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夏の歌舞伎 [歌舞伎]

蒸し暑い日曜日。今日は、「大阪松竹座新築開場二十周年記念
七月大歌舞伎 関西・歌舞伎を愛する会 第二十六回(夜の部)」
を観に行ってきました。
7月大歌舞伎.jpg 
夜の部の演目は、“再春菘種蒔 舌出三番叟”、“通し狂言 盟三五
大切”より序幕・二幕目・大詰でした。
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昼の部には、大阪の夏と言えばこの演目って感じで染五郎さん
の“夏祭浪花鑑”もあったんですが、今回は、片岡仁左衛門さん
の“盟三五大切”が観たくて夜の部にしました。

先ずは、“舌出三番叟”。三番叟には鴈治郎さん、そして千歳に
壱太郎さん。ユーモラスで華麗な舞を楽しませてもらいました。
が、3階席からは舌出しまでは確認できませんでした!

そして、楽しみにしていた、仁左衛門さんが薩摩源五兵衛を演
じる“通し狂言 盟三五大切”。
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作者は四谷怪談で有名な鶴屋南北。源五兵衛は、実は赤穂義士
の不破数右衛門と言うことで、忠臣蔵の外伝のような様相を呈
し、本編には登場しませんが、源五兵衛が浪人になる発端にな
った事件(金が要るようになったきっかけ)に、四谷怪談の伊
右衛門もからんでたり(小万と三五郎が越していった部屋が、
お岩さんの住んでいた部屋と言う設定は、ちょっと笑いました
が・・)と、陰惨な話の裏側に忠義、親子愛、夫婦愛と人間関
係が複雑にからんだ、多重構造の面白さが楽しめる作品でした。
が、切り落とした女の生首を抱え、雨の中、傘を片手に花道を
去っていく源五兵衛の姿と生首に飯を食べさせようとするシー
ンは、夏っぽくゾクッとしました(冬の話ですが・)!怖い。

源五兵衛をだまし金を巻き上げる芸者小万には時蔵さん、そし
て、笹野屋三五郎には染五郎さん。源五兵衛の家来六七八右衛
門には松也さん、三五郎の父了心には松之助さん、小万の兄で
家主で幽霊のくり廻しの弥助には鴈治郎さん、芸者菊野には壱
太郎さん、源五兵衛の伯父富森助右衛門には錦吾さん、ごろつ
き勘九郎には橘三郎さん、仲居お弓には吉弥さんなどなどの面
々が出演されています。

前半の小万に入れあげているのんきな源五兵衛から、後半のだ
まされたと分かり、冷静に狂気し、関係者を次々に惨殺し、乳
飲み子をその母(小万)に刀を持たせて刺し殺させる源五兵衛
を演じてらした仁左衛門さん。
会場中が息を呑むほどの迫力でした!やっぱり凄い!

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文楽と落語を感じる歌舞伎 [歌舞伎]

GW8日目。曇天模様でパッとしない天気の中、今日は、大阪松竹
座新築開場二十周年記念の「五月花形歌舞伎」を観に大阪松竹座
に行ってきました。
五月花形歌舞伎.jpg 
今回は、花形歌舞伎と言うことで、若手(?)の市川猿之助さん、
中村勘九郎さん、中村七之助さんが競演される舞台。

先ずは、先日、野崎まいりに行ってしっかり予習をした、文楽で
もお馴染みの新版歌祭文「野崎村」。
本筋は、お染、久松の悲恋の物語ですが、この段は、野崎村の百
姓久作(彌十郎さん)の娘のお光が主役。そのお光を務めるのは
七之助さん。

大阪から野崎村に戻った久松(歌昇さん)との祝言を控え、楽し
そうに準備をするお光。そこに油屋の娘お染(児太郎さん)が訪
ねきたから大騒ぎ!恋敵お染に対して嫉妬して意地悪をするお光
ですが、一緒になれないのなら心中をしようと思っているお染と
久松を察し、2人を救うために身を引き尼になる覚悟をして、髪
を下ろします。最後は、迎えに来た油屋の後家お常(竹三郎さん)
と共に、久松は駕籠、お染は舟で大阪に戻るのを、お光と久作が
見送ると言う話。

