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遺伝子差別禁止法が成立 [人権]

 遺伝子差別を禁止するS-201号法案が、3月8日下院で採決され、222対60の大差で可決された。法案は近日中に、総督の勅裁を得て成立する。
 S-201号法案は、カナダ人権法で保護する対象として遺伝子の特徴を追加し、あらゆる契約・合意の条件として遺伝子検査を求めたり、その結果を開示することを禁止し、罰則として5年以下の禁固または100万ドル以下の罰金を定めている。
 保険業界の陳情を受け、自由党政権はこの法案に反対し、これを骨抜きにする修正案を提出した。大臣全員と政務次官のほとんどは修正案に賛成投票し、かつ法案に反対投票したが、党議拘束がなかったため、自由党平議員のうち4人を除く全員が党首脳に造反し、野党の保守党・新民主党と連携して修正案を218対59で葬り、返す刀で法案を可決させた。

 採決を受けて、カナダ生命・健康保険組合の広報ウェンディ・ホープ氏は声明を発表した。
「カナダ生命・健康保険組合は、S-201号法案が大きな修正なしに本日下院を通過したことに、大いに失望している。いくつかの州と首相と法務大臣によって表明された、法案の主要な要素が違憲であるという見解に、当組合は同意するものである。」
 ジョディ・ウィルソン=レイボールド法務大臣は、法案は保険事業を管轄する州の権限に抵触すると考えたため、州や憲法学者に何度も諮問し、違憲立法の言質を取ろうと試みたが、うまくいかなかった。また自由党政権は、保険契約の除外を企図し、カナダ人権法の禁止条項に遺伝子の特徴を追加する条文以外を削除する修正案を提出した。それは、法案が人口の6%程度にあたる連邦政府職員だけに適用されることを意味するものだったが、8日夕方に超党派によって否決された。
 トルドー首相は、採決の直前に下院で演説した。
「政府は、上程された法案の要素の一つが違憲であるという立場に立っている。政府の立場は法案に反対投票することであり、議員たちにもそのように推奨する。」
 法案を支援してきたロブ・オライファント議員(自由党)は、カナダがG7で唯一遺伝子差別禁止法を持たなかったことについて、この法案はカナダの州と準州が十数年間実現できなかったことへの、連邦の適切な対応であると誇った。
「私は、あらゆる州と準州による補完的な立法を歓迎する。本心だ。私は、そうするなとは言わない。あらゆる州と準州の人権法を改正するがいい。我々には想定内だ。だが我々には、それを上回る連邦政府の権限がある。」
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 この日は国際女性デーで、市民団体「平等の声」は下院本会議場に、338の全選挙区から選ばれた338人の18歳から23歳までの女性を送り込んだ。彼女たちは、党派を超えてS-201号法案を可決したことに拍手を惜しまなかった。
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