映画:スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー [Movie]
奇抜さの中にあるバランスと調和。
あまりフランクゲーリーという人物を知らないまま観ての感想なので、私のような建築についてド素人がなんやかんや言う資格は無いのですが。
ともかく、フランクゲーリーという人物の魅力を味わうことが出来ただけでも収穫である。これは多分建築を目指している人やプロからみるとそんなにたいした内容ではないかもしれない。それはフランクゲーリーは有名な建築家であるから。インタビューで見せるほとんどは既に知られたものも多かったのではないか(勿論、僕はそのほとんどは初めてではあるが)。
ただ、彼のこだわりや筋の通りかた、そしてキュートさ。建築についてよくわかってない監督シドニーポラックだからこそ、客観的に撮れたのではないかという自然体。
この映画の中で出てくる数々のフランクゲーリーの言葉は、なかなか僕の中ではしびれるものが多い。
自分の建築物に対する批判については、「批判的な意見は内容をよく見てみる。役に立つなら役立てたい。でも批判を鵜呑みにしない。気にしないで仕事を続けるだけさ」と語る。自分を通しつつも、批判の中でも光るものがあればそれを自分に活かすようにする。奇抜な人間(と思われている人間)ほど頑固で周りの意見を聴かないように見えてしまうがフランクゲーリーは意外と素直な一面を持つ。
また、日頃の作業について、昔は一人でやっていたが今は多くのスタッフによって助けられている点で、「甘いかもしれんが、熱心に働いている若者を見ると頼もしく思える。所員に一体感が。その一体感が優れたチームワークを生み出す」と言葉にする。一人の唯一無二な存在でありながらチームというものに敬意を払い、若者の活躍について喜んでいる。確かに、この映画のタイトルにもなっている、彼の独特なスケッチは一体何を描いているかは一見わからない。しかし彼の頭の中にはちゃんとできている。それを模型にして、チームのスタッフにそれを具体的にして落として行く。コンピュータも導入し三次元で設計し見事な曲線も現実のものとする。
なるほど、これらは建築の世界だけではなく、あらゆる仕事をする人に繋がることではないだろうか。奇抜な建築を行う芸術家のような建築家と僕らが行っている仕事への取り組みはなんら変わらず、どう自分を通しつつ周りのチームと協力してやっていくかが重要であるなと。フランクゲーリーはとてもバランスがとれた人間だなと感じた。
映画の中に出てくる彼の建築物は奇抜ながらなにか調和を持ち、その場所になじみ、そしてあたかも昔からあったかのような存在感を持つ。特に僕は「ビルバオ・グッゲンハイム美術館」の素晴らしさには圧巻された。僕はいつかこれらの建築物を自分の目で見てみたいと本気で思った。まるでエジプトの歴史的な建築物かのような姿。
とにかく、この映画のお陰で建築家としての彼の存在や素晴らしさにも勿論知ることができたが、それ以外でも教訓として得るものが多かった。
ライブ:ROVO@日比谷野外大音楽堂 [Live]
宇宙に飛ばされる音楽。

ゴールデンウィークの定番!ROVOの野音ですよー!
先ずはお酒で乾杯!やっぱ天気が良い野外でのビールは最高!!気持ちよーい!
