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クラーク首相が宣誓:新政権発足は22日以降に [バンクーバーとBC]

 クリスティ・クラーク首相は6月8日、首相として宣誓した。彼女が総辞職しなかったため、彼女の政権はしばらくの間続行する。
 ブリティッシュコロンビア州議会は、6月22日に召集される。冒頭でまずスローン・スピーチ(所信表明演説)が朗読され、信任投票を行う。過半数を占める新民主党と緑の党は、すでにクラーク内閣を不信任する協定に合意しているため、スローン・スピーチは不信任される。これは内閣不信任と見なされるため、クラーク首相は総辞職か解散・総選挙のいずれかを選択することになる。副総督は解散・総選挙に同意しないだろうし、クラーク首相もそれを要請しないと明言している。よって慣例に従い、クラーク首相は辞表を提出し、最大野党・新民主党のジョン・ホーガン党首に組閣を命じるよう、副総督に要請するだろう。
 クラーク首相は、緑の党の協力を取り付けることに失敗した。緑の党は、新民主党を政権に就ける道を選んだ。クラーク首相は、なぜすぐに総辞職せず、スローン・スピーチまで首相の座にしがみつくのだろうか。
 彼女は、自由党党首の職を辞任していない。そのつもりがあるなら、とっくにそうしているだろう。よって新政権発足後、彼女は最大野党党首として「影の内閣総理大臣」を称する。自由党は依然として議会の最大勢力であり、過半数に1議席足りないだけである。議員は病気になったり、死亡したり、辞職したりする。補欠選挙は一般に、【政権交代をひき起こさないため】与党への批判票を集めやすく、野党が有利になる(ただしこの情勢では別である)。クラーク党首は、あと1議席を獲得し首相に返り咲くため、ありとあらゆる手段に訴えるだろう。
 ブリティッシュコロンビア自由党の元党首デビッド・アンダーソン氏は、クラーク首相の一見不可解な動きを、以下のように説明する。今回総選挙で自由党は、右派に訴える政策を主張して、バンクーバー郊外の中道票を失った。スローン・スピーチは自由党にとって、中道寄りへの軌道修正をアピールする機会となる。彼女はここに、新民主党右派が喜びそうな政策を盛り込んで、新民主党と緑の党に反対投票させる。これがあとで、議会での討論や次回総選挙に効いてくるのだ。
 トランスマウンテン・パイプラインの延伸は、アルバータ新民主党政権とブリティッシュコロンビア新民主党新政権の対立を、すでにひき起こしている。
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党首選出馬のニキ・アシュトン議員が妊娠 [新民主党]

220px-Niki_Ashton_2012-02-12.jpg 新民主党党首選に立候補しているニキ・アシュトン議員(34歳)は5月29日、妊娠していることを公表した。 党首選の投票は10月29日に行われるが、彼女の出産予定日は11月冒頭であるにもかかわらず、立候補の辞退はしないという。
「多くのカナダ人女性と同様に、私は仕事を続ける。これは社会と環境と経済における正義を築くため、国中の党員・活動家・革新勢力とつながり続けることを意味する。」
 彼女は2011年に結婚したが、2015年には別居し、2017年に離婚が成立している。
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グラバ-氏、ナンバープレート撤去を警察に要請される [犯罪・事件]

 苗字を記したナンバープレートを無効にされ、州当局を告訴したローン・グラバー氏は、5月29日に警察から出頭を要請されたと語った。
 ノバスコシア州では法律で、有効なナンバープレートを車の後部にのみ設置することになっている。だが多くの州民は、前部にも有効でないプレートを取り付けている。グラバー氏は、息子がアルバータ州で取得した苗字が記されたナンバーを前部に取り付けていたが、警察は、偽装ナンバープレートと見なし刑事罰を科する可能性があると告げた。グラバー氏は、自分だけがターゲットにされたことに不快感を覚えたが、アルバータ州のプレートをすでに撤去している。
 彼は自分の苗字と、先祖たちを誇りに思っている。彼の曾祖父は19世紀初頭、オーストリアからアメリカに移住した。彼の祖父は1890年、カナダのアルバータに移住した。そして彼の父が、第二次大戦中17歳で軍隊に入り、ノバスコシア州ケープブレトンに連れて行かれたという。
 公判は31日に予定されていたが、事情により6月6日に延期された。
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新民主党と緑の党、新政権協定に合意:クラーク首相は辞任を拒否 [バンクーバーとBC]

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 新民主党のジョン・ホーガン党首と緑の党のアンドリュー・ウィーバー党首は、5月29日に共同記者会見を行い、クラーク政権を打倒し新政権を樹立する協定に合意したと発表した。これにより、新民主党政権が16年ぶりに成立することが、確実となった。新政権は連立政権ではないので、緑の党は入閣せず、新民主党の少数政権を4年間支える。
 ウィーバー党首は、新民主党と自由党の双方と交渉したと認めた。そして、自由党がキンダーモルガン・パイプラインに熱心だったことが、新民主党を選んだ理由だった。
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 これを受けて、クリスティ・クラーク首相は30日、辞任せず、議会を召集し信任投票を行う意向を述べた。
「この州で権力の移動があるなら、それは密室で起こってはならない。」
 自由党は総選挙で第一党になったため、彼女は辞任を強制されない。いったい彼女は、何を目論んでいるのだろうか。
 一つ考えられることは、わずかな時間稼ぎをすることで、副総督が議会を停会してくれたり、野党議員が一人造反してくれたり、死亡したりしてくれることを期待するかもしれないが、非常に考えにくい。もう一つは、今辞任すればホーガン党首に組閣の大命が下るが、ひとたび議会を召集したうえで信任投票を行えば、総辞職だけでなく解散・総選挙の選択肢がある。総選挙になれば、自由党は資金力で優位に立てるだろう。だが、解散・総選挙は首相の要請により副総督が行うもので、日本とは異なり首相の自由にできるわけではない。総選挙直後の解散に、副総督は同意しないだろう。そして彼女自身も、解散・総選挙を要請しないと明言した。では彼女の真意は、どこにあるのか。
 ここにもう一つの考えがある。政治評論家のデビッド・モスクロップ博士は、こう説明する。
「彼女は、非常に気前のよい予算案とスローン・スピーチ(所信表明演説)を発表するだろう。そして新民主党と緑の党に、それを不信任させる。そうすることによって、野党になったときに有利なポジションを得るのだ。」