最初、ソワソワウキウキ楽しそうに祝言の準備をしているお光か
らはじまり、お染に意地悪をしているお光、覚悟を決めて尼にな
るお光、最後は茫然自失で2人を見送った後に泣き崩れるお光の
心情の変化を七之助さんが見事に演じてらして、素晴らしかった
です。端々で浄瑠璃に合わせて人形を意識したような所作で演じ
てらしたのもイイ感じでした。

次は、三遊亭円朝作による落語の怪談話「怪談乳房榎」の序幕・
二幕目、休憩を挟んで三幕目・大詰。
“三世實川延若より直伝されたる十八世中村勘三郎から習い覚え
し”と“中村勘九郎三役早替りにて相勤め申し候”サブタイトルが
ついている通り、勘三郎さんが工夫した演目で、菱川重信と下男
正助とうわばみ三次の三役を、勘九郎さんが早替りで演じるのが
見せ場の舞台。三役の勘九郎さんの他、重信の妻お関には七之助
さん、敵役の磯貝浪江には猿之助さん、そして、早替わり以外に、
本水を使った滝壺での大立回りも見せ場でした。

絵師菱川重信の妻お関に横恋慕した磯貝浪江、お関を助けた縁で
重信の弟子となり、重信が高田南蔵院本堂の龍の絵を描くために
出かけた隙に、子供真与太郎を人質に自分の物にする。お関を手
に入れるために重信殺害を企て、下男正助を仲間に引き入れ落合
田島橋で重信を殺害。真与太郎も邪魔なので正助に滝壺に放り込
んで殺すように頼むが、その後で正助も殺すように悪友うわばみ
三次に金を渡し、滝壺での正助と三次の大立回り!重信の幽霊に
助けられ正助は真与太郎と一緒に逃げ、数年後、乳房榎に願掛け
に来た磯貝浪江に出会って、敵討ちをするという話。

話は色々複雑ですが、なんと言っても勘九郎さんの早替わり!
大道具ばかりではなく傘や蓑など小道具も使った秒単位の早替わ
りに、会場は大いに盛り上がりました。
特に下男正助を演じている時の勘九郎さんが、勘三郎さんを見て
いる様で、なんだかジィ~ンとしてしまいました。

滝壺での大立回りの準備をしている合間に、笑いもまじえてビニー
ルシートの使い方の解説していたら、2階と3階の通路をうわばみ
三次の勘九郎さんが走り回ったりと、幕間も飽きさせない花形歌
舞伎らしい活きの良い演出も楽しませてもらいました。

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初春におめでたい歌舞伎 [歌舞伎]

今日までお正月休みってことで、今年の観劇始めって感じで大阪松竹座に
「壽初春大歌舞伎(昼の部)」を観に行ってきました。
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今回は、初春からおめでたい感じで、八代目中村芝翫さん(中村橋之助改
め)ご一家(四代目中村橋之助さん、三代目中村福之助さん、四代目中村
歌之助さん)の襲名披露興行。
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お祝いムードいっぱいで、特に、佐藤可士和さんデザインの祝幕が異彩を
放っていました(芝と橋と福はなんとなく分かりましたが、歌がよくわかりま
せんでした!)。
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そんな華やいだ雰囲気の中、昼の部の演目の方、先ずは、襲名した息子さ
ん3人が登場しての「吉例寿曽我 “鴫立澤対面の場”」。
福之助さんと歌之助さんの曽我兄弟に兄弟の後見人小林朝比奈に橋之助
さん、敵である工藤祐経ではなく奥方の椰の葉(秀太郎さん)が登場し、狩場
の通行証を渡すと言う、華やかなお祝い狂言を楽しませてもらいました。

次は、八代目中村芝翫さんが務める「梶原平三誉石切 “鶴ヶ岡八幡社頭の
場”」。
主役の梶原平三景時はもちろん芝翫さん、鴈治郎さんの大庭三郎と橋之助
さんの俣野五郎とともに鶴ヶ丘八幡宮を参拝しているところに、六郎太夫(東
蔵さん)と娘梢(児太郎さん)が刀を売りに来る。
大庭が刀を求めようとするが、俣野が訝しがり、刀の目利きのできる梶原に
鑑定を頼んだところ名刀だと鑑定をする。が、300両と言う値段を聞いて、
またまた俣野が口を出し、二つ胴切りができないと名刀ではないと言うので、
罪人を切ることになるが一人しかおらず、どうしても金が欲しい六郎太夫が
自分が切られると申し出て、梶原が試し切りをするが、罪人一人の胴しか切
れず六郎太夫は生き残っる。大庭と俣野は梶原の鑑定違いをなじりながら去
っていくが、残った梶原は六郎太夫に刀との因縁を説明し、本当の名刀であ
ると石の手水鉢を真っ二つに!
こちらも華やかな舞台で、悠然とした芝翫さんの梶原が素晴らしかったです。

