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3党伯仲、どうなるアルバータ [アルバータ]

 イプソス=リード社による世論調査は、レッドフォード元首相による汚職や、プレンティス首相が上程した予算案、そして彼による卑劣なワイルドローズ党潰しに有権者が憤っていることを示した。
 そこでプレンティス首相は選挙戦最後の週末、新民主党政権になればパイプライン計画は頓挫し、法人税は増税され、景気は冷え込み失業者が増えると喧伝し、オンタリオ・ブリティッシュコロンビア・サスカチュワンで成立した新民主党政権がどうなったかと問いかけ、不安を露骨に煽った。それはあたかも、彼が切れる最後のカードであるかのようだ。
 だがレジェ・マーケティング社による世論調査は、経済ではなく、信用と責任を有権者の最も重大な関心事であることを示している。保守の牙城カルガリーで誕生した革新市長ナヒード・ネンシは、政府の安定性ならアルバータより中国の方が強いと語り、変化を恐れるなと訴えた。

 レジェ・マーケティング社による世論調査は、2012年州議会選挙で進歩保守党に投票した人のうちわずか50%が今回も進歩保守党に投票すると回答し、残りの50%は他党に投票すると回答した。また2012年にワイルドローズ党に投票した有権者の14%が、今回は新民主党に投票すると回答した。
 新民主党への支持の多くは、革新政党を支持しない人々から来ている。彼らは明らかに、新民主党それ自体の魅力やそれへの不安よりも、進歩保守党への怒りにとらわれている。
 EKOSリサーチ社の世論調査によると、新民主党は65歳以上を除く全ての年齢層で支持率トップに立っている。65歳未満では進歩保守党に20ポイントリードしているが、65歳以上では7ポイント劣っている。55歳以上の有権者の投票率は非常に高いことが知られているが、若い有権者は天気が良かったり、友人に誘われると投票に行かないことがしばしばあり、それが近年の世論調査が外れる原因となっていると指摘されている。イプソス=リード社による世論調査は、有権者の48%は投票先を変えるか、または投票に行かないかもしれないと回答しており、予断を許さない。これらの有権者が最終的にどういう行動を取るかを予測する方法は、現在考案されていない。
 2012年州議会選挙では、調査機関の多くはワイルドローズ党の優位を検出し、政権交代を予言した。だが蓋を開けてみれば、進歩保守党の圧勝であった。世論調査を外れさせたのは、移ろ気な有権者たちが大挙して投票日当日になって投票先を変えたことであり、ワイルドローズ党を危険視した自由党や新民主党の支持者が中道右派の進歩保守党に投票したことだった。だが前回進歩保守党を勝利させた中道連合は、今回は当てにできない。右翼のワイルドローズ党支持者ですら進歩保守党に憤り、長期一党支配にとどめを刺すべく新民主党に流れている。
 イプソス=リード社による世論調査は、自由党やアルバータ党の支持者の4分の3が行動を決めかねていることも示している。各党のなかでワイルドローズ党の支持者が、最も本来の支持政党に投票する意志が強いことが判明した。

 アルバータの歴史上、少数政権は一度も存在していない。2015年州議会選挙は、アルバータの歴史上初の3党鼎立選挙となる。
 選挙の結果として、いくつかのシナリオが考えられる。ワイルドローズ党が第一党になることは、まずありそうにない。
 次に、進歩保守党による過半数政権である。これは最も政治的に安定していると考えられる。だが新民主党の基盤であるエドモントンと、進歩保守党の基盤であるカルガリーと、ワイルドローズ党の基盤である地方との間に、アルバータは深刻は亀裂を生じることになるだろう。
 次に、新民主党による過半数政権である。43年間進歩保守党と癒着した官僚勢力との間に、深刻な摩擦を経験するだろう。進歩保守党政権は予算案を上程したものの、可決させる前に議会を解散した。酒・煙草・ガソリンへの増税を含む予算案は反故にされ、法人税増税・石油ロイヤリティを値上げした予算案に差し替えられる。それで住民の間に不満が生じても、野党は政権を倒すことはできない。
 次に、進歩保守党による少数政権である。進歩保守党が新民主党を激しく攻撃していることから、新民主党の閣外協力を得るのは困難である。ワイルドローズ党ならイデオロギー的には近いが、同党は進歩保守党を批判するのがレゾン・デートルであり、また議員を大量に引き抜かれた恨みもあり、和解は容易ではないだろう。
 次に、新民主党による少数政権である。ワイルドローズ党とはイデオロギー的にかなり遠いが、両党は進歩保守党政権打倒のためタッグを組んで戦ってきたから、相性はさほど悪くはないかもしれない。だがワイルドローズ党は、あらゆる増税に反対する。酒・煙草・ガソリンへの増税を含む進歩保守党の予算案を反故にし、法人税増税・石油ロイヤリティを値上げした予算案に差し替えることに、彼らは同意しないだろう。
 世論調査の結果にかかわらず、選挙の行方は全く見えて来ない。そしてどのような結果になったとしても、アルバータ政治には混沌が待っているということだけは確実なようだ。
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