写真上:新政権構想を発表する新民主党のジョン・ホーガン党首(右)と、緑の党のアンドリュー・ウィーバー党首(左)。
写真下:総選挙当日に勝利宣言するクリスティ・クラーク首相。
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シーア新党首、ハーパー路線を継続 [保守党]

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 アンドリュー・シーア新党首(38歳)は、オタワで生まれたカトリック教徒である。初めオタワ大学で学び、後に妻となるジル夫人と知り合ってから中西部で暮らすようになり、レジャイナ大学でも学んだ。サスカチュワン州レジャイナ=カペル選挙区選出、当選5回。閣僚経験はなく、下院副議長と議長を務めた。
 メディアは彼を「笑顔のあるハーパー」と評した。彼は自身を、社会保守主義と定義する。だが党首選では「あらゆる保守派を歓迎する」と称し、社会保守主義のテーゼを掲げることを回避した。
 彼が党首選で掲げた政策は、財政赤字を2年で解消、炭素税廃止、犯罪厳罰化、憲法への財産権明記、言論の自由を保障しない大学への助成金カット、子供たちを私立校に通わせる親への税額控除、イスラム教から転向し死の危険のある中東のキリスト教徒の難民優先などである。
 彼の過去の言動を見れば、社会保守主義者としての特徴は明らかだ。彼は、医師の安楽死幇助を認めたC-14号法案に反対投票した。彼は妊娠中絶合法化に反対投票し、また中絶を行うヘンリー・モーゲンテイラー医師がオーダー・オブ・カナダ勲章を授与されたときも「オーダー・オブ・カナダの質を下げた」と語っている。2004年には同性婚認可に反対投票し、2006年には同性婚廃止法案に賛成投票した。
 だがそのような個人的信条にもかかわらず、彼は妊娠中絶の禁止や、同性婚廃止、安楽死幇助の禁止などの法制化を支援しないと公言している。これは、カナダ同盟と進歩保守党の2つの保守政党を合併させ新党結成したハーパー前首相が、2つの勢力の融和に心を砕いた結果としてこれらの問題を政治日程に載せないとしたことに似ているが、シーア党首がこれらの問題について投票の自由は保障すると公約したことは、これに圧力をかけたハーパー前首相と異なるところだ。シーア党首は銃所持者の権利を擁護するが、その権利を拡大はしない。彼はマリファナ合法化には賛成ではないが、「ひとたびそれが合法化されれば、それに関連する人が多く出て来る。我々は党として、非常に現実的でなければならない」と述べている。

 社会保守派は党首選に勝てなかったが、負けもしなかった。党が放棄した中絶反対を堂々と主張したブラッド・トロスト議員は、4位に入り健闘した。第1回投票で彼が獲得した8.4%と、ピエール・ルミュー議員が獲得した7.4%を合わせると、社会保守主義は16%近くを集めたことになる。
 ルミュー候補が脱落したとき、彼の票の28%がシーア候補に、わずか6%がベルニエ候補に行った。トロスト候補が脱落したときは、彼の票の57%がシーア候補に、27%がベルニエ候補に行ったことが、両者の差を詰めた。最後にオトゥール候補が脱落したとき、彼の票の59%がシーア候補のものになったが、僅差で逆転するにはそれで十分だった。
 ベルニエ候補の斬新の政策は、多くの党員と資金を集めることには成功したが、彼らはベルニエ候補に投票しなかったようだ。シーア候補の勝因は、社会保守派の支援を受けたことと、穏健な発言で党内で幅広い支持を集めたことだ。保守党は、ハーパー路線の継続を選んだのである。
 党首選が終わって間もないが、トロスト議員は早くも「新党首がゲイ・プライドのパレードに参加するなら、その資質に疑問符が付く」と牽制した。
 野党は、ベルニエ氏の当選を予測していた。彼の公約は、不可能なことばかり。外相時代に暴力団関係者だった女性と交際し、彼女の家に機密文書を置き忘れて辞任した彼は、ツッコミどころ満載で大歓迎だっただろう。だが結果は、えくぼのあるチャーミングな笑顔の若者だった。
 新民主党元スタッフのイアン・キャプスティック氏は、ツイターでこう述べた。
「10ラウンドにもなってゲイの男性を排除するなんて、2017年にそんなことができるのか?」
 自由党のパブロ・ロドリゲス議員は、こう総括した。
「結局のところ、極右の社会保守派と極右の経済保守派との戦いで、極右の社会保守派が勝ったということだ。」
 自由党のアダム・ボーン議員は、次のように批判した。
「間違えてはならない。これはこの25年間で、全ての市民権進歩に反対投票した人物である。」
「彼は、思想警察になりたがっている人物である。」

 今回党首選で採用された優先投票システムは、保守合同の際、小所帯だった進歩保守党が巨大なカナダ同盟に飲み込まれるのを阻止するため、導入が約束されていたものである。だが結果は、地域対立がなかったことを示している。ベルニエ候補はアルバータ州・マニトバ州・ケベック州で勝ったが、シーア候補はブリティッシュコロンビア州・サスカチュワン州・オンタリオ州と東部で勝った。なんと、アルバータにもケベックにも推されていない人が当選したのである。むしろ地域性よりも、政策の違いで争った党首選だった。
 本命が辞退したせいか、立候補者が多くなりすぎ、10位まで順位をつけられるにもかかわらず、知らない候補が多いため10位まで順位をつけなかった党員がいたと思われる。それでも接戦となった党首選は、13人の候補のうちの一人が過半数に達するまで、13回の投票を必要とした。つまりは、党の命運を決定的に左右した最後の方の投票には、参加していない党員が多くいた可能性がある。


図:ハーパー二世、トルドー二世に馬鹿にされる。
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保守党党首にアンドリュー・シーア:“Andrew who?” [保守党]