最後は、仁左衛門さんが亀屋忠兵衛と父孫右衛門の二役を演じる「恋飛脚
大和往来 “新口村”」。
“梅川忠兵衛”とも呼ばれる近松の書いた有名な世話物“冥途の飛脚”の歌舞
伎版で、特に、この新口村段は有名なので、内容をくどくど説明する必要はな
いですが、大阪から故郷に逃げてきた忠兵衛と傾城梅川(孝太郎さん)が、思
わぬところで父孫右衛門と再会し、涙ながらに別れる場面。
前半は頼りなくも色気のある忠兵衛、後半は子を思う老いた父を見事に演じ
分ける仁左衛門さんが、とにかく素晴らしい!
孝太郎さんの梅川と仁左衛門さんの孫右衛門の細やかで情感溢れるやり取
りに思わず、目が釘付けになってしまいました。

そんなこんなで今年の観劇の一発目は、昨年あんまり観なかった歌舞伎から
のスタートでした。


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歌舞伎でらくだ [歌舞伎]

正月を初春と言うけど本当に初春のような陽気だった本日、会社は今日まで
お正月休みってことで、今年の遊び始めは、大阪松竹座に「壽初春大歌舞伎
(昼の部)」を観に行ってきました。
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演目は、愛之助さんと壱太郎さんの“歌舞伎十八番 鳴神”、扇雀さんの舞踊
“枕獅子”、そして、楽しみにしていた中車さんの久六と愛之助さんの熊五郎と
言う落語でお馴染みの“らくだ”でした。
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先ずは、鳴神。鳴神上人(愛之助さん)が神通力で滝壺に龍神を閉じ込めたた
めに、雨がまったく降らず干ばつの被害が甚大になったことから、朝廷は、雲
の絶間姫(壱太郎さん)と言う美人を鳴神上人のところに遣わす。姫は色香で
鳴神上人をだまし泥酔した隙に、龍神を逃がし自分も逃げ出す。が、騙された
鳴神上人は怒り心頭で弟子の坊さんに当り散らし、姫を追いかけると言う話。
酔いつぶれるまでの前半は、笑いやちょっと下ネタありの楽しい展開、がらりと
変わって、怒り狂った後半の激しい荒事の落差と合わせて、歌舞伎らしい様式
美の世界を楽しませてもらいました。
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そして、こちらも初春の歌舞伎と言う華やかさのある扇雀さんの枕獅子。郭の
座敷で美しい傾城が、扇の獅子舞を踊り蝶に誘われて姿を消し、次に白いた
てがみの獅子が現れ舞う、お正月らしいお目出度い演目でした。

幕間に、高砂堂さんの“栗赤飯まんじゅう”を頬張って後半へ!
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餡子の代わりに入ったほのかに甘くモチモチ食感の赤飯が独特の美味さです。

最後は、らくだ。場面は、ずうたいが大きく無頼漢でらくだとあだ名される宇之
助(亀鶴さん)が、河豚にあたって死に部屋に寝かされ、兄貴分のやたけたの
熊五郎(愛之助さん)が、葬式の工面を考えているところに、紙屑屋の久六(中
車さん)が通りかかる。熊五郎に脅され葬式の手伝いをすることになった久六。
家主幸兵衛(寿治郎さん)のところに行って酒と煮しめを届けるようにと使いっ
走りをさせられ、嫌と言うなら死人にかんかんのうを踊らせると伝言するが、家
主は相手にしない。それならばと、久六にらくだを背負わせ家主のところに連れ
て行きかんかんのうを踊らせ、酒と煮しめを手に入れて、2人で酒盛りをはじめ
るが・・・普段、気弱な久六、実はめちゃ酒癖が悪かったと言う話。
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最後はさらりと終わった感じでしたが、大いに笑わせてもらいました。
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悪人二役 [歌舞伎]

