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歴史は繰り返す-失言とモノマネ [ケベック]

●奇人たちの晩餐会

 フランスのニコラ・サルコジ前内相は、大統領選挙の勝利に酔いしれていた5月6日夜、カナダのスティーブン・ハーパー首相を名乗るケベックのコメディアンの偽電話に引っかかった。しかし、「愚か者たちの晩餐会」に招待したところ、電話は切られたという。
 仕掛け人のコメディアン集団「マスクド・アベンジャーズ(フランス語では「ジュスティシエ・マスケ」)」が8日、明らかにしたもので、AFPが入手した録音テープによると、偽ハーパー首相が「お元気ですか?」と尋ねると、サルコジ前内相は「上々です。(投票結果も)うまくいっているようです」と返答。男性が祝辞を述べると、「それはどうも。御存じの通り私はカナダの大ファンでして、両国の関係もとてもいいですしね」とサルコジ氏。
 偽ハーパー首相は、モントリオールの語学学校で習得したというフランス語のつたなさを詫びたあと、ケベックの人気料理プティン(グレービーソースをかけたフライドポテト)を食べにいらっしゃいませんか、とサルコジ氏をカナダに招待。サルコジ氏は快諾した。
 偽ハーパー首相は次のように切り出した。
「あなたは右派ですし、私もジョージ・W・ブッシュ米大統領も保守派。ですから、ブッシュ大統領も招待したいと思います…私はかねてから、愚か者たちが集う晩餐会を開きたいと思っていたんですよ」
 この時点で、電話は切られた。
 偽ハーパー首相を演じたのは、マスクド・アベンジャーズのメンバー、マルク=アントワーヌ・オデットさんとセバスチエン・トリューデルさん。サルコジ氏へ電話を取り次いでもらう際に、ハーパー首相のアシスタントの「ウィリー・ウォーラー」と「ティム・ホートン」を名乗った。前者はケベックのオンライン・コメディに登場する想像上のポテト皮むき職人、後者は創業者の元ホッケー選手にちなんで名付けられたカナダ最大のコーヒーチェーン店である。
 マスクド・アベンジャズは、2006年1月にもジャック・シラク大統領に偽電話をしたことで知られる。
 ちなみに本物のハーパー首相は、7日にサルコジ氏に勝利を祝う電話をかけたという。首相のスポークスマンによると、電話会談は10分間続き、「暖かく、心のこもった会話が交わされた」という。


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高橋幸二

●ド=ゴール大統領「自由ケベック万歳!」発言

 1967年7月、モントリオール万国博覧会に合わせケベック州を公式訪問したド=ゴール大統領は、モントリオール市庁舎のバルコニーで大観衆を前に演説し、その最後に両手を高くあげて“Vive le Québec libre!”(自由ケベック万歳!)という叫びで締めくくった。フランスの元首がケベック独立を支持するかのようなこの爆弾発言は、一部のフランス系カナダ人には受けたが、英仏に翻弄され血を流してきた過去を穿り返すかのような発言は、政府や第一次大戦出征者などの逆鱗に触れることとなり、その後の訪問スケジュールを全てキャンセルされ、大統領は帰国を余儀なくされたのである。
by 高橋幸二 (2007-12-02 19:35) 

高橋幸二

●カナダ首相を真似たニセ電話

 1995年10月、カナダ連邦からの分離・独立を問う住民投票が予定されているケベック州で、ラジオ局のDJピエール・ブラサールが、カナダのクレチエン首相の声色でエリザベス女王にニセ電話をかけ、14分間会話を交わした。「カナダ首相です。ケベック問題で頭が痛い」と独立阻止への協力を依頼する偽物に対し、女王が同情したり、女王の家族や健康の話題で終始打ち解けたムードだったという。この内容は録音され、翌日放送された。

 蛇足ながらクレチエン首相はフランス語ネイティブで、小児麻痺を患った後遺症で片耳が聞こえず、言語障害もある。彼の英語には独特の訛りがあり、よくものまねのネタにされていた。
by 高橋幸二 (2007-12-02 19:38) 

高橋幸二

●ロワイヤル大統領候補「ケベックの主権と自由」発言

 フランス最大野党・社会党の女性大統領候補、セゴレンヌ・ロワイヤル元家庭担当相が1月22日、ケベック党のボワクレール党首と会談した。会談の終わりにカナダのテレビ局のインタビューで「ケベックの国家の主権に関してあなたが考える共通点とは何ですか?」という質問に対し、ロワイヤル氏は「私の考える共通点とは、フランスが共有している価値とケベックの価値が一致しているという事です。つまりケベックの主権と自由です。」と回答した。
 この発言にカナダのハーパー首相は「経験の教えるところによれば政治的リーダーが他国の民主主義要件にかかわるのはまったく適切ではない。」「彼女はカナダに来たことないじゃないか。」とコメント。ロワイヤル氏はこれまでも外交分野で問題発言を指摘されており、あらためて弱点をさらけ出した形となった。
 ロワイヤル氏の失言は、40年前に起こり今も問題となっているド=ゴール大統領のもう一つの失言を思い起こさせた。ロワイヤル氏は後日、「ケベックについて介入も差別もしていない」と発言の意図について釈明した。また与党UMPのルルーシュ議員は「カナダの首相がフランスで生まれてバスクやコルシカ、ブルターニュの主権の自由に賛成だと言うようなものだ」と語った。
by 高橋幸二 (2007-12-02 19:39) 

高橋幸二

●シャレー首相を真似たニセ電話

 社会党の大統領候補セゴレンヌ・ロワイヤル氏は1月24日、ケベック州首相ジャン・シャレーのモノマネをしたフランスのコメディアン、ジェラルド・ダーアン氏のニセ電話にひっかかり、政治的に微妙なフランス南部コルシカ島の独立問題について冗談半分に答えてしまい、物議を醸している。ダーアン氏は右派与党・国民運動連合の大統領候補サルコジ内相に近いとされており、ロワイヤル候補が先日、コルシカの独立を支持するかのような発言で物議を醸したことにひっかけコルシカ独立問題について尋ねると、ロワイヤル候補は「フランス国民はコルシカの独立に反対はしないでしょう」と笑った後、「また新たな波紋を呼ぶから繰り返さないで、内密に」と語ったことがテープに録音されている。
 コルシカは莫大な補助金を受けていながら、独立を訴える「コルシカ民族解放戦線(FLNC)」がテロ活動を展開しているが、サルコジ内相は「冗談で済ます話題ではないが、冗談にしてはたちが悪い」と皮肉った。
by 高橋幸二 (2007-12-02 19:40) 

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