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 5月27日に行われた保守党党首選で、アンドリュー・シーア前下院議長が当選した。
 「イケメン王子」トルドー首相の人気は高く、保守党は誰が党首でも勝てないと言われ、本命のジェイソン・ケニー前国防大臣やピーター・マッケイ前法務大臣らは出馬せず「中継ぎ」選びと揶揄された。小粒揃いと言われた党首選は、最終的に13人が出馬したが、マクシム・ベルニエ元外務大臣が鉄板の本命と目された。
 今回党首選は従来と異なり、一人ずつ足切りする方法ではなく、最大10人までの候補に順位をつけて投票し、まず第1回投票では1位のみの票数を数え、過半数に満たない場合は第2回投票で2位の票数を加え、過半数に達するまで行う方法だった。第12回投票ではベルニエ候補40.4%・シーア候補38.4%・エリン・オトゥール候補21.3%と、ベルニエ候補が第1回投票からトップを走り続けていたが、最終投票でシーア候補50.9%・ベルニエ候補49.1%と逆転された。

 当選したシーア新党首は、次のように述べた。
「我が党は、常に納税者を代表する。オタワのインサイダーではなく。」
「トルドー自由党は、セルフィーを撮らせることに熱中し、その政策が中流階級を傷つけ、助けなくても気にかけない。サニー・ウェイズは金にならない。」
 ベルニエ候補は、大規模な支出削減、連邦政府の健康保険からの撤退、供給管理システムの終了、CBC(カナダ放送協会)とCRTC(カナダ・ラジオテレビ通信委員会)を骨抜きにすることを主張したが、あまりに過激であった。彼は第2・第3候補の票を十分獲得できなかった。
 シーア候補は、炭素税廃止、財政赤字を2年で解消、子供を私立校に通わせている親の税額控除、言論の自由を擁護していない大学への助成金カット、憲法に財産権を明記するなどを主張したが、より穏健であった。
 党が放棄した中絶反対を主張するブラッド・トロスト議員は、14.3%を獲得して4位に入り、影響力の誇示に成功した。彼ら社会保守主義は、依然として党内に勢力を持ち続ける。
 炭素税導入を主張したマイケル・チョン元政府間関係大臣は、9.1%を獲得して5位に入り、レッド・トーリー健在を示した。
 「カナダの価値」論争をひき起こしたケリー・リーチ前労働大臣は、7.9%の6位に終わった。彼女の早々な脱落は、保守党が移民に対し開かれた党であることを示した。

 38歳で閣僚経験のないダークホースの当選を、トロント・スター紙は“Andrew who?”と報じた。同紙は1976年の進歩保守党党首選のとき、35歳で無名のジョー・クラーク氏が当選すると“Joe who?”と報じている。このフレーズは終生彼に付きまとったが、彼は39歳で総選挙に勝利し首相になっている。クラーク氏が倒した相手は、現首相の父ピエール・トルドーだった。奇跡は再び起きるだろうか。


写真:決選投票で敗れたマクシム・ベルニエ候補に右手を挙げられ、微笑むアンドリュー・シーア新党首。背後に“UNITED/UNI”(団結)の文字が見える。
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BC州議会選挙、自由党過半数に及ばず [バンクーバーとBC]

 ブリティッシュコロンビア選挙管理委員会は、不在者投票を含む票の再集計を行い、5月24日に選挙結果を確定させた。9日に暫定的に発表された当選者の変更はなく、議席は自由党43議席、新民主党41議席、緑の党3議席(定数87)で確定した。
 コートニー=コモックス選挙区は、新民主党のロンナ=レイ・レナード候補が9票差で当選と暫定的に発表されたが、再集計の結果、189票差で当選が確定した。
 それ以外の選挙区は、再集計する「得票差が100票以内」「得票差が500分の1以内」の規定を満たさなかった。不在者投票分を加算した結果、自由党候補が当選と発表されたリッチモンド=クイーンズバラ選挙区、コキットラム=バークマウンテン選挙区、バンクーバー=フォルスクリーク選挙区はいずれも自由党候補の当選、新民主党候補が当選と発表されたメイプルリッジ=ミッション選挙区は新民主党候補の当選が確定し、変更なしで終了した。最終的に、自由党の得票数は79万6672票で、79万5106票の新民主党を1566票上回ったにすぎず、ブリティッシュコロンビア州の歴史で最も接戦となった。

 再集計の結果を受けて、クリスティ・クラーク首相(自由党党首)は声明を発表した。
「43人のBC自由党候補は、議会の多数派として選ばれた。我々には前に進み、政権を築く責任がある。」
 だが新民主党のジョン・ホーガン党首は、選挙の結果は有権者が変化を望んだ証だと語った。
「クリスティ・クラークとBC自由党は及ばなかった。16年後の、今こそ新しい政権を築くときである。」
「我々は議会で過半数の支持を得る枠組みを構築できると、楽観している。」
 緑の党のアンドリュー・ウィーバー党首は、自由党と新民主党の両方と交渉していると認めた。
「ブリティッシュコロンビア州民に確実性を与えることが、重要である。」
「我々が正しいことを成し、我々が真摯にそれに取り組むよう、有権者が我々に重い責任を課したと受け止めている。」
 クラーク首相は引き続き政権を担う意欲を見せているが、鍵は緑の党が握っている。どの党が政権を握ることになっても、与野党が伯仲していることから、議員の移籍や、辞職・死亡あるいはそれを受けての補選の結果次第では、与野党が逆転することもありえるため、当分の間不安定な状況が続くことだろう。カナダの歴史上、少数政権は短命に終わることが多い。不安定な状況に耐えられなくなった与党が解散・総選挙に打って出たり、過半数を占める野党が内閣不信任したりして、早期に再選挙が行われる可能性が高い。
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進歩保守党とワイルドローズ党が合併に合意 [アルバータ]

 5月18日、アルバータ進歩保守党のジェイソン・ケニー党首とワイルドローズ党のブライアン・ジーン党首が、合併に合意したと発表した。
 両党は7月22日、党員による投票を行う。進歩保守党は50%以上、ワイルドローズ党は75%以上の同意で承認される。10月28日には党員による党首選を行い、それまでは幹部会が選出した暫定党首が就任する。そして2018年の初めに、結党大会を開催する予定となっている。ケニー党首とジーン党首は、いずれも党首選に出馬する意向を示した。