すっかり真夏の暑さの日曜日。今日は、大阪松竹座に「七月大歌舞伎 夜の部
通し狂言 絵本合法衢<立場の太平次>」を観に行ってきました。
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片岡仁左衛門さんが、左枝大学之助と立場の太平次と言う悪の華二役を演じる
演目。
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同じ悪役と言えども大名の分家で本家をのっとろうとする大学之助と在野の無
慈悲な小悪党太平次と言う、まったく違った悪役を見事に演じてらして、見応え
ありました。
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家宝の香炉のゆくえと騙し討ちにされた本家の重臣高橋瀬左衛門の敵討ちと言
う話が絡み合いながら、大学之助と太平次と言う顔のそっくりな悪党二人が、邪
魔な人間を次々に殺していくと言う、なんともすくわれない本当に悪が主役の話
でした。最後の数分間に懲悪をねじ込んで、お客さんが嫌な思いで劇場を出るこ
とは無かったですが、こんな話も面白いなって感じでした。

仁左衛門さんの他は、うんざりお松と弥十郎妻皐月に時蔵さん、与兵衛に錦之
助さん、お亀に孝太郎さん、高橋瀬左衛門と弥十郎は歌六さん、太平次女房お
道は秀太郎さんなどなどでした。

暑いさなかに観た、怪談ではないですが背筋が冷やりとする夏?の歌舞伎!
・・・印象的でした。


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2ヶ月続けての歌舞伎 [歌舞伎]

天気は悪かったんですが、今日は、2ヶ月続けて行われている四代目中村鴈治郎
さんの襲名披露公演「中村翫雀改め四代目中村鴈治郎襲名披露 二月大歌舞伎」
を観に、1月に続けて今月も大阪松竹座に行ってきました。
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1月に、鴈治郎さんの“襲名披露 口上”は聞かせてもらったので、今月は、「市川
猿之助宙乗り狐六法相勤め申し候」って文句に惹かれて夜の部で席を取ってしま
いました。
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公演は、無茶苦茶良かったんですが、公演の感想を書く前に、三津五郎さんの訃
報を知ってしまって、かなり動揺していますので、ちぐはぐな内容になっていると思
います。すみません。
(公演中、なんだか凄い迫力が舞台に漲っていて、一つ一つの演目が心に響いて
感動で身体が熱くなり、ただならぬ雰囲気だな~!なんて思ってました。)

最初の演目は、坂田藤十郎さんがお初を勤める“曽根崎心中”。お初に藤十郎さ
ん、そして、徳兵衛に鴈治郎さん。あまりに有名な作品なので内容で書くことは無
いですが、齢80歳を超えた藤十郎さんの1300回を超えるお初!昨年の歌舞伎
座が最後ってことでしたが、ありがたいことに大阪での再演となったので、見納め
と思って、目に焼き付けておきたい舞台でした。

次の“連獅子”にも、鴈治郎さんが登場し右近&親獅子の精を勤め、左近&仔獅
子の精は壱太郎さん。先ずは、狂言師の右近と左近が出てきて、獅子は我が子
を千尋の谷に落とすという故事を踊ってみせ、蝶に誘われて去っていくと、次に僧
蓮念(猿之助さん)と僧遍念(松緑さん)が登場、狂言“宗論”で笑わせてくれます。
そして、連獅子と言えばってこの場面が直ぐに頭に浮かぶと思いますが、赤と白
のタテガミをぐるぐる回すやつ!ザ!歌舞伎って感じで、何回見てもこれはテンシ
ョン上がりますね!

そして最後は、お目当ての“三代猿之助四十八撰の内 義経千本桜”の川連法眼
館の場。佐藤忠信(実は源九郎狐)はもちろん市川猿之助さん!
静御前(壱太郎さん)が持っている初音の鼓が、両親の革でできていることから、
佐藤忠信に化け静御前のお供をしていた源九郎狐だったが正体を見破られ、初
音の鼓が両親の革でできていることを告げると、哀れに思った義経(門之助さん)
が鼓を源九郎狐に授け、喜んだ源九郎狐が義経の追っ手を退治して、宙乗り狐
六法で去っていくという話。
なにより猿之助さんの早変りや宙乗りなどのケレン味をたっぷり楽しめる舞台で、
最後は会場全体に桜吹雪も舞って、心躍る最高の演目でした。

そんな猿之助さんの宙乗り狐六法を見終わって、大阪松竹座の階段でスマホの
電源を入れていきなり飛び込んできたのが、坂東三津五郎さんの訃報!
あまりのことにぼう然としてしまいました。
勘三郎さんや團十郎のこともあったので、心配をしてたんですが、いくらなんでも
早過ぎますよ!
残念でしょうがないですが、ご冥福をお祈り申し上げます。。。(涙)


