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ターゲットがカナダ撤退を発表 [経済]

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 ディスカウントストア「ターゲット」は1月15日、債権者保護を申請し、カナダの全133店舗を閉鎖し、1万7600人の従業員を整理すると発表した。同社が2013年、カナダのディスカウントストア「ジラース」を買収しカナダに進出してから2年足らずの出来事であった。
 ブライアン・コーネル最高経営責任者は「端的に言うと、我々は毎日お金を失っていた」と語った。同社はカナダ進出後、22か月で21億ドルの損失を計上した。彼は成績の悪い店舗だけを閉鎖するか、特定の州から撤退するよう検討したが、収益を上げられるのは早くても2021年以降という結果が出たという。
 同社は、清算のためにアルバレス&マーサル社を雇い、早くても6年後に撤退する。ほぼ全ての従業員は、基本給と手当について最低16週の補償を受けられるという。

 ウィニペグのビジネススクールで教鞭を取るバリー・プレンティス教授は、次のように述べた。
「多くのカナダ人が国境を越えてターゲットに買い物に来るのを見て、ターゲット社はカナダの小売業は脆弱であり、自社のやり方が好まれているからきっと成功できると考えただろう。だがそうはならなかった。」
 ターゲット社が2011年、ハドソン・ベイ社から傘下のジラース220店舗を買収しカナダに進出すると発表したことは、カナダ人消費者に興奮とともに受け入れられた。彼らの多くは国境を越えてアメリカのターゲットに買い物に行ったが、それが近くでできるようになるからである。だが翌年オープンしたターゲット・カナダは、かなり多くの陳列棚が空のままであり、置かれた商品もアメリカより高額で、消費者を失望させた。
 小売アナリストのダグ・スティーブンス氏は、強気の店舗展開が裏目に出たと語った。
「彼らは突然100以上の店舗を開発した。それはあまりに野心的であった。彼らは、もっと少ない店舗から始めるべきだっただろう。」
 ターゲット・カナダは、マニトバ州ウィニペグだけで4店舗もある。2013年5月にウィニペグ・キルドナン店とウィニペグ・サウスデール店をオープン、11月にはグラントパーク・ショッピングセンターにウィニペグS店をオープンし、2014年10月には300坪のウィニペグ・ポロパークプラザ店をオープンしたばかりである。
 オリオン・キャピタル・マネジメント社のグレッグ・テイラー氏は、ターゲットは2013年に起きたカナダドル高の犠牲になったと説明した。
「ターゲット社がカナダに進出したとき、カナダドル高となり米ドルとほぼ等価になったので、カナダの消費者は、国境を越えて割安になったアメリカの商品を買うことができた。彼らは、米加の価格差に敏感だった。」
 CTVの経済解説者のパティ・ラベット・リード氏は、若い世代はモールに行かず、オンラインで買い物しているのに、ターゲットはオンライン・ショッピングサイトを提供しなかったと指摘した。
 ウェブ上では、外資系のターゲットに対するやや国粋主義的な嘲りも見られた。ある人は「カナダ人の多くは、Targetのことをわざとフランス語読みで“Tar-Jay”と呼んでいた」、またある人は「(アメリカ資本の)ターゲット進出は、(アメリカがカナダに侵攻した)1812年戦争より早く終わった」、またある人は「ジラースが戻って来ないかな」と綴った。

 マニトバ州ブランドン商工会議所のジョーダン・ルドウィグ氏は、ターゲット撤退が中小都市の経済に与える影響を懸念した。
「人口わずか5万人のブランドンで、120から150人もの従業員がいなくなれば、この町の経済に影響を与えるだろう。」
 ターゲット社の従業員は失業保険料を支払ったが、失業手当を受給するには52週以上にわたり910時間以上働いていなければならない。パートタイム労働者の多くはこの恩恵にあずかれないため、小売業者の労働組合「ユニフォー」のジェリー・ディアス委員長は、雇用・社会開発大臣には失業保険の条項を修正する権限があることから、対処するよう訴えると発表した。



図:撤退を命じる侵略者。
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