 ジーン党首は、次のように述べた。
「これは、保守合同である。」
「これは、権力を目的とし権力を握るためではない。それ以上のものだ。」
 ケニー党首は新党結成について、革新政権を打破し保守新政権を樹立することの意義を強調した。
「この合意は、この壊滅的な新民主党政権の敗北と、アルバータの優位性を新しくする自由企業制政権の選出を確実にする。」
 ケニー氏が3月に党首に就任して以来、両党は協議を重ねてきた。中道右派の進歩保守党の中には、社会保守主義のワイルドローズ党との合併に難色を示し、離党する者が出ている。

 レイチェル・ノトリー首相(アルバータ新民主党党首)は同日、声明を発表した。
「それがワイルドローズ党だろうと保守党だろうと、彼らが、上位1%の富裕層に減税するため公共サービスの切り捨てに合意したのは明らかだ。」
「彼らは、LGBTの権利に同情的でもなければ支援もしないという点に合意した。」
「彼らは、学校給食がいいことだということには合意できないようだ。少なくとも彼らは、我々とは合意できない。」
 アルバータ党のグレッグ・クラーク党首は、保守合同を「敵対的買収」と評した。
「進歩保守党を離党する流れは、それがもはやピーター・ローヒード(元首相)のものではなく、彼が戦ってきたものへの回帰であると悟り、すぐに洪水になるだろう。」
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アンブローズ党首が引退を表明 [保守党]

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 保守党のロナ・アンブローズ暫定党首は5月16日、6月に連邦議会の春のセッションが終了しだい議員を辞職し、政界から引退する意向を述べた。引退後は、ウッドロー・ウィルソン国際学術センターのカナダ研究所に勤める。保守党は5月27日、トロントで党首選を行い、正式な党首を決定する。

 ハーパー前首相(前党首)は、フェイスブックで彼女を賞賛した。
「私は首相として、彼女を政権で最も複雑かつ挑戦的なポストに就けた。重い責任にもかかわらず、彼女は暖かくチャーミングな姿勢とアルバータ・ユーモアを保持し続けた。」
「彼女は、女性の権利のための情熱的な提唱者であった。女性の地位担当大臣として、国連で10月11日を国際ガールズデイとする決議を後押しした。」
 彼女が野党党首として最初に挑んだ党首討論で、ジャスティン・トルドー首相に「首相がカナダのために行動しないとき、私が何をするのだろうと首相が思うなら、こう言うだろう。“Just watch me.”」と発言した。これは十月危機のとき父ピエール・トルドー首相が、国民の権利を制限する戒厳令を施行したとき語った有名な言葉である。

 ロナ・アンブローズはアルバータ州バレービューに生まれ、ビクトリア大学とアルバータ大学で学んだ。政界に入る前から、女性に対する暴力を撲滅する運動に従事していたが、2004年の連邦議会選挙で初当選した。新人議員だった彼女は、ケン・ドライデン社会開発大臣(※往年のホッケースター)の提唱する保育プランに反発し、「働く女性が求めているのは自ら選択する権利だ。私たちに何をすべきか指図する白人の年寄りは要らない」と言って注目を浴びた。そして保守党が2006年に政権を奪取すると、彼女はまず環境大臣、次いで枢密院議長、政府間関係大臣、労働大臣、西部経済多様化大臣、公共事業・政府業務大臣、女性の地位担当大臣、厚生大臣を歴任した。

 2015年に政権を失った保守党は、人心と資金を失い、疲れ果てていた。暫定党首に就いた彼女が取り組んだことは、党首選をフェアに進めることと、党を刷新することだった。
 先住民の女性が多数行方不明になっている問題について、ハーパー前首相は熱心に取り組もうとしなかった。だがアンブローズ党首は、ジョディ・ウィルソン=レイボールド法務大臣(※女性)に会い「できることは何でもする、これは党派を超えた問題だから」と言って協力を約束した。
 また彼女が党首でいる間に、保守党は長年訴えてきた同性婚廃止の方針を撤回した。
「性的嗜好に関係なく、保守党はすべての保守派を歓迎する。あなたが小さな政府、安い税金、均衡予算と個人の自由を支持するなら、我が党はあなたを必要とする。」
 2017年度第1四半期において、保守党は4万2500人から530万ドルの献金を受けた。これは与党自由党の、3万1812人から280万ドルより多い。
 C-337号法案は、彼女が個人提出したものである。これは、新任の裁判官に性的暴行プログラムの履修を義務づけるもので、与党自由党も最終的に賛成し、15日に下院を通過した。これはおそらく、野党党首として彼女が与党に勝利する最後になるだろう。


写真:下院で引退演説を終え、トルドー首相と抱き合うロナ・アンブローズ暫定党首。
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BC州議会選挙、再集計は2選挙区 [バンクーバーとBC]

 ブリティッシュコロンビア選挙管理委員会は5月13日、再集計を要請された5選挙区のうち、2つについては認め、3つについては却下したと発表した。
 再集計が認められたのは、バンクーバー=フォルスクリーク選挙区とコートニー=コモックス選挙区。再集計は、当選者と次点者の得票差が100票以内の場合と、得票数と集計結果に食い違いがある場合に認められる。ブリティッシュコロンビア選挙管理委員会は、今回要請された5選挙区の全てが、100票以内もしくは集計の食い違いという基準を満たしたわけではないと説明した。
 コートニー=コモックス選挙区では、新民主党のロンナ=レイ・レナード候補が10058票で当選と暫定的に発表されたが、わずか9票差で敗れた自由党のジム・ベニンガー候補による再集計要請が認められた。
 バンクーバー=フォルスクリーク選挙区では、自由党の現職サム・サリバン候補が9332票で当選と発表された。560票差の次点で敗れた新民主党のモーガン・オジャー候補は、再集計を要請したが却下された。ところが、6位となったBC市民ファースト党のフィリップ・ジェームズ・ライアン候補による再集計要請が認められた。不在者投票が、ある候補に403票入ったにもかかわらず、その封筒が399しかなかったというのが理由である。
 リッチモンド=クイーンズバラ選挙区では、自由党のジャス・ジョハル候補に263票差で敗れた新民主党のアマン・シン候補が再集計を要請したが、却下された。
 コキットラム=バークマウンテン選挙区では、自由党のジョーン・アイザックス候補に170票差で敗れた新民主党の現職ジョディ・ウィッケンズ候補が再集計を要請したが、却下された。
 メイプルリッジ=ミッション選挙区では、新民主党のボブ・ディース候補に120票差で敗れた自由党の現職マーク・ダルトン候補が再集計を要請したが、却下された。