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今年の観劇始めは歌舞伎から [歌舞伎]

お正月休みが明けたと思ったとたんの3連休。今日は、十日えびすか!なんて
思いながら、今年の観劇始めって感じで、本日は、大阪松竹座で開催中の四代
目中村鴈治郎さんの襲名披露公演「壽初春大歌舞伎」を観に行ってきました。
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劇場に着くと、新春と襲名のお祝いムードでいつも以上に華やかな雰囲気。
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舞台にかかった4羽の鴈の描かれた襲名披露のお祝いの幕を眺めながら、こ
ちらもなんとなく楽しい気分で開演を待たせてもらいました。
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最初の演目は「将軍江戸を去る」。将軍慶喜(梅玉さん)が、水戸にちっ居する
ために江戸を去る予定日を延期すると言い出しのを知った橋之助さん演じる山
岡鉄太郎。このままでは江戸が官軍との戦に巻き込まれてしまうと慶喜に直談
判に赴き、慶喜に命がけで尊王と勤王の違いを説いて・・・って話。
橋之助さん演じる山岡鉄太郎の実直な感じが伝わってくる素敵な舞台でした。 

そして、本日のある意味メインの幕とも言える「(翫雀改め四代目中村鴈治郎
襲名披露 口上」。主な演者の方々が舞台に並び、仁左衛門さんの進行でお祝
いの言葉が進み、最後は四代目中村鴈治郎(翫雀さん改め)さんの挨拶と仁
左衛門さんの〆。何回見ても襲名披露口上の舞台は良いもんですね!

口上の後は、襲名披露の幕として、四代目鴈治郎さんが忠兵衛を演じる「恋飛
脚大和往来の新町井筒屋の場“封印切”」。大阪の頼りない男の代表のような
忠兵衛(鴈治郎さん)も良かったんですが、大阪弁で忠兵衛への悪口雑言をま
くし立て、忠兵衛をドンドン追い込む仁左衛門さんの八右衛門が最高です。
あまりにテンポの良い大阪弁での悪口に、不謹慎なんでしょうが、思わず笑っ
てしまいました!
実は明日、新春文楽公演でも“冥途の飛脚”の封印切を観る予定なので、ちょ
いと予習もかねての歌舞伎版“封印切”って感じで、楽しませてもらいました。

最後は、愛之助の次郎冠者と壱太郎さんの太郎冠者で「棒しばり」。これは狂
言の演目なんですが、それをベースに酔っぱらいの楽しい舞いをふんだんに
盛り込んだ楽しい舞台でした。
棒で両手をくくられながらコミカルだけど華麗に舞う愛之助さんが凄いです!
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夏の歌舞伎 [歌舞伎]

まだまだ梅雨は続くみたいですが、台風が過ぎて一気に夏っぽく蒸し暑くなった
感じの大阪。そんな、そぼ降る雨の今日は、「七月大歌舞伎」を観に大阪松竹
座に行ってきました。
七月大歌舞伎.jpg  
本日の演目、先ずは、伊賀越道中双六から“沼津” 、藤十郎 さんの十兵衛に
翫雀さんの平作と扇雀さんのお米。
十兵衛の荷物をふらつきながら運ぶ老雲助の平作というシーンから始まるんで
すが、2人で舞台の右側から客席におり、1階席を巡って、花道に現れるという
サプライズ演出で会場が盛り上がり、そこから平作の家での印籠の薬をめぐる
お米(傾城瀬川)とのからみ、最後は、千本松原で平作が命がけで藤十郎から
敵討ちの相手股五郎の情報を得る悲劇の場面へ。喜劇から徐々に悲劇に転が
り落ちてゆく落差が素晴らしい!

次は、これが観たくて今回夜の部を選んだといっても過言ではない新古演劇十
種の内から“身替座禅”、仁左衛門さんの山蔭右京、翫雀さんの奥方玉の井、
身代わりにされる太郎冠者は橋之助さん。
恐妻家の大名山蔭右京、旅先で出会った恋人が上京していると聞いて会いたく
てたまらないが、奥さんが怖くて出かけられない。なんとか会いに行きたいと一
計を案じ、夢見が悪いからお寺に参じたいと言うが許してもらえず、だったら邸
内で座禅をしたいというが、それも渋られ、一晩でもよいからと懇願し、太郎冠
者を身代わりに仕立てて、恋人のところへ!って話。兎に角、仁左衛門さんの
山蔭右京が大好きなんですよね!
特に恋人のところからほろ酔いで帰ってきて、奥さんにばれているとも知らずに、
のろけ話を語りながら舞う場面が素晴らしい!

