So-net無料ブログ作成

トルドー首相夫人の複合姓、論争に [自由党]

 首相官邸は、首相夫人は「ソフィー・グレゴワール=トルドー」と称されることを望むと発表した。
 ケベック州は1981年の法改正により、夫婦別姓が強制されることになった。それ以前は、夫は自分の姓を保ち、妻は夫の姓に変える権利を持つことになっていた。よって複合姓は合法的でもなければ、慣例でもないことになる。
 それ以前に結婚した歴代首相の夫人たちは、ケベック人であるローリエ夫人のゾエ(ケベック人)、サンローラン夫人のジャンヌ(ケベック人)、トルドー夫人のマーガレット(スコットランド系)、マルローニ夫人のミラ(セルビア系)、クレチエン夫人のアリーヌ(ケベック人)も含め、一人を除く全員が夫の姓を名乗った。唯一の例外はクラーク夫人のモリーン・マクティア(スコットランド系)で、夫は保守党内でも最左翼に位置し、むしろ自由党に近いほどだった。モリーン夫人自身は法律家・翻訳者で、首相夫人として唯一連邦議会選挙に出馬している(落選)が、彼女のフェミニズムは保守党内で強い批判を招いた。エリザベス女王を囲む昼食会で、出席した女性たちは彼女を「ミセス・クラーク」と呼んでからかったが、エリザベス皇太后だけは彼女を「ミズ・マクティア」と呼んだという。
 ラバル大学で法学を教えるルイーズ・ランジュバン教授は、複合姓に異議を唱えた。
「彼女は自身の姓を称するべきです。彼女の夫は『今は2015年だ』と言いませんでしたか?夫の姓を称することは、父権主義的伝統です。法律的には、ケベックではそれはできません。そして象徴的には、それは一歩後退です。これこそアナクロニズムでしょう。」
 多くのカナダ人は、彼女の複合姓は保守的な有権者への譲歩だと考えている。事実、彼女は結婚前から「ソフィー・グレゴワール」の名でタレントとして活動し、2005年の結婚後もその名を称してきたが、夫が政界に進出するようになると「グレゴワール=トルドー」の複合姓を称するようになった。ジャスティン・トルドー氏は政界進出前から将来の党首・首相とみなされていたから、複合姓の採用は、地元ケベックのみならず全国レベルでの進出を当初から企図してのことだろう。首相夫人として、夫婦別姓は2人目、複合姓を称するのは初めてのことである。
 クイーンズ大学でジェンダー論を教えるドニス・コート教授は、次のように述べた。
「私はこれが、彼女独りで決めたことだとは考えません。これは戦略です。首相夫人は、政治的な立場です。これは、英語系カナダへの媚でしょう。私見では、妻が複合姓を称するなら、夫も同じ複合姓を称するべきだと考えます。」
 氏名の変更は、法律上非常に難しい。嘲笑の対象となる名や、悪名高い名のような『深刻な』動機によるのでなければ、まず許可されない。「スカボロー・レイピスト」の共犯者カーラ・ホモルカは、名をエミリー・トレンブレイに変えようとして、拒否されている。
 ハーパー前首相の夫人ロリーン・ハーパーは、夫が2006年に首相に就任するまで「ロリーン・テスキー」の旧姓を称した。ヒラリー・クリントンも当初「ヒラリー・ロダム」の旧姓を称したが、夫ビル・クリントンが1980年アーカンソー知事選で落選すると、夫の姓を称するようになった。
 ケベック連合のジル・デュセップ党首の妻は、ヨランド・ブリュネルと称している。なおケベック連合は、ケベック州にのみ候補を立てている。
nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

nice! 0

コメント 1

YUKI

お久しぶりです。モントリオールのブログを書いているYUKIです。そーなんですよね。ケベックは、婚姻により姓が変わらないので、私もそのままです。ケベック州以外の人、アメリカの人に言うと驚かれる事が多いです。まだまだ北米は、婚姻によって夫の姓に変える人(特に保守派は)が多い気がします。
by YUKI (2015-12-24 09:02) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

著者へのご意見
canada_de_vow★yahoo.co.jp
★を@に変えて下さい。
メッセージを送る