 5月9日に発表された暫定集計結果は、自由党が過半数に1議席足りない43議席、新民主党が41議席となっているが、再集計の結果、両党が+1から-1議席まで変わる可能性がある。自由党は最大で44議席(過半数。このとき新民主党は40議席)、新民主党は最大で42議席(第1党。このとき自由党は42議席)となる可能性があり、3議席の緑の党が去就を鮮明にしていないことから、自由党が過半数に達しない場合、政権の行方はなおも不透明である。
 暫定集計結果は、17万6000票の不在者投票を加算していない。再集計は5月22日から24日の間に行われるが、候補者は最終的な集計が確定してから6日以内に、裁判所に再集計を求めることができる。
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歴史的接戦、クラーク首相は勝利宣言、緑の党はキングメーカーに:全ては再集計次第 [バンクーバーとBC]

 (1) 敗者のいない選挙
 5月9日に実施されたブリティッシュコロンビア州議会総選挙は、即日開票され、自由党43議席、新民主党41議席、緑の党3議席(定数87)という結果になった。得票率は自由党40.8%、新民主党39.9%、緑の党16.8%で、議席と得票率の両方で信任を得たクリスティ・クラーク首相は勝利を宣言した。
「我々は得票率で勝ち、最も多くの議席を得た。そして来たる不在者投票で、我々の勝利がより強化されると確信している。」
 定数87の州議会において安定政権を築くには44議席が必要で、与党自由党は1議席足りない。法案を成立させるには他党の協力が不可欠となるが、そればかりか野党が連合すれば政権を打倒することも可能である。
 ところが得票数100票以内の選挙区は、自動的に再集計の対象となる。しかも不在者投票の票数は、まだ集計されていない。コートニー=コモックス選挙区では、新民主党のロンナ=レイ・レナード候補が10058票で当選と暫定的に発表されたが、自由党のジム・ベニンガー候補は10049票獲得しており、その差はわずか9票しかない。そのほか得票差が500分の1以内の選挙区は、裁判で再集計を求めることができ、メイプルリッジ=ミッション選挙区(新民主党候補が120票差で当選)、コキットラム=バークマウンテン選挙区(自由党候補が170票差で当選)、リッチモンド=クイーンズバラ選挙区(自由党候補が263票差で当選)は、結果が変わる可能性がある。 各党は明日にでも連立のための協議に入りたいところだが、再集計の結果次第では、自由党が過半数に達したり、新民主党が第1党になったりする可能性もあり、予断を許さない。再集計は5月22日に始まり、24日までに終わる。
 総選挙の暫定結果を受けて、新民主党のジョン・ホーガン党首は意味深長なコメントをした。
「ブリティッシュコロンビアの市民は、自分たちのために働いてくれる政権を16年間待ち続けてきた。全ての票が開票されるまで、我々はもうしばらくの間皆さんとともに待つことにする。」
 わずか3議席でキャスチング・ボートを握った緑の党のアンドリュー・ウィーバー党首も、旗色を鮮明にはしなかった。
「ブリティッシュコロンビアにとって、何と歴史的な一日だろう。」
「我々は、再集計の完了を待たなければならない。結果が判明するまで、2週間は何も決めることはできない。だが私はまもなく、ホーガン党首と会談する。それから同様に、クラーク首相とチャットで話すことになる。なぜなら我々には提示したいことが多くあり、BC州議会でそれらの考えを推進したいと考えているからだ。」

 (2) 政権の行方
 中道右派の与党自由党は、低税率と小さな政府で予算の均衡を公約した。いっぽう革新の野党新民主党は、富裕層と企業に増税し、保育所に1日あたり10ドルの助成と家賃年間400ドルの助成という画期的な公約をぶち上げた。だが新民主党と中道右派の膠着は12年も続き、いずれの政策も有権者を完全に満足させることはなかった。そして新民主党は2001年を最後に16年間政権から遠ざかり、その間3人の党首が失意のうちに辞任した。
 緑の党は、第三の道を提示した。ウィーバー党首は、自由党の予算案に2度賛成投票した。だが資源開発と環境問題では自由党の批判に回り、キンダーモルガン・パイプラインに反対した。また先住民との新たな関係について新民主党と合意し、自由党案に対抗した。彼は「緑の党と自由党との政策上の類似」ゆえ、クラーク首相はしばらくの間政権を維持できると語った。
 ブリティッシュコロンビア大学で政治学を教えるリチャード・ジョンストン教授は、クラーク首相は再集計までは首相でいられ、またその結果に関係なく、政権を維持する優先的権利を与えられると説明するが、政権の行方は流動的で不確定だという。
「確実に言えることが一つある。緑の党のウィーバー党首は、相当な力を持つポジションにいる。彼がクラーク首相を支持しなければ、彼女はおしまいだ。ボールはウィーバー党首のコートにある。なぜなら、彼がパワーバランスをつかさどっているのだから。過半数を得る唯一の道は、彼がどちらか一方を支持すること以外にない。」
 クラーク首相にとって最初の難関は、議会召集後のスローン・スピーチ(所信表明演説)である。自由党が緑の党と合意に達しなかった場合、首相は新民主党と緑の党の野党連合に、内閣不信任できるものならやってみろと挑発することができる。これは1986年にオンタリオ州で、野党自由党と新民主党が連合し、進歩保守党少数政権を打倒したときと酷似している。
 だがジョンストン教授は、少数与党政権は短命な傾向があり、任期いっぱいまで続かないことが多いことに注目する。自由党は、早期の不意打ち解散・総選挙で優位に立てるという。
「自由党は潤沢な資金を持ち、早期の再選挙に打って出る余裕のある唯一の党である。換言するとウィーバー党首は、現有3議席を保持するため、早期の解散・総選挙は避けたいだろう。」