■FLYING RHYTHMS
2人でドラムとパーカッションのみ。叩きものだけで開場を盛り上げる!すっごい格好良い。CDで聴いたイメージだともっとダブダブな感じだったんだけど、ライブではそんな感じではなく上げていたの踊れた。無愛想に延々とドラムをたたく久下さんも渋いし、「子どもの日ダヨー、楽しもうヨー」と会場に声かけるラティールさんもハッピーな感じで楽しかった。
■Special Others
野音でスペアザは絶対気持ちがいい!と思ってたんだが、思った通り。最高に気持ちよい演奏!多分、僕が今まで観たスペアザライブでは一番に良いかも。野音マジックもあるけど、バンドとしてもカッチリしてきた。曲の流れはここ最近の流行か渚と同じでAimsで始まりBENで終わる。実はその流れが一番気持ちいいんじゃないかと思ったなあ。BENでの上げ終わりで「まだ聴きたい!!」って本当思っちゃう。火照った体をどうにかして欲しい(笑)。ま、あとにROVOがいるので、良い感じに場を温めてくれたという感じです。今回でさらにスペアザが好きになったなあ。
■ROVO
出ました!ROVO!今年のROVOはヤバかったなあ。だってずーっと上げの曲ばっかり。毎年10分くらいのゆるーい曲があって、ビールの入りまくった僕はそこで立って寝るのが習慣(笑)だったんだけど、今年は寝かさなかったなあ。寝かしてもらえなかったなあ(笑)。もうずっと踊ってたし、叫んでいたし(僕は基本はライブとかで叫んだりをしない人なんだが)、飛ばされまくりでした。終わる頃にはへたり込んでしまった。あー、気持ちいい!最高だ、最高っすよ、ROVO。結局、スペアザからの体の火照りは冷めてませんでした。あー、マジであと2時間くらいやって欲しかった。
なんて張り切りすぎたら、今日起きたら首が痛い・・・。
ライブ:渚音楽祭@お台場 [Live]
都会のフェスはちょっと・・・。


去年の秋に行った渚音楽祭が春にもやるということで、行ってきました渚音楽祭。前回秋に行ったときよりもなんか人、人、人で人が多い。ラインナップ的には大物は居ないんだけどなあ。暖かい季節だし。
■クラムボン(1日目/太陽ステージ)
入場するだけで長蛇の列。そのおかげで入った頃には一曲目が始まってしまっていた。人がこれも多かったなあ。曲は7曲くらいでさらっと。幅広くやってくれた印象。うち3曲は今度出るアルバムの中の新曲でこれが結構良い感じ。なんか好きな頃の音に戻った感じです。で、最後にはドラムの伊藤さんが打ち込みで、ミトさんと郁子ちゃんがジャンプしてダンスして歌う曲。こういうクラムボンははじめて観たかも。なかなか面白かった。
■LIVE LOVES(1日目/風ステージ)
他、あまり観るものがなく、通りがけに聴いた。5人がみんなギター。で、リズムが打ち込みという構成。男女でずっとギターを弾いている。うーん、音は結構好きだけどめちゃくちゃ好きってわけじゃない。構成の珍しさで観てしまった感あり。調べたらWikipediaに載っていてビックリ。あ、観たことあるなと思ったらギターがKINOCOSMO、OOIOO、元ボアダムスって・・・結構豪華だったんだ。
■川辺ヒロシ(1日目/虹ステージ)
アゲアゲな川辺さん。もうのりまくりでした。なんかソウルセットでのイメージと違うんだよなあ。とにかくあまり何も考えず体をユラユラ、気持ちよかった。
・・・で、メインはやっぱり卓球&SYSTEM7でしょーって思っていたんだが・・・結局それは観ずにこの人に釘付けでしたよ。今回は。
■KODAMA & 1945 a.k.a. KURANAKA(1日目/風ステージ)
うはは、こだま和文さん。本当やってくれましたよ。全身真っ白なスーツと帽子。いやー、渋い!バックで流れている1945のダブなトラックもかなり良いんだが、哭きのトランペットに曲の中でなんか酔っぱらいかのような喋りあり。昔観たときには、なんじゃこのおっさんって感じだったんだけど、今回はビンビンきましたよ。「布団の中に入ってから、助けてくれーとか叫んだりする」とか「こんなおっさんを観にきてくれるんだから、お前ら最高だよ。大好きだ」とか「さすがにもうダメだー、なんて思うんだけど、そういうのは、ちょっと先に置いてさ、頑張ってみようって思うんだよ」とか。愚痴かメッセージかよくわからないトークに心がしびれました。すげーっすよ、こだまさん。僕は好きになりましたよ!