そして、夏といえばやはり怪談!って感じで、落語でもおなじみの真景累ヶ淵か
ら“豊志賀の死” 、時蔵さんの豊志賀に菊之助さんの新吉。
顔が腫れる病で苦しむ富本節の師匠豊志賀と師匠を一生懸命に看病する若い
恋人新吉だが、豊志賀は、新吉と弟子のお久との仲を疑い嫉妬に狂い、嫌味
ばかり言っている。そんな状況に嫌気がさした新吉が、近所の寿司屋でお久と
逃げる算段をしていると、豊志賀の声が聞こえ、怖くなって伯父さんのところに
逃げ込むが、伯父さん曰く、病の豊志賀が迎えに来ていると言うと奥から豊志
賀が現れ、今までのことをわびる。とりあえず豊志賀を伯父さんのところで寝か
せ、帰り支度をしていたら、今度は同じ長屋に住む噺家さん蝶が現れて、長屋
での豊志賀の最期を語り出す!奥に寝かせたはずの豊志賀は・・って話。
落語を題材にしている部分を残しつつ、怖いながらもちょっぴり面白くって楽しい
舞台でした。

最後は、こちらも夏の演目、五変化舞踊邯鄲園菊蝶の夏の景“女伊達”、孝太
郎さんの女伊達木崎のお秀です。
屋号(まつしまや)の書かれた傘の中でキレ良く優美に舞う孝太郎さん!これぞ
歌舞伎って感じで華やな一幕でした。
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趣向の違う4つの演目にワクワクドキドキ!今回も歌舞伎の面白さを満喫させ
てもらいました。

そして、観劇前の腹ごしらえは、なんばウォークにある「焼きスパ ローマ軒」さん
で“焼きカルボ(大)”をいただきました。
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ナポリタンの進化版というか派生版という感じのスパゲティ、濃い、多い、安い!
で、お腹いっぱい!満足!


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日本の美しさ [歌舞伎]

めちゃ寒かった日曜日。本日は、大阪松竹座に「坂東玉三郎 初春特別舞踊公演
(中村七之助出演)」を観に行ってきました。
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入口には餅花が飾られ初春公演のめでたい雰囲気が漂っていました。中に入ると
「午」と書かれた玉三郎さんの色紙も飾ってあります。
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席について双眼鏡のピント合わせなどしているうちに開演となり。先ずは、「村松風
二人汐汲」。在原行平が残した烏帽子と狩衣を身にまといながら踊る須磨の浦の
海女の姉妹。しっとりとした風情の玉三郎さんの松風と初々しさを感じる七之助さん
の村雨。紅白の豪奢な着物が新春公演のお祝いムードを醸し出していました。

次も新春ムード漂う「操り三番叟」。翁(月乃助さん)と千歳(笑三郎さん)の厳かな
舞いが終わると、後見(薪車さん)が、舞台に置いてあった箱から三番叟の人形(猿
弥さん)を取り出し、糸をくくって、ユーモラスな舞の始まり。途中で糸が切れて変な
踊りになったりと、端々で笑わせてもらいました。格式の中に笑いをちりばめた楽し
い演目です。

そして、待ってましたの「二人藤娘」。松の大木のもとで、華やかで艶やかに踊る玉
三郎さんと七之助さんの二人の藤の精。歌麿の美人画から抜け出したような、浮世
離れした美しさの玉三郎さんの藤の精と、渓斎英泉の美人画から抜け出したような、
上品さの中にどことなく艶かしいデカダンスな雰囲気を感じる七之助さんの藤の精の
対比が素晴らしかったです。
双眼鏡の中で藤娘を舞う玉三郎さんは、左右の顔が違った表情に見え、人間と精
霊、生と死、現世と浄土がこん然となったような美しさに息を呑むばかりでした。