 (3) 世論調査機関、雪辱を晴らす
 自由党と新民主党が抜きつ抜かれるのデッドヒートを繰り広げるなか、4年前の総選挙で予想を大ハズレさせた世論調査機関各社は、雪辱を期していた。フォーラム・リサーチ、インサイツ・ウェスト、メインストリート・リサーチ、イプソス、アンガス・リードの大手5社は総選挙の最後の週に調査を実施し、新民主党の得票率を40か41%、自由党の得票率を39か40か41%と予測し、おおむね的中させた。自由党過半数を予測した機関があったが、1議席足りなかった。緑の党の得票率は、「戦略的投票」のため難しかったが、5社のうち4社が15か17%と予測し、おおむね的中させた。前日8日に実施したブリティッシュコロンビアのインサイツ・ウェスト社は、自由党41%・新民主党41%・緑の党17%と予測し、最も近い数字となった。
 インサイツ・ウェスト社のマリオ・カンセコ副社長は、次のように述べた。
「我々は、自社の予想に非常に満足している。これは4年前に始まったプロセスで、オンライン・メソッドを用いてカナダとアメリカで23の正しい予測に導いた。」
 世論調査機関は、2012年のアルバータ州議会総選挙でも予想を大きく外しているが、2015年州議会総選挙では予想を的中させた。だが2016年のイギリスEU離脱投票と、アメリカ大統領選では予想を外している。
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BC州総選挙、支持率拮抗も自由党が優位 [バンクーバーとBC]

 ブリティッシュコロンビア州議会総選挙が、今日5月9日に実施される。ここ20年間で最も接戦となり、大勢が判明するのは日本時間の10日夕方までもつれることだろう。

 (1) 接戦にもかかわらず自由党過半数か
 インサイツ・ウェスト社が8日に発表した政党支持率は、自由党41%・新民主党41%・緑の党17%となった。ここから導き出される予想獲得議席は、自由党45(34~57)、新民主党40(28~52)、緑の党2(0~4)である(定数87)。また勝率は、自由党72.3%(多数政権64.0%・少数政権8.3%)、新民主党27.7%(多数政権24.2%・少数政権3.5%)、緑の党0.0%となる。これほどの接戦にもかかわらず、少数政権が成立する確率は11.8%しかない。
 歴史的接戦にもかかわらず、データは自由党過半数を予測する。新民主党の自由党へのリードは、2週間前には7ポイントもあった。その後新民主党は下降傾向にあり、自由党は上昇傾向にある。また自由党支持者には高齢層が多く、新民主党支持者には若年層が多い。高齢層は投票率が高いことが知られ、若年層は投票日に友人に誘われると投票しないことがしばしばある。世論調査は、自由党には強い支持者が多く、迷っている人が少ないことを示している。

 (2) 地方で強い自由党、バンクーバー島では緑の党が躍進
 全体の得票数では新民主党が自由党を上回る可能性が示されているが、地方は都市部より1票の価値が重いため、自由党がより多くの議席を獲得する可能性が非常に高い。内陸部と北部の支持率は、自由党49.6%・新民主党32.3%・緑の党15.4%と自由党が大きくリードしており、ここから導き出される予想獲得議席は、自由党26(24~27)・新民主党5(3~7)・緑の党0(0~1)である。メトロ・バンクーバーの支持率は自由党37.9%・新民主党42.6%・緑の党17.2%で、ここから導き出される予想獲得議席は、自由党17(10~26)・新民主党25(16~31)・緑の党0(0~1)である。
 注目すべきは、バンクーバー島である。支持率は自由党28.2%・新民主党41.9%・緑の党26.3%で、ここから導き出される予想獲得議席は、自由党2(0~4)・新民主党10(9~14)・緑の党2(0~2)となる。新民主党はバンクーバー島で圧倒的な優位があるが、この地域の議席は多くはない。
 緑の党は、前回2013年総選挙で初めて1議席を獲得した。そのときの得票率が8.1%だったことを考えると、大きな躍進ではある。緑の党と新民主党が政策的に近いことを考慮すると、同党躍進によって最も割を食うのは新民主党だろう。そこで緑の党支持者が、自由党を勝たせないために新民主党に投票する「戦略的投票」に走ることもありえる。非常な接戦のため、わずかな票の動きが意外な結果をもたらすことがあり、結果は予想が難しい。
 それでもブリティッシュコロンビアの保守勢力は、高い投票率と地方における1票の重さに助けられ、歴史的に接戦をものにしてきたことも事実である。

 (3) 連立交渉で波乱の可能性
 ブリティッシュコロンビアでは、1953年を最後に少数政権が成立していない。今回は歴史的接戦のため、それほど高い確率ではないが、どの党も過半数に達しない可能性がある。
 カナダでは連立政権が成立することは稀で、第1党が少数政権を樹立することが多い。鍵を握るのは、躍進した緑の党である。新民主党が第1党になれなくても、緑の党と合わせて過半数になる場合は、連立による政権奪取もありえる。
 緑の党のアンドリュー・ウィーバー党首は、こう述べた。
「我々は全ての可能性を受け入れる。我々は連立を受け入れる。少数政権も受け入れる。我々は誰とでもともに働く用意がある。」
 ただしそれには、企業献金・組合献金の廃止が条件だという。
 だが、ブリティッシュコロンビア大学で政治学を学んだデビッド・モスクロップ博士は、慣例として首相は辞任するまでは首相の地位にあり、また副総督は総選挙後、現職首相にまだ議会の信任があることを示す機会を与えなければならないことになっていることを指摘した。つまり緑の党との交渉は、現職首相が新民主党より先にする権利があることになる。
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BC新民主党、世論調査でリードも安泰ではない [バンクーバーとBC]