で、二日目。これまた人が大増加・・・。なんか変なギャルなねーちゃん、黒くてニセもこみちみたいなにいちゃんやら明らかに客層が・・・。しかも、会場めちゃ汚い。うーん、都会のフェスはこんなもんか・・・。
■SPECIAL OTHERS(2日目/風ステージ)
スペアザ久々。ここも激混みだった。そんな人気あったっけ?
曲は相変わらずの構成で、楽しめました。新曲もやったけどこれもまあスペアザだなーっと。いや、かなりいい感じの新曲なので6月のミニアルバムは楽しみ。ゆっくりと野音で聴くことにしましょう。
■KINOCOSMO(2日目/太陽ステージ)
やっとちゃんと観たキノコスモ。なんどか観る機会あったけどちょこっとしか観てなかった。しかし全曲同じような構成。でも、ゴリゴリでノリノリなフレーズにユラユラのれました。僕的にはブンブンサテライツ?と思ってしまうところあり。この人たちのジャンルってデジロックなんでしょうか?
■SOFT(2日目/風ステージ)
ソフト、多分だけど去年のanoyo以来。まー、なんか普通に聴いてしまった。anoyoで聴いた時めちゃよかったんだけど、それって環境がよかったから?あの激混みのお台場じゃなんかあまり楽しめず。
ということで天気もすぐれなかったので、早々に退散。ビールひっかけ、そこそこで帰ってきました。2日目の混み具合と汚さでちょっとなあっと。来年、行くかなー、行かないかもなー。わかりません。
ライブ:Cornelius@SHIBUYA AX [Live]
まさに、Sensuous!!

念願のコーネリアスのライブに行ってきました!
あまりに楽しみにしすぎて、午後休にしてしまうようなダメリーマンですが、やはり焦って会場につくなんてことはしたくはなかった! ゆったりと開場時間に到着し、難なくツアーTシャツも購入!荷物もちゃっかり預けて身軽状態で臨戦態勢です!
ビールも入って気持ちいい中、友達と合流。さーて、始まりますよ、Sensuousな時間がぁ!
ともかく何が凄いかっていうと、相変わらずの映像と音のシンクロ。音の出るのと合わせて映像が合うわけで、ドラムのあらきさんがドンドンと鳴らせば映像のしずくがそれに合わせて(逆に合わせている?)落ちてくる映像。そう、大好きな「Drop」はそんな感じ。というか、そのDropに行く前の曲から映像が繋がっており、そのシームレスな変化に脳みそやられまくり。凄過ぎです。
CDでしか聴いてなかった曲も、ライブになると熱い!そんなにCDでは好きではなかった「Wataridori」をライブで聴いたら格好良過ぎです。勿論映像も。CDに忠実な間で演奏しているけど、やはりライブ。その計画された音はじっとりとした熱はなくとも、静な熱さを持っている。こういうカタチのライブもあるのか、と感心してしまいました。お客さんも大暴れしてないけど、うちなる熱さは持っているんだろうなあと。そういうところをファンから引き出して一体感を持たせるところにCorneliusの凄さがあります。
小山田君の凄さもあるんですが、やはりサポートメンバが素晴らしい。ニール&イライザの堀江さん、元ブリッジの清水さん、ドラムはあらきさん。あらきさんのドラムはやっぱ凄いなあ。「Star Fruits Surf Rider」では人力ドラムンベースだし。決してうまいわけではないボーカルだけど、エンターテイメントとして完璧にこなせる小山田君。それをうまくサポートできるコーネリアスグループって素晴らしい。
最後のアンコールの「Sleep Warm」では、今までの怒濤の音と映像を収拾するかのような暖かく緩やかな最後。本当泣きそうでした・・・。フランクシナトラのオリジナルも聴いてみたいなあ。
いやはや、とにかく良過ぎて、今お酒も入って気持ち良いなあ。本当、小山田君は凄い人です。
映画:Tokyo Loop@イメージフォーラム [Movie]
先鋭的という言葉に踊らされました・・・。
