのに太郎冠者が「ふなやぁ~い」と言ったのを、主人
が“ふな”ではなく“ふね”の間違いだと正す。が、船着き場は“ふなつきば”で“ふ
ねつきば”とは言わないから“ふな”が正解だと反論し、主従が、古歌で“ふな”と
“ふね”の例えを出して言い争うという話。鼻高々の太郎冠者に言い負かされる
主人の苦々しい顔が面白くって、笑わせてもらいました。

間の仕舞は、松浦信一郎さんの「田村」、山本章弘さんの「采女」、河村栄重さん
の「春日龍神」。

最後は、お目当てのお能「西行桜」。シテ(老桜の精)は、波多野晋さん、ワキ(西
行法師)は、福王和幸さん。
京都の西山で庵を結んで暮らしている西行の庵の桜が美しく、春の季節には京
都の中心部から見物客が大勢訪れる。静かに桜を楽しみたい西行だが、せっか
く遠くから来たからと嫌々ながら庵に客を通し桜を見せるが、思わず“花見んと群
れつつ人の来るのみぞあたら桜の咎にはありける”と言う歌を詠んでしまうと、舞
台中央の桜の古木の作り物から老桜の精であるシテが登場し、桜に咎はない!
と、音羽山や嵐山など桜の名所を織り交ぜながら舞を舞い、桜の素晴らしさを伝
えると言う話。西行の桜といえば“願わくは花のしたにて春死なむそのきさらぎの
望月の頃”も有名ですが、桜の季節に、西行のお能を楽しむのもイイもんですね。

西行の桜を楽しんだ後は、大阪では、今年最後になりそうな桜(ソメイヨシノ)を愛
でに大阪城に立ち寄ってみました。
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散りかかっていましたが、満開の桜の風情はまだまだ残っていて、無骨で丈夫な
石垣や城門と妖艶で儚いな桜の対比が素晴らしかったです。

お能前の腹ごしらえは、山本能楽堂近くにあるカレー屋「スパイスカリー バビルの
塔」さんであいがけあいめしカリーをいただきました(谷四はカレー屋激戦区です)。
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今日のカリーは、肉カリーがマトンで豆カリーが焼き豆腐とターサイでした。どちら
のカリーもめちゃ美味しかったんですが、個人的には豆の方が複雑な風味で好き
なカレーでした。

師走の能 [能・狂言]

寒風の吹く日曜日(年末のクリスマス三連休の中日ですが明日は仕事なんです
よね~!(涙))。今日は、久々のお能、谷六の大槻能楽堂に「第七十四期第四
回 上野松颯会定期能楽会」を観に行ってきました。
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開演前に本日の番組の簡単な解説があり、少しざわついている見所(客席)をよ
そに舞台に演者の方々が静かに出てきて、仕舞(高砂、芦刈、羽衣、誓願寺)の
はじまり。

仕舞が済むころには、見所も落ち着いて、次の上野雄三さんのお能“巴”がはじ
まりました。巴とは、木曽義仲と一緒に戦った女武者巴御前のことで、義仲が敗
れ自害した近江の粟津を木曽の僧が通りかかったとき、松林の中の神社で泣い
ている女を見かけ声をかける。その夜、武者姿の巴御前が僧の前に現れて、義
仲の最期の様子を伝えながら薙刀を使い勇壮に舞を踊り、一緒に死ねなかった
無念を回向してほしいと言って去っていく。さすが巴御前を題材にしているだけに
舞が迫力です。

緊張感のある巴が終わったところで、ちょっとひと息って感じで、茂山良暢さんの
狂言“蟹山伏”で大笑い!
羽黒山で修行をした山伏が強力を引き連れて帰る途中、山間の沢で蟹の精に出
会い、金剛杖や法力で退治しようとするが、まったく歯が立たず強力ともども耳を
挟まれて痛い思いをするって話。橋掛りで山伏を小バカにしたように横歩きする
蟹の精がなんとも面白い。

そして、上野朝義さんの仕舞“春日龍神”の迫力に圧倒されて、休憩。

最後は、赤井きよ子さんのお能“山姥”。都で山姥の曲舞を謡って有名になり“百
万山姥”と呼ばれる遊女が、男を引き連れて善光寺参りに行く途中、険しい山の
中で本物の山姥と出会い、その山姥が、柳は緑、花は紅など仏教思想を盛り込
んだ舞いを披露すると言う話。演目名が山姥で妖怪話みたいな響きですが、優美
で奥深い雰囲気の漂う素敵な舞台でした。

観劇前の腹ごしらえは、谷六駅近くにある蕎麦屋「そば切り文目堂」さんで“細切
りざるそば”いただきました。
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十割の細切りそばは、ダシの風味の効いた汁とあいまって上品な味わいでした。
店の佇まいも素敵です。

先日、大昔に出していて内容も忘れてしまっていた特許の報奨金を会社からもら
ったので、お能を見に行ったついでに、近くにあった靴屋「Shoes House QAT
ARI」さんでPATRICKのPUNCHを購入。
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足がでかいのでデザインによっては入らないことも多いんですが、これはピッタリ
な上に革が柔らかくって履きやすそうです(ちなみにサイズは45!)。


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