最後は、七之助さんがお光・お染・久松の早替りをする「於染久松色読販 心中翌の
噂」。七之助さん演じる物狂いのお光の姿がなんとも生々しくってエロティックで、や
っぱり英泉の浮世絵が頭を過ぎりました。見せ場は、“なかむらや”の文字も鮮やか
な傘が乱舞する中でのお染・久松の早替り!素晴らしかったです。最後に、玉三郎
さんの土手のお六も登場し終演の挨拶となりました。

久しぶりに玉三郎さんを観ましたが、やっぱり凄いです。

朝、日曜美術館を見ていたら藤田嗣治の特集をやっていたので、なんとなく本物が
見たくなって玉三郎さんを観る前に、山王美術館で開催中の「藤田嗣治展」に立ち
寄ってみました。
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日本画の手法である下地の色(藤田の場合、この下地の乳白色が代名詞になって
ます)を活かしつつ、極細の繊細な輪郭線で女性の美しさを表現した藤田の洋画の
耽美的な世界を堪能させてもらいました。
別の部屋には、逆に、洋画のように輪郭線を排除し、新しい日本画に挑んだ横山
大観の作品も展示してあり、藤田の絵と見比べながら楽しませてもらいました。
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歌舞伎もやる黒崎さん [歌舞伎]

10月になりやっと朝夕に秋の気配を感じるようになった(昼はまだまだ暑い日も
ありますが・・)、今日この頃、本日は、ドラマ半沢の妙な“おネエ”キャラで一般
に知られるようになり「歌舞伎もやるんだ黒崎さん!」と声をかけられるようにな
ったと言う片岡愛之助さんが主演を務める「通し狂言 夏祭浪花鑑」を観に大阪
松竹座に行ってきました。
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今夏、文楽でも観た“夏祭”、6名の人形遣いの方々が舞台狭しと駆け回りながら
壮絶な殺人場面を描いていた長町裏の段を、今度は生身の人間で観てみようと
いう趣向です。
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先ずは、序幕“お鯛茶屋の場”と“住吉鳥居前の場”。夏の文楽では住吉鳥居前
からはじまったんですが、歌舞伎では、茶屋で遊女琴浦(右近さん)にほうける磯
之丞(薪車さん)に実家に帰るように意見し、一寸徳兵衛(亀鶴さん)と使ってひと
芝居打つ団七女房お梶(壱太郎さん)と言う前段からはじまりました。そして、住吉
鳥居前の場で、主人公であるクロはクロでも黒崎ではなく九郎兵衛(愛之助さん)
の登場!

二幕目“内本町道具屋の場”と“横堀番小屋の場”。文楽では磯之丞(薪車さん)を
質屋の娘お仲(新悟さん)にまで手を出すただの女性にだらしないスケベ男のよう
な雰囲気に描いてましが、こちらはお仲に言い寄られてちょっと困ってる程度にと
どめている感じ、それより猿弥さん演じる番頭伝八がなんとも滑稽で素晴らしい!
笑わせてもらいました。

三幕目“釣舟三婦内の場”は、徳兵衛女房お辰(吉弥さん)が自分の顔を傷つけ
てまで磯之丞を守ろうとする場面と、釣舟三婦(翫雀さん)が、佐賀右衛門の横恋
慕に堪忍袋の緒が切れて仏から鬼に変わる場面が泣けます。
そして、団七が女房の父三河屋義平次を殺害する壮絶な“長町裏の場”へ!
やはりこのシーンは、人間がやった方が生々しくって好きかも!でも、個人的には、
団七をいじめる義平次のネチネチ嫌味っぽい雰囲気は、文楽の方がヒシヒシと感
じられた気がします。

文楽は、舅義平次殺しで終わりでしたが、歌舞伎では、団七を逃がそうと画策する
一寸徳兵衛と釣舟三婦、最後は大捕物へとつながる大詰“田島町団七内の場”と
“大屋根の場”があり。これが、歌舞伎の夏祭のもう一つの見せ場になっています。

愛之助さん大活躍の夏祭浪花鑑!めちゃ面白かったです。やっぱり本業もと言う
より本業は凄い!

今回の幕間の腹ごしらえに選んだのは、売店にあった染五郎さんもお奨めという
高砂堂さんの栗赤飯まんじゅう。
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餡の代わりに赤飯の入ったまんじゅうで、ほのかな甘さが美味しい!結構腹持ち
も良いです。

そして、観劇後、甘党まえださんで軽く晩ごはんを食べようとにゅうめんを啜る。
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焼いた餅のおこげの風味があっさりしたにゅうめんとあいまってイイ感じです。


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