【サイト】
http://www.imageforum.co.jp/tokyoloop/
観たい観たいと思っていた「Tokyo Loop」をふらりと見て参りました。
アニメーション映画生誕100周年を記念し今まで映像に関わってない面々も参加したオムニバスアニメーション。参加メンバや音楽があのROVOの山本精一っていうことなどで期待大。
■佐藤雅彦+植田美緒「TOKYO STRUT」
真っ黒なスクリーンにモーションキャプチャっぽい点が人間や犬の形で動作する作品。その点がいろんな線を作って動く姿は、あー、佐藤雅彦って感じ。可もなく不可もなくだが面白い作品。点が増えたり減ったり、アングル替えたりと見せ方をいろいろ工夫してるけど、今までの佐藤雅彦を超えないスタンダードなもの。
http://www.masahicom.com/
■田名網敬一「トーキョー・トリップ」
トリップというだけあっていろんな画が、いろんな色で移り変わり、お子様には"明るいところで見てください"的な映像。弱エロでなんか印象無いなあ・・・。
■清家美佳「釣り草」
実写の写真を取り込んでぎくしゃくしたアニメにした感じ。これはなかなか面白かった。ストーリーもシュールだし。実写を取り込んでいるからといって変なリアル感なく無機質だけど気持ちが悪い作品。
■大山慶「ゆきちゃん」
ぼやけたタッチではっきりしない、何をいいたいかわからないし、内容も好きじゃない。途中寝ました。
http://www.keioyama.com/
■しりあがり寿「イヌトホネ」
唯一、笑った作品。しりあがりさんの独特なチープな線の人間の体にリアル犬の顔が!ずっと手をくりくりまわしているのはなんで?4人ならんで変なダンス踊るところとか最高。最後に実写猫の顔の人間と戦うところとかコミカル。
http://www.saruhage.com/
■束芋「公衆便女」
これこそ新しい。束芋さんの作品は昔「バーミリオンプレジャーナイト」でも見た事あったけど、相変わらず色使いといい、キャラといい、ステキです。無いに等しいシュールなストーリーもまた毒々しいし。評価として「動く浮世絵」って言われるのはとてもよくわかります。
■宇田敦子「<blink>トウキョウ</blink>」
タイトルはHTMLのブリングタグで囲まれた「トウキョウ」なんだけど、なるほど。ネオンライトのようにあらかじめ用意されたラインに色(光)が載る事でアニメーションされる。全般にバスがでるのは多分はとバスをイメージしてて東京観光しているシーンなんでしょう。これもなかなか好きな作品でした。
http://www.mawari.jp/
■相原信洋「BLACK FISH」
ごちゃごちゃっと黒い線で画が移り変わり、何がなんだかな作品。あまり見る気がしなかった。で、半分くらい寝た。
■伊藤高志「アンバランス」
アニメというかほぼ実写な感じ。実写の写真をアニメのように繋げているからアニメというカテゴリなんでしょう。でも、全然良くなかった。なんか映像学校の生徒の卒業作品みたい。それが狙いなのかな?音もうるさいし(これも精一さんがつけたのかな?)。
■しまおまほ「Tokyo girl」
実写の映像にしまおさんのマンガが乗っかって動くという作品。全体の中でも中間的な感じで可もなく不可もなく。衝撃もなく、あー、しまおまほだ、って感じ。新しくもないので、特に感想無し。ちょっとエロいのがよかったけど(笑)。
http://www.catnet.ne.jp/usimaoda/one_more/maho/
■和田淳「声が出てきた人」
これもかなり特殊な感じだった。ストーリーは全然わからないけど画は結構ヤバい。口から同じ人間が大量に出てきてなんだかよくわからない。彩度の低めの画で微妙な表情の登場人物。ちょっと気持ち悪い。束芋の次くらいに昔の日本的です。
http://www.codocodo.com/
