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プレカス氏がBC州議会議長に:自由党を裏切り除名される [バンクーバーとBC]

 ブリティッシュコロンビア州議会は9月8日、自由党のダリル・プレカス州議を議長に選出した。議長は党幹部会を離脱するのが通例だが、彼は与野党伯仲状況下での議長就任を裏切りと見なされ、幹部会から除名された。これにより議会内勢力は、与党が新民主党41・緑の党3、野党が自由党41、無所属1、欠員1(定数87)となった。

 新民主党は、クリスティ・クラーク前首相が辞任する前の6月、プレカス州議に密かに接近し、議長ポストを提示した。だが彼は、自由党の同僚議員たちの顰蹙を買うような形での就任を拒否した。ところがクラーク首相は6月29日、不信任案が可決されると公約を翻し、解散・総選挙に打って出ようとした。
 プレカス州議は、7月27日にペンティクトンで開催された会議で、クラーク党首が辞任しないなら離党すると強く迫った。彼女は翌日、唐突に政界引退を表明し、8月4日に州議も辞職した。リッチ・コールマン暫定党首は、プレカス州議と話し合い、議長に立候補しないことと、党幹部会に留まるよう説得し、同意を得たと考えていた。
 だがプレカス州議は、水面下で新民主党と交渉を続けた。両者の動きは、新民主党首脳しか知らず、自由党は全く気づいていなかった。9月8日に召集される州議会の第二セッションに合わせ、自由党は7日に会議を招集したが、彼は医師の診察を理由に欠席した。
 新民主党は当日になって、議員たちにプレカス州議を議長に推すことを発表した。そして立候補を望んでいたラジ・チョウハン州議、レナード・クロッグ州議、スペンサー・チャンドラ・ハーバート州議に、立候補しないよう要請した。そしてプレカス州議が議長に当選すると、与党側が喝采したのに対し、野党自由党は拍手を送らなかった。

 5月9日に実施された総選挙は、自由党43・新民主党41・緑の党3議席という結果となった。与党自由党は、クラーク首相が不信任されると自党の議長を辞職させ、次の議長は与党新民主党が出すのが筋だと主張した。 しかし、与党が議長のポストを取ると与野党同数となり、何が起きるかわからない。議会の投票が同数のときは議長が投票するが、カナダは日本と異なり「デニソン議長の規範」により、議長は現状維持に投票しなければならない。自由党から議長を選出できたことは、クラーク前首相の辞職と合わせ、与党に3議席の優位を与えたことになり、2018年初頭の補選で敗れても当分の間安泰が保障される。
 自由党のコールマン暫定党首は、次のように述べた。
「彼は、私と同僚議員たちに不誠実を働くことによって議長になり、緑の党と新民主党に新たな1議席を効果的に与えた。」
 ブリティッシュコロンビア大学で政治学を教えるマックス・キャメロン教授は、カナダの少数政権は一般に18か月から2年で終わることが多いが、この与党連合は4年の任期いっぱいまで持つかもしれないと語った。


※デニソン議長の規範:イギリスの下院議長ジョン・エベリン・デニソン(1800~1873、下院議長1857~1872)が示した慣例で、イギリス連邦諸国に受け継がれている。その精神は、可否同数の場合は議長は現状維持に投票するというものである。内閣信任案や予算関連法案は、否決されると内閣総辞職か議会解散をひき起こすため、賛成投票する。内閣不信任案、審議打ち切り動議、修正案には反対投票する。初期の読会では法案に賛成投票して継続審議とし、法案の最終的成立段階では反対投票する。
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