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彼女がその名を知らない鳥たち/沼田まほかる著/息苦しいけど期待しちゃう? [読書感想文]


彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)

彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)

  • 作者: 沼田 まほかる
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2009/10
  • メディア: 文庫



「沼田まほかる」というキーワードというか名前は、ここ最近目にする 

ことが増えているなとは気づいてました。

たぶん、若い新人女性作家が近頃急に人気に火がついて注目度を

上げてるって状況なんだろうなって考えてました。



実際は、ウィキペディアを読んだらびっくりで、まほかる先生は、瀬戸

内寂聴さんを彷彿させますけど、波乱万丈の人生を歩み、出家された

らしく、今は50歳代のようですから、遅れてやってきたチョー大型新人

作家だったってわけなんですが。



えっと、で、今回紹介の「彼女がその名を知らない鳥たち」をチョイスし

た理由ですけど、「沼田まほかる」という新人作家は注目されてるよ

うだぜってのが頭に入ってたからってのと、そして文庫本の帯にあった

女優・黒木瞳さんの推薦文が

 「これは、なんやねん! 読者を嘲笑い、期待させ、高揚させ、

  そして裏切り、ど突き、はり飛ばす。私を吸いつくしたエン

  ターテイメント小説!」

にびっくりして(黒木さんってテレビのバラエティ番組に出たときに

意外にお茶目なところがあるなぁってのを見せてくれますよね)って

のがありました。つい買ってしまったというか。



で、で、どんなお話だっかですが、今回は手を抜いてAmazonさんの

サイトに載っていた紹介コメントをそのまま引用させてもらいますの

で、まず読んでください。



 「八年前に別れた黒崎を忘れられない十和子(33歳)は、淋しさ

 から十五歳上の男・陣治と暮らし始める。下品で、貧相で、地位も

 お金もない陣治。彼を激しく嫌悪しながらも離れられない十和子。

 そんな二人の暮らしを刑事の訪問が脅かす。“黒崎が行方不明

 だ”と知らされた十和子は、陣治が黒崎を殺したのではないかと

 疑い始めるが…。衝撃の長編ミステリ」



ミステリーってありますけど、ミステリーファンはこの手のジャンルはなか

なか読まないかもしれません。

一応、最後は、事件の真相は意外にも的なオチがあるから、ミステリーと

いうジャンルで括ってしまったんでしょうけど、ミシェルは(ミステリーファン

とも言えないながら)、正直いって苦手な作風でした。



だって主人公の十和子は、黒崎という(傍から見たらトンデモナイひどい)

男と別れてから長く苦しみ続けながらも、一方では黒崎の幻影とその喪

失感の中にひきこもって思考を止めて生きていくことを望んでるような、

まぁブッチャケ駄目ダメな33歳の女ですからね。



まぁとにかく「彼女がその名を・・」は、十和子も、同棲している陣治という

オッサンも、不倫相手の水島という男も、男女のどちらの読者からも共感

は得にくいキャラクターばかりって小説なんですよね。

そして作風はというと、息苦しいばかりの十和子の暗い内面が中心につづ

られ、ドロドロ、ジメジメの愛欲劇というか愛憎劇が展開していくって感じっ

すから・・・。



というと「彼女がその名を・・」はハズレだったかってことになってしまいます

かね? 黒木瞳さんの帯のコメントは嘘だったってことになってしまうという

か。



作家って、人間ってものの正体を、汚い部分もすべて隠さずに赤裸々にあば

くって商売なんだぜってことだすると、沼田まほかる先生の才能、将来性はす

ごいもんがあるなって素直に思いましたよ。

波乱万丈って表現を使いましたが、沼田先生の経験が特別なものだったゆえ

にたどり着いた境地だとすれば、なおさらスゴイ新人作家の登場って評価で

きるかなって。



入賞まではいかなかったけど審査員特別賞はあげたいね、っていう感じという

とわかってもらえる?



ま、ミシェルは苦手っていっちまいましたが、ミシェルが小説に求めがちなのは

嘘の世界を楽しむってことだからであって、真実を心の痛みをともないながらも

突き進み暴いていくってぇ重めの小説だってちゃんと時々読まなアカンって思って

ますですよ。



あと一作くらい、近いうちに沼田まほかる作品に触れてみますかね。




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美月

ミシェルさん、お久しぶりです。
ここ数ヶ月ほど仕事にからむ読書ばかりだったので、ブログを更新していませんでした。
久々にミシェルさんの書評を読ませていただきました。

50代の新人とは、なんだか嬉しくなりますね。
私にもまだ何かやれるという希望が沸きます。

ドロドロの話は苦手ですが、ミシェルさんのあらすじを読む限りおもしろうそうですよ。

ちなみに、私の唯一の自慢は黒木瞳と誕生日が一緒ということでーす。
ルックスも一緒だったらよかったんですけど。
by 美月 (2012-02-27 13:50) 

ミシェル・デマルケ

> 美月さん、お久しぶりです。コメントを忘れずに
 訪問してくれて書き込んでくれて感謝感謝です。
 「仕事の本ばかりだったので・・・」とおっしゃいます
 が、それはまったく問題ではないですよ。
 ミシェルは仕事に無関係の小説本もあまり読め
 てなくて、またブログへの情熱が徐々にさめていっ
 てて全然ダメです。
 
 あと沼田まほかる先生にぜひ(ちょっと)注目して
 みてくれたらと思います。

  (それと黒木瞳さんとバースデイがいっしょという
  件ですが、朝の情報番組や雑誌の誕生日占い
  を見て(読んで)「黒木さんも今日のラッキーアイテム
  はチェック柄の鍋つかみなのね」なんて考えたりする
  わけですね。それはちょっと楽しいかも)
by ミシェル・デマルケ (2012-03-02 16:08) 

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