■村田朋泰「ニュアンス」
うわ、記憶が無い・・・。多分ほとんど寝ていた・・・。色使いは綺麗だったけど、平凡で印象無し。ゴメンナサイ。
http://www.tomoyasu.net/
■古川タク「橋本」
これってあの橋本なんでしょうか?なぜ橋本??落書きっぽい画で、駅の喫煙所に人が集まり、何故かカラスになってしまう。よくわからん・・・。橋本というインパクトだけで見てたなあ。まあ、普通です。
http://www.asahi-net.or.jp/~uc2t-frkw/
■久里洋二「フンコロガシ」
はは、変な作品でした。とにかく町中の犬がうんこしまくっている作品。人間が、顔についたり、食事に飛んできたり、最後はフンの塊に巻き込まれて・・・。キタナい作品だなあ、こりゃ。比較的面白かったけど。
http://www.kamaboko.com/kuri/
■山村浩二「Fig(無花果)」
全体的に映像が暗くて半分くらい寝てしまった・・・。画的には良いと思うけど。月が目で、口がビルで、鼻が東京タワーなわけね。まあ・・・。
http://www.jade.dti.ne.jp/~yam/j_Body.html
■岩井俊雄「12 O'Clock」
クルクルまわる時計の針。時計の文字盤の中に広がる無数のトリップしそうな映像。なかなかヤバかった。寝そうで寝なかった(笑)。モロ、CGっていう質感なんだけど、逆にそれがよかった。後で気づいたけどあの「ウゴウゴルーガ」のキャラデザインした人なのね。
http://tenorion.exblog.jp/
全体としては・・・これが先鋭的クリエータの作品?と疑問に思うところもいくつか。(私の勝手な)期待を大きく裏切られた感じです。あと、寝た。寝ちまったよ。そして疲れた。他に観ている人も疲れたってほのめかしていたしなあ。とにかく、「東京」をテーマにしているんだろうけどそれをほとんど感じられず、統一性が無い映像にちょっと食傷気味になりますね。
今回は、清家美佳、束芋、しりあがり寿、宇田敦子が収穫ですね。
まあ、先鋭的だとして取り上げられるわけですから、みんなとても凄い人たちだと思うし、僕が気に入らなかったり寝た作品は、たまたまこの作品で僕の感性に合わなかっただけでしょうから。僕なんて単なる、いち”先鋭的”映像好きなだけですから。自分で作れるわけではないですからね。いや、映像で食っていけるなんてステキです。
【佐藤雅彦は普通に凄い人なんですよ!】
映画:ダーウィンの悪夢@シネマライズ [Movie]
負のサイクル。
【公式サイト】
http://www.darwin-movie.jp/
【あらすじ】
人類発祥の地、アフリカ・タンザニアにあるヴィクトリア湖。そこは「ダーウィンの箱庭」と呼ばれるほど、多様な生態系を持つ湖だった。現在のその姿は、外来魚ナイルパーチに支配され元々住んでいた魚たちは激減している・・・。
湖畔の町ムワンザでは、そのナイルパーチはその激的に増殖したナイルパーチを水揚げし、生活の糧としていた。ナイルパーチは淡白な白身で加工しやすく、海外へ輸出するにも適しており、大金を生む魚となっていた。湖畔に住む人間はその産業に群がっていた。
また、その大量のナイルパーチを輸送するパイロットにもその恩恵は反映される。一回につき55トンもの魚を飛行機につめてタンザニアとヨーロッパを行き来する。そのパイロット目当てに町の女・エリザたちは売春で金を稼いだりもする。
しかしその一方、農村からその恩恵を受けようと多くの人間がやってくるがボートもなければそれを買う経済力も無い。かといって加工工場に就職できるわけでもない。次第に貧困がはびこり始める。また、売春する女が増える一方で、エイズも蔓延し、病気で働けず死ぬものも多い。牧師は彼女たちに売春をしないよう訴える。しかしコンドームを使えとは言わない牧師。言わないのではなく言えないのである。キリスト教ではコンドームを使う事も罪であるため勧めることは出来ないのである。(タンザニアの3割はキリスト教)