 ブリティッシュコロンビア州議会総選挙が、5月9日に行われる。メインストリート社が4月22日に実施した最近の政党支持率調査は、新民主党44%、自由党34%、緑の党22%となり、新民主党による政権奪回の可能性が高いことが示されている。各種世論調査で与党自由党と最大野党新民主党は、2016年9月までは抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げていたが、新民主党はその後首位に立つと、8か月以上一度も抜かれていない。新民主党の支持率は、9月以降36%を下回っていない。
 だが待ってほしい。前回2013年総選挙では、投票日前日に実施された支持率調査で、与党自由党37%に対し新民主党45%という結果が出て、メディア各社は政権交代を予言したにもかかわらず、実際の得票率は自由党44.1%(49議席)・新民主党39.7%(34議席)に終わり、劇的な大逆転となったことは記憶に新しい。
 ブリティッシュコロンビア州は過去65年間、中道右派連合が一環して支配してきた。革新勢力が支配したのは13年間で、中道右派の連合が壊れた場合にのみ勝利できたにすぎない。そして今回は、中道右派連合に深刻な分裂が見られない。

 イノベーションリサーチ社は2月終わりから3月初めにかけて、ブリティッシュコロンビア州の400人以上の有権者を対象に対面調査を実施した。すると回答者の62%が「政権交代の時期だ」、69%が「BC自由党は人々の意見を聞くことなく行動している」という意見に同意した。また66%が「BC自由党のトップは、政府を自分たちの会員制クラブのように扱っている」、ほぼ同数の人が「BC自由党政権は、平均的市民のニーズを汲み上げることをしていない」という意見に同意した。
 だが同社のグレッグ・ライル社長は、有権者が明らかに自由党政権に不満を持っているにもかかわらず、それは深刻ではないと指摘する。
「与党には大いに怒っているので、もう彼らに投票しない」と回答したのは、34%だった。ライル社長は「これはかなり低い数字だ」と語る。
「人々は政府に不満を抱いているかもしれないが、それについて何か行動するだけのモチベーションがどれだけあるのか。それが、鍵となる問題だ。我々の世論調査は、怒りのレベルがさほど深刻ではないことを示したので、自由党はこれに励まされなければならない。」
 また彼は、同じ質問への答えはケベックでは46%、オンタリオでは43%、アルバータでは42%と、他州と比較しても少ないことに注目した。
「『政治がもっとましになればなあ』と、『よりよい政権を望む』には、大きな違いがある。」
 ライル社長は1996年総選挙のとき、BC自由党の選挙参謀を務めた。与党新民主党は汚職で支持率を下げており、自由党は意気盛んだったが、蓋を開けてみれば、自由党は得票率41.8%で新民主党の39.5%を上回ったものの、議席では自由党33に対し新民主党39と及ばなかった。それで彼は、今年は新民主党はより多くの票を獲得するが、自由党はより多くの議席を獲得するという、96年とは正反対の結果になりそうだと予測する。
「96年以降変わったことといえば、自由党は地方の地盤をより強固にし、新民主党は都市部で強くなったことだ。重要なことは、地方の方が1票の価値が大きいので、新民主党はより多くの票を獲っても選挙で負けることがありえる。」
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オリアリー氏、保守党党首選から撤退 [保守党]

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 実業家で人気テレビ司会者のケビン・オリアリー氏は4月26日、保守党党首選からの撤退を唐突に発表し、かわりにマクシム・ベルニエ候補を推薦した。それは、彼が献金を依頼する電子メールを送った3時間後、トロントで開催される最後の討論会の2時間前、そして投票開始の2日前のことであった。
 彼はトロントでの記者会見で、次のように述べた。
「政治的に、自由党はケベックを所有している。ケベックで保守党の支持を発展させることなく、2019年(の総選挙)にトルドーを倒すことは、大きな挑戦である。」
「方法と高い可能性がないと知りながら党首選に勝利するのは、愚かであり、利己的でさえある。ケベックで多くの議席を得る見込みは、低かった。私はケベックで人気がなく、人々もそうと知っていた。」
 そして彼は、ケベックで最も議席を獲れるのはベルニエ氏だと語った。
「連邦議会選挙で、ケベックが何度勝敗を決してきたか見るといい。それはカナダのフロリダだ。それはしばしば国の命運を決してきた。」
「トルドーは追い出さなければならない。そして、彼こそがその代わりにふさわしい人物だ。」
「我々はこの国を、経済を破壊する弱い指導者から取り戻す必要がある。」
「これは私にとって容易な決定ではなかったが、多くの熟考の末の、保守党と国家のための正しいことである。」
「私の政治的DNAと目的が、総選挙の中に残っていて欲しいと思う。私のポリシーを最も忠実に映す候補は、マキシム・ベルニエである。」

 (1) アウトサイダー
 「カナダのトランプ」と呼ばれたオリアリー候補には政治歴がなく、公共の地位に就いたことがないアウトサイダーだった。67人の議員と元議員がエリン・オトゥール候補を推薦するなか、オリアリー候補を推薦した議員は2人だけだった。
 彼はテレビの仕事のためボストンに暮らし、党首選のためカナダに来ることはあっても、引っ越すことはなかった。そして党首選に勝利した場合、カナダに引っ越すかどうかについて回答を拒否した。かつて保守党が総選挙で、自由党のマイケル・イグナティエフ党首が人生の大部分をアメリカで過ごしたことについて、モノポリーに因んで“Just Visiting”(立ち寄っただけ)とからかったことの重大さを、認識していなかった。またケベック市モスク銃撃事件の当日、彼はフロリダの射撃場に行った写真をフェイスブックに掲載し、政治家としての資質を疑問視された。
 党首選の候補者数は多く、どの候補も早い段階で単独過半数を取れそうにない状況だった。そこで当選するには、相当な数の有権者から第2希望や第3希望の票を得る必要があった。しかしオリアリーは強烈な個性ゆえ、強く支持されるいっぽうで強く嫌われたため、それは難しかった。

