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新10ドル札の肖像に「カナダのローザ・パークス」ビオラ・デスモンド [人権]

ViolaDesmondHR.jpg ビル・モルノー財務大臣は12月8日、2018年に発行される新しい10ドル札の肖像に、ビオラ・デスモンドを採用すると発表した。これまで紙幣の表の肖像は国王か元首相で、民間人が描かれるのは初めて。黒人やカナダの女性としても最初となる。
 デスモンドは1914年、ノバスコシア州ハリファックスに生まれた。彼女は、黒人女性のためのヘアケアやスキンケアが地元にないことを憂い、美容師になることを志したが、ノバスコシアには黒人が入れる美容学校がなかったため、モントリオール・アトランティックシティ・ニューヨークで学んだ。卒業後はハリファックスに戻って美容師となり、黒人女性も学べるデスモンド美容文化専門学校を設立した。
 彼女は1946年11月8日、ノバスコシア州ニューグラスゴーのローズランド劇場に行き、メイン席に座ったが、従業員からそこは白人専用席で、黒人はバルコニー席に座るよう指示された。彼女が拒否すると、暴力的に排除されたうえ、逮捕された。彼女は、席の料金の差について遊興税1セントを脱税した容疑で起訴され、罰金20ドルと法廷費用6ドル(※現在の価値ではほぼ10倍)の支払いを命じられた。ローザ・パークスがバスで白人に席を譲るのを拒否する、9年前のことだった。
 1965年に死去したデスモンドは、2010年ノバスコシア州のメイアン・フランシス副総督(※黒人女性)によって恩赦された。カナダで死後に恩赦されたのは、彼女が最初である。

 モルノー財務大臣は語った。
「勇気、強さ、決断、我々皆が日々必要とすることを、彼女は体現している。」
 長年彼女の偉業を語り続けてきた妹のワンダ・ロブソンさんは、記者会見のその場にいた。
「紙幣の肖像に女性を載せることができるとは、何とすばらしいことでしょう。でも、紙幣の肖像になる女性を姉に持つことは、格別にすばらしいことです。」

 政府が3月、新しい紙幣の肖像としてカナダの女性を採用すると発表すると、2万6000件以上の要望が寄せられた。そして最終的に残った候補が、ポーリン・ジョンソン(インディアンの詩人)、エルシー・マギル(世界で初めて航空工学の学位を取った女性)、イドラ・サン=ジャン(婦人参政権を推進)、ファニー・ローゼンフェルド(女性金メダリスト)とデスモンドだった。そしてカナダ銀行の諮問委員会は、障壁を克服した人、人々に影響を与えた人、長く続く偉業を達成した人を探していたという。デスモンドは、そのいずれにも合致した。
 人気のあったルーシ・モード・モンゴメリ(女流作家)、エミリー・カー(女流画家)、ガブリエル・ロワ(女流作家)は最終的にノミネートされなかった。世論調査では、婦人参政権を推進したネリー・マクラングが最も人気があったが、彼女を含む「フェイマス5」は、2004年に発行された50ドル札の裏にすでに描かれていたため、今回は採用されていない。なお彼女たちは、2011年に発行された現行紙幣には掲載されていない。
 現在10ドル札に描かれているジョン・マクドナルド(初代首相)と、5ドル札に描かれているウィルフリッド・ローリエ(元首相)は、50ドル札か100ドル札に描かれる。現在50ドル札に描かれているマッケンジー・キング(元首相)と、100ドル札に描かれているロバート・ボーデン(元首相)は、紙幣から消える。ATMで最も使用される20ドル札は、これまでどおりエリザベス女王が描かれる。
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