町にはストリートチルドレンが目立つ。エイズで親を亡くしたり、貧困で育てられないためである。路上で生活する子供達には常に危険がつきまとう。一部の子供たちはその恐怖を紛らわせるためにナイルパーチの梱包材を溶かして作った粗悪なドラッグで気を紛らわせるものもいる。
ナイルパーチが大量に採れるにも関わらず、地元の人間の口には入らない。なぜならナイルパーチの切り身は高価なものとなり手が届かない値段であるためだ。切り身を加工した後に残る残骸の骨や頭は一カ所に集められ地元の人間はそれを揚げたり焼いたりして売って生計を立てている。しかし、集められた残骸には大量の蠅とウジ。強烈なアンモニア臭。そのアンモニア臭のために目を失ってしまった女性もいる。
ナイルパーチを輸送する飛行機は、まず空の状態でヨーロッパから来て、ナイルパーチを大量に載せて帰って行く。しかしある疑惑が浮上する。空のはずがその中には爆弾や武器が輸送されてきていると。ナイルパーチを輸送するためにヨーロッパから来る飛行機にはアフリカの紛争に使われる武器が積んであるとの話。しかしそれは真実なのであろうか?漁業研究所の一夜1ドルで夜警をするラファエルは言う。「戦争があれば金になるのに。みんなが戦争を望んでいる」と・・・。
そしてナイルパーチの輸出先、第一位はEU、そして第二位は・・・そう日本である。
<あらすじここまで>
本当見ていて心が締め付けられるような映画でした。現実、この地球のどこかではこの映画のようなことが日常で起きているというのは全然知らなかったわけで、食べるのにも苦労している子供達の姿は本当に痛々しかった。鍋一杯のご飯のために殴り合いまでしていたり、地面に転がって蠅やウジだらけのナイルパーチの残骸を揚げたり焼いたりしているのは本当たまりません。
ナイルパーチの輸出第二位が日本であり、スーパーで普通に売っているのは加工工場で加工された方であり、それを普通に僕らが食べている。給食や弁当などにある白身魚フライによく使われているらしい。この対極はこの映画を見ないと気づく事はなかったでしょう。ナイルパーチの漁業と加工業で富を得ている人間はごく一部。多くの人間は貧困の中、空腹に耐え、死んで行くものもいる。子供達はドラッグや暴力に走る。女性は売春を行う・・・この平和ボケした日本からすれば異常に思えるでしょう。でも現実であるわけです。
また、ナイルパーチは外来魚で肉食。ヴィクトリア湖の生態系を壊している。たった十数匹を放流しただけで。生態系、経済発展、貧富のバランス。非常に難しい問題を抱えた映画であり一言では議論できないです。生態系を守るためナイルパーチを絶滅させればそれで職を失う人間が大量に居る。かといって今の状態でも全ての人間に職があるわけではない。一体どう解決するべきなんでしょうか・・・正直僕にはわかりません。
ただ、個人的に衝撃だったのは、お金のために戦争を望んでいる人がいるということ。確かに多くのお金が動くであろうが、人の命を奪うもののはずがお金というものであっさり簡単に消されてしまうものなのかと・・・生きるため、生活のためなら仕方が無いという人もいるのでしょうけど、今の環境にいる自分にはどうしても理解が出来ないところです。立場変われば当然意見は違ってくるでしょうけど。本当、どうここで書いて良いかわかりません。すみません。
ただ、一点僕が思うのは、地球が自然と行っていたバランスを少しでも狂わせるきっかけがあると、地球に体を預けている生物の一種としての人間のバランスも崩れて行くのではないかと。結局は地球からの警告としっぺ返しなのではないかと思います。
映画:鉄コン筋クリート@渋谷東急 [Movie]
スタジオ4℃の腕の見せ所。
【公式サイト】
http://tekkon.net/
原作:松本大洋
