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「カナダのトランプ」オリアリーが勝てない理由 [保守党]

 実業家でTVパーソナリティのケビン・オリアリー氏は、すでに保守党党首選に出馬を表明している。だが彼はトランプではなく、ここはアメリカでもない。彼は、党首選に勝つことはできないだろう。
 アメリカは9・11同時多発テロ、イラク戦争、サブプライムローン・ショック、財政危機などのトラウマを経験したが、カナダはそうではなかった。またカナダはアメリカと異なり、不法入国者のために頭を抱えることがない。
 最も重大な相違点は、選挙システムである。トランプは近代史上、最も少ない得票率で共和党予備選に勝っている。「勝者一人占め」のルールは、多くの選挙人を持つ巨大州において、僅差で勝利したトランプに大勢の選挙人を獲得させた。
 だが保守党党首選は、人口・面積で格差の大きい州ごとではなく、格差のほとんどない338小選挙区ごとで、各小選挙区には等しく100ポイントが割り振られる。しかもポイントは「勝者一人占め」ルールではなく、得票に比例して候補に与えられる。そのうえ印を一人につけるのではなく、すべての候補に順位をつけて投票するシステムとなっている。
 選挙区に格差がない以上、候補者はどの選挙区でも奮闘しなければならない。人口の多い特定の地域で強い支持を得れば、それ以外は捨ててかかってもいいわけではない。ところがオリアリー氏はフランス語を話せないため、人口24%のケベックで支持を得ることは難しい。
 また投票率に比例してポイントを獲得するシステムのため、自分が低い得票率のとき、他候補への票の分散は自分を利することにはならない。
 オリアリー氏は金持ちだが、選挙資金は自前ではなく、支持者一人一人から1500ドル以下の献金を募るしかない。また自分の分身として幽霊党員を何人も作り、献金させるという裏ワザも使えない。党費はクレジットカードで支払わねばならず、党費の肩代わりは禁止されている。
 党首選に投票可能な新しい党員が入党できる期限まで、もう10週間も残っていない。政治歴のないオリアリー氏には派閥も選挙マシンもなく、党内での知名度は高くない。選挙はアメリカと異なり、各州を巡回するのではなく、ただ1日で終了するので、選挙期間中にメディアに注目され、知名度を上げるということはできない。
 オリアリー氏は自分を目立たせるため、トランプ氏と同様に「上院議席を競売にかけよ」などの馬鹿げたプロパガンダをぶち上げることだろう。だがここカナダでは、同調者が多くいるとは思えない。
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