 (2) きのうの敵は今日の友:突然の変節
 オリアリー候補はベルニエ候補を推薦したが、本命のこの2人は、選挙戦では激しく争った。オリアリー候補はベルニエ候補を党員資格詐欺と票の買収で非難したが、ベルニエ候補はオリアリー候補を「敗者」と吐き捨てた。
「政策を訴えることで人々を味方につける代わりに、彼は党首選を続けるために泥を投げている。ケビン・オリアリーは、敗者である。私が勝者である。」
 オリアリー候補は世論調査では人気があり、党首選を勝ち抜く自信はあった。だが調査は、フランス語を話せない彼がケベック州で12%しか支持率がないことを示し、党首になっても総選挙に勝てないのではないかと心配し始めたという。
 先週末に、オリアリー陣営のマイク・コーツ氏とベルニエ陣営のコリー・テネイック氏が会談した。そして候補どうしは23日に電話で会談すると、オリアリー候補は飛行機でニューヨークからトロントに来て、ベルニエ候補と直接会って話し合った。今後について協定が成立したのは、24日午前1時ころだったという。
 ベルニエ候補は、オリアリー候補との激しい応酬について問われると、こう述べた。
「いい戦いだったが、今我々は一緒にいる。」
 いっぽうオリアリー候補は、次のように語った。
「彼は、党首選の間は批判的だったって?政治の世界へようこそ。リーダーを選ぶまで我々は内戦中であり、それが終われば水銀のように合体する。」

 (3) なぜこの時期なのか
 記者の一人は、保守党は2011年にケベックでわずか5議席だったのに過半数を獲得したと指摘して、保守党の勝利にケベックは必要ないのではないかと問いただした。だがオリアリー候補は、それはケベック連合退潮と新民主党躍進という特殊な状況下のことだと反論した。
 彼がケベックで人気がないのは、かなり以前から言われていたことである。なぜこの時期に、唐突にそれを言い出したのだろうか。
 今回党首選は、従来のように一人ずつ足切りしながら次の投票に進むやり方ではなく、最初の投票に第1候補から全ての順位を記入するやり方なので、投票は一度だけである。ゆえに生放送中のテレビで、選挙戦を辞退し他陣営に票を渡し、その人を勝たせて恩を売るという従来の手法は使えない。辞退は投票の後ではなく、前でなければならない。
 だがオリアリー候補の動向に関係なく、ベルニエ候補の勝利は明白だ。恩を売る相手は、ベルニエでなければならない。しかし世論調査は、オリアリー候補支持者の29%がベルニエ候補を第2希望とすることを示している。それはケリー・リーチ候補の23%、リサ・レイト候補の15%、アンドリュー・シーア候補の11%と比べると多いものの、支持者の71%はベルニエ候補を第2希望としていない。そこでオリアリー候補自身が、ベルニエ候補への推薦を明言する必要が生じる。
 投票用紙はすでに印刷済みで、配布もされている。単に受け付けがまだ始まっていないだけだ。オリアリー候補の名はまだ投票用紙にあり、何人かの党員はまだ彼が候補だと誤解して票を入れたり、また第2希望以下を記入しなかったりするかもしれない。
 オリアリー効果とは何だったのか。テレビの契約を更新するため、自分を宣伝しただけだったのではという疑いすらある。彼のために献金し、また陣営で活動したボランティアこそいい面の皮だろう。
 アンドリュー・シーア候補は、こう語った。
「混乱し失望している、全国のケビン・オリアリー支持者の皆さん、私の陣営に歓迎します。私は、トルドーを破るため我が党に新しい楽観的なトーンをもたらす、本物の保守派です。」
 保守党の新しい党首は、5月27日に選出される。


写真:討論するケビン・オリアリー候補(右)とマクシム・ベルニエ候補(左)。
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建国150周年記念紙幣を発表 [経済]

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 カナダ銀行は4月7日、建国150周年記念の10ドル紙幣4000万枚を、6月1日に発行すると発表した。
 記念紙幣ではカナダ史上初めて、4人の人物の肖像が表の中央に描かれる。それはジョン・マクドナルド(カナダ初代首相)、ジョルジュ=エチエンヌ・カルチェ(元カナダ植民地首相)、アグネス・マクフェイル(初の女性下院議員)、ジェームズ・グラッドストーンまたはアケナムカ(初の先住民上院議員)である。10ドル紙幣には従来マクドナルドが単独で描かれてきたが、記念紙幣ではカナダの多様性を示す4人が代表的に描かれた。カルチェはフレンチ・カナダを、グラッドストーンは先住民を、マクフェイルは女性を象徴する存在としてである。
 1867年にカナダ自治領が成立する前は、アッパーカナダ(後のオンタリオ)とローワーカナダ(後のケベック)が合併した「カナダ植民地」が存在したが、前者「カナダ・ウェスト」と後者「カナダ・イースト」の2地域がそれぞれ首相を輩出し、共同で政権を運営するという制度を採用していた。カルチェはイースト・カナダ代表として、1857年11月から1858年8月2日まで副首相としてカナダ・ウェスト代表のマクドナルド首相に仕え、わずか5日間のグリッツ党=ルージュ党(後の自由党)連立政権が崩壊した後、1858年8月6日から1862年5月まで今度は首相としてマクドナルド副首相とともに政権を担当した。
 今回の記念紙幣では、表面にカナダ人の女性と先住民が描かれる最初となる。ビオラ・デスモンドは、2018年に発行される新10ドル紙幣に描かれる予定で、記念紙幣を除く普通紙幣の肖像では最初の女性となる。また彼女は、紙幣の肖像となる最初の黒人でもある。
 裏面は、カナダの各地の自然を表す5つの風景画が描かれている。左(西)から1番目はブリティッシュコロンビア州のライオンズ・マウンテンズとカピラノ湖、2番目は中西部の小麦、3番目はケベック州のキパワ川、4番目はニューファンドランド&ラブラドル州のボナビスタ岬、5番目はアルバータ州とノースウエスト準州にまたがるウッド・バッファロー国立公園のオーロラである。
 記者会見で、カナダ銀行のスティーブン・ポロズ総裁は「この紙幣は、我々の想像力を虜にし、我々が国家として達成した誇りを注ぎ込むことを意図した」、ジネット・プティパ=テイラー財務政務次官は「カナダの多様性は我々の最も偉大な力である」と自負した。


写真:スティーブン・ポロズ総裁(右)とジネット・プティパ=テイラー財務政務次官(左)。
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