監督:マイケル・アリアス
声優:二宮和也、蒼井優、本木雅弘、伊勢谷友介、宮藤官九郎、大森南朋
アニメーション製作:スタジオ4℃(http://www.studio4c.co.jp/)
【あらすじ】
宝町に住むクロとシロは「ネコ」と呼ばれ、自由に街を飛び回り、暴れまくる悪ガキ。クロは宝町を、「オレの町」と呼ぶ。そこを仕切っているつもりでいるクロであったが、そこにヤクザの”ネズミ”が現れる。どうやら、宝町に新しい開発の話があり、そのため町の人間を追い出だそうとしていた。開発のプロジェクトの名前は「子供の城」プロジェクト。何者かわからないプロジェクトを仕切るのは”ヘビ”という謎の男。不気味な3人の殺し屋を引き連れて宝町にやってきた。ヘビは開発の邪魔になるものは消し去ろうとしていた。その対象として、クロとシロも狙われる事となる・・・。
<あらすじここまで>
これが日本のアニメーションの凄さというくくりではくくれないものでした。さすが、スタジオ4℃。ずば抜けた映像センスです。浮遊感、滑走感、全てがグアーッと自分に押し寄せてくる感じ。色使いも僕の好みだし。なんか原色なんだけど、原色っぽくない古くさい、褪せた感じもうまく表現できている。その辺が雑多で退廃的な鉄コン筋クリートの世界観にピッタリハマっている感じ。
スタジオ4℃の凄さは「マインドゲーム」という映画も同じところが製作してて、DVDで見て、もう引き込まれまくりでした。その辺のセンスはバッチリ受け継がれてるし、レベルアップしている。アニメーションなのに、カメラワークを感じるし。その臨場感。これはスタジオ4℃じゃなくて監督(マイケルアリアス)のセンスかもしれないけど、それを表現できるのはスタジオ4℃ならではかも。
ストーリーの方は、ほぼ原作通りなので違和感無し。ストーリーよりかは、やっぱり映像に集中してしまいがちでした。ストーリー自体は結構好きだし。シロが「シロもクロもネジが足りない。心のネジ。でも、クロの足りないネジ、シロが全部持ってる!」(CMとかでピックアップされているので有名かも)って叫ぶシーンとかちょっと泣きそう。というか、シロ、すごいキュート。純粋で可愛い。シロを守ろうとするクロも格好いいし。 でも、これよくよく考えると、クロとシロはストリートチルドレンなわけで、親や家のない子供が暴力と犯罪で生きているという話はちょっと考えさせられそう。あと、ヤクザによる開発のための立ち退きという設定はどうも古くささを感じてしまった。原作も結構前の作品だし、宝町のモデルがどこなのかな?というのもあるけど、もしかすると発展途上国なのか、少し昔の大阪っぽさがあるというか。原作の背景を把握していないので単なる想像に過ぎませんがそういう印象を受けました。それであれば設定としても問題ないかな?
声優陣もなかなかうまかった。クロが二宮和也、シロが蒼井優。最近、二宮君は出ずっぱりですね。いろんな映画。でも、この人才能あるわ。クロの声、違和感なかった。そして蒼井優のシロ。これがかなり良い。シロの無垢な感じ。変に誇張してないシロっぽさが出ていた。というか、これの声聞くと、本当蒼井優?って思う。他、伊勢谷友介、大森南朋、本木雅弘、宮藤官九郎が声優で出ていた。もうちょっと大森南朋出て欲しかったなあ。
ということで、ストーリー的にも原作を問題なく受け入れていれば問題なく、もちろん映像作品としてはかなりのレベルです。
【田中栄子プロデューサは原作を見た瞬間、スタジオ4℃でやるべき!と感じたらしい。そんなマンガです】
スタジオ4℃製作の「マインドゲーム」もオススメ。
ライブ:MOGWAI@新木場STUDIO COAST (11/11) [Live]
轟音に包まれて、眠りたい(寝るな寝るな)。
MOGWAIの来日公演にいってきました。
先ずは前座でRATATATという二人組が登場。背後に音に合わせて映像を流しながら長髪を振り乱しギターを弾く。これがなんか笑っちゃいそう。二人なのでドラムは打ち込み。これが若干のちゃっちさを感じてならない。(逆に僕はそういうのは好き)ギターのメロディは、わざとなのか古めな感じ。80年代を感じさせる。
そしてメインのMOGWAI。もうこれは凄かった。メロディアスな静かなメロディから突然のダイナミックな轟音へ。轟音になった瞬間、新しい精神世界に連れて行かれるような圧巻されるものが流れ込んでくる。お口アングリ、飛ばされまくりました。静かなメロディのときも、轟音のときも、彼らの音はいつまでも聴いていたい音。そして、その音は、このまま永遠に続いてしまうのではないか、そして永遠に続いたっていいんじゃないか、と思うような素晴らしいものです。二時間も無い感じだったけど、全然短かったです。全然CDも持ってないんですが、MOGWAIは大好きです。ライブでやはり聴くと全然違いますね。
フジロックで見てなかったら多分見なかったし、CDも買わないから聞く事は無かったなあ。本当、出会えて良かった。泣いちゃいそうですよ、ホント。
また来日公演お願いします。
【ゴメンナサイ、CD持ってないくせに紹介します。いつか、買うよ、多分】

- アーティスト: Mogwai
- 出版社/メーカー: Chemikal Underground
- 発売日: 2001/10/01
- メディア: CD
イベント:Canal Cruise Classic 9th (11/12) [Diary]
秋の都電と音楽。
大雨の翌日のカラッとした秋晴れ、ちょっと寒さも目立ってきて冬の様相を表してきた11月。春に行われて最高の気持ちにしてくれたCANAL CRUISE CLASSICの第9回が行われました!
これは都電荒川線の電車を一台借り切って大塚駅⇒早稲田、折り返して三ノ輪橋まで行き、再び大塚に戻る、二時間ほどの小旅行を音楽とともに過ごすもの。
さー、待っていると、来ました!!「貸切車」の文字。このスペシャルな感じがたまりません。

今回も乗り込むとなかなかの混み具合。どうやら春より厚着なのと、皆がまだ自分の居場所を見つけていないからだと、スタッフ。そのうちに確かにうまくみんなが居場所を見つけてゆるりと電車は進んで行きました。
そして、お土産やお菓子、ジュースが配られる。お土産はCCCのカンバッヂと点取り占い。そして荒川都電のパラパラマンガ。良く出来ています。

お菓子といえば、他の参加者でたくさんのお菓子を持ち込んでいて、車内にお菓子まわしまくりでなかなか楽しかった。みんなちゃんとまわして食べて、ちゃんと帰ってくるあたりほのぼの遠足な感じ。
運転手さんは、途中で2回ほど入れ替わる。今回、運転手さんモテモテ。女の子たちに話しかけられまくり。特に2回目の運転手さんはノリが良くって車内放送でいろいろ話したり、交代のときには自分の名前を言って、次回ご指名くださいって(笑)。

三ノ輪橋まで着くと一旦休憩。そこから再び大塚駅まで戻るわけです。そして二時間ほどのクルーズが終わると去年と同じようにハイロウズの「日曜日よりの使者」で盛り上がる。(・・・はずがかけるタイミングが遅くてあまり歌えず。こういうこともあるよね)

そうそう、このCCCが素敵なイベントとなっている一つとして、運行中はDJによる音楽が車内に流れていること。で、これが去年も書いたけど、かなり好みが同じ。くるりはモチロンのこと、スピッツ、ピチカートファイブ、Small Circle of Friends、安藤裕子、小沢健二、スパイラルライフなどなど。休憩時間で機材を見せてもらったけど、PowerBookにDJソフト入れてiPodを制御している感じ。あー、いいなあこれ。欲しいなあ。スタッフが変わりばんこでDJする感じ。


とにかく、二度目の参加でしたが素敵な日曜が過ごせる本当に良いイベントです。クセになりそう。


















